検査機関、監査法人はトラストアンカーか・・・
こんにちは、丸山です。財務諸表の作成責任は経営者、それが適正であることを確認するのが監査法人。設計の責任は建築士、その設計の適正性を保証するのが検査機関。監査法人も検査機関もそれが信頼できないのであれば、さらにそれを監督する機関をおかなくてはならない。際限がなくなってきますね。監査法人も検査機関も行政機関が監督する・・・どこに信頼をおけばよいのか・・・
トラストアンカーはPKIの世界で使われている用語ですが、まぁ信頼の基点という意味で私は使いました。どこに信頼の基点を置くのか、おけるのか・・・。すべての信頼の基点は行政機関にあるのか・・・組織間の相互牽制に信頼の基点をおけるのか。
企業<=監査法人<=金融庁
建築士<=検査機関<=国土交通省
組織<=ISO審査機関<=ISO認定機関
信頼の基点をどのように設計するのか・・・って問題が重要な気がしてきた。
このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。
Comments
丸山 様
夏井です。
行政機関にしろ相互牽制にしろ、その具体的な内容が重要だと思います。
建築確認を例にとってみると、形式的な書面審査だけだとすれば、実は何も信頼の基礎が存在していないのと同じになりますね。建築工事中のみならず、工事用の用材や用具などの調達の段階からすべてくまなく常時監視しなければ何も信頼を生むような検査体制が存在しないのと同じです。その結果、首都圏のみならず、日本国に存在するほぼすべてのビルディングに何らかの欠陥が存在する状態となってしまいました。
会計監査でも情報セキュリティ監査でも同じだろうと思います。監査人を常時監視する仕組みが存在しなかったので超有名企業の粉飾決算事件が起きてしまいました。企業の日々の会計処理が常時監視されている必要があると同時に、監査それ自体も常に誰かによって常時監視されている必要があります。
以上が形式論としての理屈になります。
しかし、そのようなことは現実的ではないし、仮に実施してみたところで、おそらく汚い賄賂の横行を招くだけだろうと思います。
その弊害を自主的に除去しようとするのが内部統制ということになると思いますが、経営トップが最初から腐りきっているような場合や最初から詐欺的な目的でビジネスを始めているような場合には何の意味もありませんね。
つまり、「誰も信頼しない」というのが最適解だという悲しい結論しか導き出せないかもしれないわけです。
そこで、よく考えてみると、最後は、経営者の資質に対する信頼のようなところに落ち着くのではないかと思います。
人間誰でもお金は欲しいし、生活に困れば背に腹はかえられません。でも、そのギリギリのところで犯罪に手を染めてしまうかどうかは、結局は、その人の人生観とか責任感とか哲学とか信念とかそういったものによって規律されてしまうのではないでしょうか?
公認会計士でも建築士でも弁護士でも、問題となった人々と同じような状況に置かれたことのある人は何百人でも存在するでしょう。でも、大半の人はどんなに苦しくても間違った方向へ足を運ぶことはなく、こらえ、耐えながらそれなりの社会的評価を獲得できるようになっていくのだろうと思います。これは、個人の資質の問題だろうと思います。
大学でも、教授であればすべて能力的にも人間的にも優れているなどということは絶対にあり得ません。すべて、個人の固有の特別の資質の問題であり、これは教育や訓練などによっては絶対に得られないものです。その人の個人的な歴史そのものがそのような状態を形成したとしか言いようがない。
要するに、どんな企業でも常に考えていることでしょうけれど、「良い人材」を発見して獲得できていることが重要であり、これこそが信頼の基礎だということになりそうだと思っています。
Posted by: 夏井高人 | 2005.11.29 10:09
夏井先生、コメントありがとうございます。人に行き着くんですよね・・・確かに・・・。
それを何とか仕組みで担保できないか・・・100%を期待しているのではないんです。70%くらいでOK・・・なんですけどね・・・。
Posted by: 丸山満彦 | 2005.11.29 14:40
丸山 様
夏井です。
70パーセントは到底無理だと確信していますが,よい経営者がきちんと認識・理解・咀嚼し,自分の経営する企業に合うように適正に応用して導入・実施するのであれば,効果をあげることのできる「仕組み」はたくさんあると思います。
駄目な経営者は,何をやっても何をやらせても駄目です。
企業経営に限らず,どんなことでも同じかもしれないですけどね・・・
Posted by: 夏井高人 | 2005.11.29 22:30
夏井先生、コメントありがとうございます。資質のよい者をいかに経営者につかすことができるか・・・。
米国でも、結局このような話がでますよね。
Posted by: 丸山満彦 | 2005.11.30 07:47