個人情報保護委員会 個人情報保護法の3年ごとの見直しに関する意見をヒアリング、検討中... (2)
こんにちは、丸山満彦です。
令和6年度の個人情報を考える週間もあっという間におわってしまいましたね...
さて、個人情報を考える週間が終わってすぐに行われた個人情報保護法の3年ごと見直しの有識者ヒアリング。個人情報保護を考えさせられる内容です。
今回は...
- 曽我部真裕(京都大学大学院法学研究科教授)
- 山本龍彦(慶應義塾大学大学院法務研究科教授)
- 森亮二(英知法律事務所弁護士)
- 宍戸常寿(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
です。みなさんのことは昔から存じていますが、その主張やその表現に人柄が現れているように感じます。私の感覚に近いので、非常に爽快な文書でございます(^^)
特に森先生の内容は「バッサリ感」があってよいです(^^)
ぜひ目を通すことをお勧めします...(専門家の先生ですが、みなさん賢いこともあり、わかりやすい文章です(^^))
以前、このブログにも書いた私の考えですが...
個人情報保護委員会の事務局長とお話をした時に、私も結果的にグローバルスタンダードになっているGDPRとの整合と、もう一方の米国の規制については考慮すべきという話をしました。具体的には、以前にも書いていますが、、、
法令の見直しという点では、
- 悪徳事業者への罰金等の増額
- 拡大した個人情報の定義についてのGDPR等との整合性の確保のための整理
- 子供の個人情報保護のための規定の追加
- 各個別分野(医療、金融、通信、その他重要インフラ分野)等における課題の調整
というのが必要かと思っていて、
さらにガイドライン及びFAQにおいて
- 改訂部分の説明と事例の提示
- AIの利活用における考え方の整理と具体例の提示
- 公益性とプライバシー保護のグラデーションの整理と事例の提示
- 漏えい等の報告におけるルールのさらなる明確化と事例の追加(例えば、報告が不要な軽微な例)
そして、政策的には
- G7、G20各国等の主要国とのプライバシー保護に関する規制の調整に関するリーダーシップをとるための体制の整備
- 国内省庁との連携体制の強化(例:子ども家庭庁、国家安全保障委員会)のための体制の強化
- 国民への周知等(例:より幅広い層へのアクセス手段の拡大、教育現場への教育ツールの提供)の強化
というのが必要と思っています...
あと、加えて安全保障との関係の整理も別途必要となりそうですね...
医療情報、災害時と同様に一般的な利活用と保護のバランスではないので、別途検討が必要となるかもですね...
・2024.06.03 第287回個人情報保護委員会
- 資料1-4-2 宍戸常寿氏御提出資料(令和元年5月21日提出)
● まるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記
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