内閣官房 サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議
こんにちは、丸山満彦です。
内閣官房で、サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議が開催され、資料が公表されていますね...
ここでいう(サイバー)対応能力というのは、何を示すのでしょうかね...資料3から見ると
・脅威情報・脆弱性情報の共有
・ネット上の情報収集・分析
・攻撃元サーバ等の無害化
・これらを統括指揮する能力
という感じですかね...
大きくわけると、
・実行能力の問題(技術(製品、サービス、人材))
・実行環境の問題(法制度)
の2つがあると思います。実行能力の問題は、有識者会議で議論するというよりも、実際に対処するメンバー(実行部隊)で議論するのがよいと思います。もちろん、それがしやすくする前さばきとして、有識者会議で議論をしてもよいのですが...本質は実行力なので、実行部隊が関係者と連携してする話だろうと思います。
で、有識者会議で議論すべきものは、実行環境の整備すなわち、法制度の問題だろうと思います。安全保障上の課題に対して想定される運用に対して、どのような法整備が必要なのか?
これは、国家の安全保障と個人の権利利益のバランスをどのように図るべきかという高度な問題が本質的にはあるはずです。通信の秘密についてもそうですし、プライバシー保護についてもそうですし...
国家の安全保障を確保するための政府の権限を強化する一方で、その濫用に制限をかけるための監視機関をどうするか? 国のあり方にも関わる問題だと思うんですよね...
なので、本質的には憲法学者が有識者にはいっているべきなのですが、そうはなっていないように感じるんですよね。。。インターネットの特質的な話は前提知識として必要ではあるので、参考人として有識者会議でインプットするのは重要とは思いますが、本質はインターネットではないですよね...本質は安全保障であり、それは、国民と政府の関係ですよね...
このあたりは、資料3のP11にまとめられている論点として議論されていくのでしょうね...(ただ、ここに個人情報保護法が関係法律にはいっていないのが、少し気になります...)
と、思いながら...
● 内閣官房
・2024.06.07 サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議
- [PDF] 根拠・構成員
第1回
原稿制度上の課題...
どういう社会を目指す上での課題か???といことが重要かもですね...
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