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2006.07.02

東京証券取引所 「東証上場会社における適時開示体制の整備に向けての対応状況に関する実態調査報告」を公表

 こんにちは、丸山満彦です。株式会社東京証券取引所は、「東証上場会社における適時開示体制の整備に向けての対応状況に関する実態調査報告」を公表しましたね。

 
株式会社東京証券取引所
・2006.06.29 「東証上場会社における適時開示体制の整備に向けての対応状況に関する実態調査報告」を公表しました
・・東証上場会社における適時開示体制の整備に向けての対応状況に関する実態調査報告 (PDF)


【参考】東京証券取引所のウェブページ
適時開示体制概要書(宣誓書添付書類)による上場会社の適時開示体制の整備状況のディスクロージャーについて
・2005.07 適時開示体制の整備の手引きと宣誓書の記載上の留意点 (PDF)

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P87からP89に「宣誓書制度についての意見・感想等」があるのですが、それを
・おおむね肯定的意見、
・どちらかといえば否定的意見
・要望
・その他
に分けてみると次のようになりますね。分け方はかなりアバウトですが・・・


おおむね肯定的意見】
・経営者が適時開示への取り組みを行う為に必要
・会社として必要な体制を随時整えていくためのツールとして極めて有用だと考えております。
・宣誓書制度により、法令等に基づく適時開示の認識及び投資家に対する情報の開示の必要性についての経営者の意識がより高まったと思われます。
・企業の自浄機能である内部統制も含めたコーポレートガバナンスの構築・見直し・維持に有意義であると考えます。
・厳正な情報開示体制を模索する上で、有効であった。
・経営者のみならず部門長、情報取扱担当者を含め、重要性の認識に大きな役割を果たしている。適時開示体制をグループ会社を含め、全社に浸透させるツールとして有効である。
・宣誓書制度によって、経営者の適時開示についての意識が高まり、会社全体の適時開示についての意識が高まることにもつながり、効果があると考えます。
・全社的に適時開示意識を喚起させた効果は認められる。
・企業の良心としてとらえるなら、不要とは思うが、不祥事のある会社も存在するため、仕方がないと思う。
・制度として実施することは賛成である。経営者の意識は高まっているが、開示業務に携わらない現場レベルでの開示に対する認識をさらに引き上げるために社内啓蒙が必要
・宣誓書制度については、今後も続けることが望ましいと考える。
・社内の適時開示体制の点検、再確認する意味を持った。
・社内の情報開示体制を見直すきっかけとなった。
・適時開示体制について、文章化出来たことはプラスと考えています。今後の見直しの基本として利用出来ます。
・適時開示の重要性をトップが再認識する契機となっている。
・他社の体制が閲覧できるため、大変参考になっております。

【どちらかというと否定的意見】
・宣誓したからと言って不正がなくなるわけではなく、せいぜい誰かの免罪符になるかならないか、形式的なものだと思います。但し、世の中の流れが、こう言った強制力のある形で示されることは、担当者としては逆にやり易くなる要素かと考えます。
・宣誓書といっても結局は書面でのことなので、年1回は経営者自身に出席を求めるグループセミナーや東証上場の際に行ったような経営者面談を義務付けたほうが効果があるのではないか。
・企業規模が小さく開示情報も少ない企業においては、適時開示概要書が求めるモデルを構築することは有名無実になりかねないきらいがある。
・法制化に備えて、財務報告の適正性に関する内部統制システムの構築を順次進めており、適時開示体制に係る部分のみ先行して開示に対応しなければならないのは負担が重い。本件に限らず、貴所が発行会社の実務により配慮されることを希望する。
・開示は会社の責任であることは否定しない。しかし、宣誓書の提出を財務報告の信頼性の担保と結びつけることは、形式的にすぎる。
・個人・機関投資家が宣誓書を投資判断材料としてどの程度活用しているのか、また、活用する場合には特にどの点に着目しているのか検証して欲しい。
・毎回同じ内容を提出するのであれば、形骸化するのではないでしょうか。
・こういった書面を市場に提供することにより会社の姿勢をアピールすることが出来ると感じる一方、作成書面が増加し続ける近年の状況に対し、実務対応面で問題が生じつつある。
・企業の開示に対する誠実性・正確性・重要性の意識を向上させるために、宣誓制度を活用することは効果的であると思う。しかし、過剰なペナルティ規程を設けることは、企業の事務負担の極端な増大や、企業の挑戦的な経営判断に対してネガティブな影響を与える可能性がある。「企業の締め上げ」的な側面ばかりが目立つが、投資家の自由な投資判断に対する利便性向上という側面から、もっと建設的な議論をするべきと考える。
・宣誓書制度は過渡的なものであり、制度とする必要があるかどうか。
・「宣誓書」そのものが形式的なものになる可能性があるとの意見が一般にあり、社内体制の充実を図ることを主眼とする制度であれば宣誓書自体が無くともよいのでは。また、有価証券報告書の適正性に関する確認書の提出義務により、経営者の責任は明確となり、認識についても同様に高くなっていると判断できる。
・本来、正確性・真実性をふまえた上で提出するものであり、提出する事の意義に疑問がある。
・財務報告に係る内部統制の確認書との棲み分け等が不明瞭でわかりにくく、作成する負担が大きい。

