総務省 経済産業省 AI事業者ガイドライン案
こんにちは、丸山満彦です。
経済産業省 AI事業者ガイドライン検討会で、AI事業者ガイドラインが検討されていましたが、内閣府のAI戦略会議で案が公開されていますね。。。
総務省が作った「人間中心のAI社会原則」を土台にし、経済産業省がつくた「AI開発ガイドライン」「AI利活用ガイドライン」「AI減速実践のためのガバナンス・ガイドライン」を統合見直し(経済産業省のAI事業者ガイドライン検討会で議論)をしたものということですね。。。
内容はともかく、これって、EUのように法制化って不要ですかね。。。
● 内閣府 - AI戦略会議
・2023.12.23 第7回
・[PDF] AI事業者ガイドライン案 概要
・[PDF] AI事業者ガイドライン案
A. 基本理念
Dignity | ① 人間の尊厳が尊重される社会 | AI を利活用して効率性や利便性を追求するあまり、人間が AI に過度に依存したり、人間の行動を コントロールすることに AI が利用される社会を構築するのではなく、人間が AI を道具として使いこなす ことによって、人間の様々な能力をさらに発揮することを可能とし、より大きな創造性を発揮したり、やりがいのある仕事に従事したりすることで、物質的にも精神的にも豊かな生活を送ることができるよう な、人間の尊厳が尊重される社会を構築する必要がある |
Diversity and Inclusion | ② 多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会 | 多様な背景と価値観、考え方を持つ人々が多様な幸せを追求し、それらを柔軟に包摂した上で新 たな価値を創造できる社会は、現代における一つの理想であり、大きなチャレンジである。AI という強 力な技術は、この理想に我々を近づける一つの有力な道具となりうる。我々は AI の適切な開発と展 開によって、このように社会の在り方を変革していく必要がある |
Sustainability | ③ 持続可能な社会 | 我々は、AI の活用によりビジネスやソリューションを次々と生み、社会の格差を解消し、地球規模の 環境問題や気候変動等にも対応が可能な持続性のある社会を構築する方向へ展開させる必要が ある。科学・技術立国としての我が国は、その科学的・技術的蓄積を AI によって強化し、そのような 社会を作ることに貢献する責務がある |
B. 原則
各主体が取り組む事項
各主体は、基本理念より導き出される人間中心の考え方を基に、AI システム・サービスの開発・提供・利用 を促進し、人間の尊厳を守りながら、事業における価値の創出や社会課題の解決等、AI の目的を実現していくことが重要である。このため、各主体は、AI 活用に伴う社会的リスクの低減を図るべく、安全性・公平性といった 価値を確 することが重要である。また、個人情報の不適正な利用等の防止を始めとするプライバシー 護、シ ステムの脆弱性等による可用性の低下や外部からの攻撃等のリスクに対応するセキュリティ確 を行うことが重 要である。上記を実現するために、各主体は、システムの検証可能性を確 しながら、ステークホルダー6に対す る適切な情報を提供することにより透明性を向上させ、アカウンタビリティを果たすことが重要となる。 加えて、今後、AI アーキテクチャの多様化に伴うバリューチーン変動等により、各主体の役割が変動する可 能性を踏まえた上で、各主体間で連携し、バリューチーン全体での AI の品質の向上に努めることが重要である。
なお、これらの取組は、各主体が開発・提供・利用する AI システム・サービスの特性や用途、目的や社会的 文脈を踏まえ、各主体の資源制 を考 しながら自主的に進めることが重要である。このような対応を行うことで、各主体が、AI のリスクを最低限に抑制しつつ、AI システム・サービスの開発・提供・利用を通じて最大限の便益を享受することが期待される。
社会と連携した取組が期待される事項
AI による社会への便益を一 増大させ、我々が目指すべき理念を実現していくためには、各主体それぞれの 取組に加え、社会(政府・自治体やコミュニティも含む)と積極的に連携することが期待される。このため、各主 体は、社会と連携して、社会の分 を回避し、全ての人々に AI の恩恵が行き渡るための教育・リテラシー確 の機会を提供することが期待される。加えて、新たなビジネス・サービスが創出され、持続的な経済成長の維持と社会課題の解決策が提示されるよう、公正競争の確保やイノベーションの促進に貢献していくことが期待される。
C. 共通の指針
各主体が取り組む事項 | 1) 人間中心 |
2) 安全性 | |
3) 公平性 | |
4) プライバシー保護 | |
5) セキュリティ確保 | |
6) 透明性 | |
7) アカウンタビリティ | |
社会と連携した取組が期待される事項 | 8) 教育・リテラシー |
9) 公正競争確保 | |
10) イノベーション |
もう少し確認詳細...
各主体が取り組む事項 | 1) 人間中心 | ① 人間の尊厳と個人の自律 |
② AI による意思決定・感情の操作等への留意 | ||
③ 偽情報等への対策 | ||
④ 多様性・包摂性の確保 | ||
⑤ 利用者支援 | ||
⑥ 持続可能性の確保 | ||
2) 安全性 | ① 人間の生命・心身・財産、及び環境への配慮 | |
② 適正利用 | ||
③ 適正学習 | ||
3) 公平性 | ① AI モデルの各構成技術に含まれるバイアスへの配慮 | |
② 人間の判断の介在 | ||
4) プライバシー保護 | ① AI システム・サービス全般におけるプライバシーの保護 | |
5) セキュリティ確保 | ① AI システム・サービスに影響するセキュリティ対策 | |
② 最新動向への留意 | ||
6) 透明性 | ① 検証可能性の確保 | |
② 関連するステークホルダーへの情報提供 | ||
③ 合理的かつ誠実な対応 | ||
④ 関連するステークホルダーへの説明可能性・解釈可能性の向上 | ||
7) アカウンタビリティ | ① トレーサビリティの向上 | |
② 共通の指針の対応状況の説明 | ||
③ 責任者の明示 | ||
④ 関係者間の責任の分配 | ||
⑤ ステークホルダーへの具体的な対応 | ||
⑥ 文書化 | ||
社会と連携した取組が期待される事項 | 8) 教育・リテラシー | ① AI リテラシーの確保 |
② 教育・リスキリング | ||
③ ステークホルダーへのフォローアップ | ||
9) 公正競争確保 | ||
10) イノベーション | ① オープンイノベーション等の推進 | |
② 相互接続性・相互運用性への留意 | ||
③ 適切な情報提供 |
・[PDF] AI戦略会議の今後の課題(案)
● 内閣府 - AI戦略会議
● まるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記
・2023.12.22 自由民主党 AI の安全性確保と活用促進に関する緊急提言 (2023.12.14)
・2023.12.21 経済産業省 AI事業者ガイドライン検討会
・2022.01.29 経済産業省 AI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン ver. 1.1
・2021.07.11 経済産業省 意見募集 AI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン Ver1.0
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