サイバー領域への軍事的適応の課題:オランダの事例研究 (2023.07.13)
こんにちは、丸山満彦です。
Taylor & Francis [wikipedia]という英国の学術書の出版社が扱っている雑誌のいくつかはオンラインで無料で読めるようになっています。。。
そんな中に、「Small Wars & Insurgencies(小規模戦争と反乱)」という雑誌があり、「The challenges of military adaptation to the cyber domain: a case study of the Netherlands (サイバー領域への軍事的適応の課題:オランダの事例研究)」という論文があったので紹介です。。。
この論文によると、
平時の偵察行為は、情報部門が担い、攻撃(サイバーも含めて)については軍隊が行うことになるが、軍隊に平時における偵察行為が認められていないため、戦時の計画立案のための十分な情報がないのでないか?
ということを課題として認識しているようです。
日本でも新しい安全保障戦略の中で、アクティブサイバーディフェンス(相手のサーバ等を無害化すること)の議論がありますが、その際にも参考になるように思いました。。。
ちなみに、オランダは、
・サイバー司令部の設置は2015年6月。
・国防費を下げ続け(2016年以降上昇しているが、それは定義を変更し、国際協力等も含めたため)、現在はGDPの1%強。
ということのようです。。。
● Taylor & Francis - Small Wars & Insurgencies
・2023.07.13 The challenges of military adaptation to the cyber domain: a case study of the Netherlands
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