AI使用に関する国際ガイダンス
こんにちは、丸山満彦です。
AIシステムの「使用」に関するガイダンスとして、オーストラリア、米国、英国、カナダ、ニュージランドとともに作成した「AI使用に関する国際ガイダンス (Engaging with Artificial Intelligence(AI)) について、11カ国が署名をしたようですね。。。
オーストラリア
● Australia signals Derectorate; ASD
・2024.01.24 Engaging with Artificial Intelligence (AI)
・[PDF]
参加団体
米国 | ・サイバーセキュリティ・インフラストラクチャー安全保障庁(CISA)』 ・米国連邦捜査局(FBI) ・国家安全保障局(NSA) |
英国 | ・国家サイバーセキュリティセンター (NCSC-UK) |
カナダ | ・サイバーセキュリティセンター (CCCS) |
豪州 | ・通信電子局(ASD) ・豪州サイバーセキュリティセンター(ACSC) |
ニュージーランド | ・国家サイバーセキュリティセンター (NCSC-NZ) |
ドイツ | ・連邦情報セキュリティ庁 (BSI) |
イスラエル | ・国家サイバー総局 (INCD) |
日本 | ・内閣サイバーセキュリティセンター (NISC) ・日本内閣府科学技術・イノベーション推進事務局 |
ノルウェー | ・国家サイバーセキュリティセンター (NCSC-NO) |
シンガポール | ・サイバーセキュリティ庁 (CSA) |
スウェーデン | ・国家サイバーセキュリティセンター |
日本
● 内閣府
・2024.01.24 AI使用に関する国際ガイダンスへの共同署名について
内容について、次のように説明していますね。。。
(1)本文:AIシステムに対する脅威を6つ列挙の上、これに対する12の緩和策を注意喚起するもの。
(ア)導入
この文書はAIシステムを安全に「使用」するガイダンスを提供。なお、安全なAIシステムの「開発」については、(英米が主導した)文書”Guidelines for Secure AI System Development”を参照願いたい。
(イ)AIとは
機械学習、自然言語プロセス、生成AIを説明し、AIが意図的又は過失で被害をもたらすリスクがあり、リスク管理の必要性を強調。
(ウ)AIに関する課題
脅威として、①データポイズニング、②インプット改ざん攻撃(プロンプトインジェクション・敵対的サンプル)、③生成AIハルシネーション、④プライバシー・知的財産に関する懸念、⑤モデル窃取攻撃・学習データ漏えい、⑥匿名化データの再特定を列挙。
(エ)緩和策
AIシステムに関し、それぞれ、①サイバーセキュリティ枠組みの実施、②プライバシー・データ保護義務への影響評価、③多要素認証の実装、④特権アクセスの管理、⑤バックアップ、⑥試行、⑦サプライチェーンを含むセキュアバイデザイン確保、⑧限界や制限の理解、⑨関係スタッフの能力・資格、⑩検査・ヘルスチェック、⑪ログ監視、⑫インシデント対応を列挙。
(2)参考文献:各国のサイバーセキュリティ枠組み、AIセキュリティに関する文書を列挙。(例えば、広島AIプロセス包括的政策枠組みや、米国NISTのCybersecurity Framework, AI Risk Management Framework等。)
6つの脅威
①データポイズニング、
②インプット改ざん攻撃(プロンプトインジェクション・敵対的サンプル)、
③生成AIハルシネーション、
④プライバシー・知的財産に関する懸念、
⑤モデル窃取攻撃・学習データ漏えい、
⑥匿名化データの再特定
12の緩和策
①サイバーセキュリティ枠組みの実施、
②プライバシー・データ保護義務への影響評価、
③多要素認証の実装、
④特権アクセスの管理、
⑤バックアップ、
⑥試行、
⑦サプライチェーンを含むセキュアバイデザイン確保、
⑧限界や制限の理解、
⑨関係スタッフの能力・資格、
⑩検査・ヘルスチェック、
⑪ログ監視、
⑫インシデント対応
仮訳
・[PDF]
セキュア開発についてのガイドは
● まるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記
・2023.11.28 米国 CISA 英国 NCSC 安全なAIシステム開発のための共同ガイドライン
を参考に...
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