【要望】
・代表者の責任を、更に付加する方向で検討願いたい。
・記載内容を充実させるため、東証よりのマニュアル提供を希望する。
・企業によって記載内容(細かさ)にバラツキがある。
・社内の適時開示体制の充実化を図る目的で、概要書の短期再提出を義務化しても良いのでは?
・会社法の施行に伴う内部統制システムの構築と運用に関連して、宣誓書の内容について充実させるべき
・決算短信など他の開示内容と同一内容を何種類もの開示情報に記載するとかえって投資家の混乱を招く恐れがあります。宣誓書としての目的を明らかにしてそれに沿った情報提供が肝要であると考えます。
・宣誓書制度については異論はないが、適時開示体制概要書の記載要領についての案内が不十分であり、具体的にどういうポイントを記載するのか判断できなかった。今後、このような制度を設ける場合は、記載要領について具体的な内容・指針を示し、投資家が比較しやすくするのが重要である。
・開示違反に対して、規則の厳しい運用が必要であると思います。
・経営者の情報開示に対する意識が高まる。コーポレートガバナンス体制の整備に繋がる一方で、各企業個別の事情があるにも拘らず、横並び意識から自社にそぐわない体制としてしまう可能性がある。また、体制作りは行っても、実務面で機能しない場合もあるため、宣誓書が必ずしも効力を発揮するとはいえない可能性がある。今後、この制度の運用をどう行っていくかが重要であり、各社の体制が機能しているかどうかをきっちりと検証していくことが証券取引所の役割だと思う。
・記載事例の分析と、模範的事例の公開を定期的に行って欲しい。
・適時開示体制の充実は必要なことではあるが、会社の事業の多角性・規模・地域性(世界規模or全国規模)によるところが大きいと考えられますので、基準を設けて会社の業容により提出の是非を検討していただければと思います。

【その他】
・今後、内部統制の強化を図るために適時開示体制も踏まえて考えていきたいと考えております。
・最初は率直に言って、どのような宣誓書を作成すれば良いのか理解できなかったが、その後の勉強会や、「適時開示体制の整備の手引きと宣誓書の記載上の留意点」等を参考にして、宣誓書の開示内容の記載を見直すことができた。
・上場会社として、重要性を再認識している。
・最も重要なのは、会社代表者の姿勢であると思います。
・決して形式的なものであってはならず、そのためにも、経営者の関与とリーダーシップが重要である。
・社内各種規定整備を3月末を目処に進めており、適時開示体制についても社内各規程と絡め充実させていきます。
・会社法や証取法で内部統制に関して法制化が予定されていますが、宣誓書制度や有報等の適正性に関する確認書などは、これらを代用するような予定はあるのでしょうか。
・有価証券上場規程の一部改正による開示制度の見直し、つまり「コーポレートガバナンスに関する報告書」を提出し、公衆の縦覧に供することに同意することによって、この「宣誓書」の発展的解消がなされると思われます。いずれにせよ、会社の適切なディスクロージャーにより、経営責任者が責任を持って適時開示に取り組む姿勢を保持していきます。
・内部統制への取り組みを強化するよう検討している。
・単なる提出物に終わらず実のあるものにしたい。
・情報開示を積極的に行うため、宣誓書の随時更新を図りたい。
・宣誓書の自主点検を随時行い、適時・適切な情報開示体制を保つべく活用していく。
・上場会社の責務を再確認するツールとして、有効利用していきたい。


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