KPMG 消費財・小売セクター 「取締役会の優先課題2022」「監査委員会の優先課題2022」
こんにちは、丸山満彦です。
KPMGが消費財・小売セクター 「取締役会の優先課題2022」「監査委員会の優先課題2022」を公表していますね。。。
・2022.08.31 取締役会の優先課題2022:消費財・小売
・2022.08.31 監査委員会の優先課題2022:消費財・小売
それぞれ、8項目、9項目が取り上げられていますが、いずれにも、サイバー・プライバシー関係の内容が含まれていますね。。。
取締役会の優先課題
- デジタル化が加速する未来に向けた戦略に取締役会(米国)が積極的に関与する
- 気候リスクやDEIを含め、ESGをリスクと戦略に関する議論に組み込み、「何を」「どのように」行うかについて話し合いを進める
- インフレーション、経済、税制に関する政策変更を適切に監視し、対応するプロセスが導入されていることを確認する
- 経営陣とともに、サプライチェーンの混乱、回復力、および進化の優先順位を決定する
- 顧客、進化する顧客行動、そして市場チャネルに再び焦点を当てる
- 文化と人材、特に、採用、定着率、新たなスキルの開発を優先課題とする
- サイバーセキュリティ、ランサムウェア、データガバナンス、プライバシーを特に重視する
- 取締役会のメンバーと多様性について戦略的検討を行う
となっていて、デジタル、ESG、マクロ経済・政策、サプライチェーン、マーケット、人材、サイバー・プライバシー、I&Dとなっていますね。。。そこにサイバー・プライバシーが項目としてはやはり入ってくるということですかね。。。
監査委員会の優先課題
- ハイブリッドな作業環境における、財務報告と関連する内部統制リスクに引き続き注力する
- 気候変動その他のESG開示に関するSECのルール策定活動をモニターし、監査委員会のESG監督責任を明確にする
- 世界の税制動向とリスク、特に租税政策の変更、貿易と関税、ESGによる税務上の影響を常に把握する
- サイバーセキュリティとランサムウェア対策を優先課題として取り上げる
- デジタル化と顧客中心主義が進む世界で、いかにデータガバナンスが優先課題として認識されているかを理解する
- 監査人がいかにテクノロジーを利用して監査を補佐し、質の向上を図っているかを理解する
- デジタルファイナンス改革の過程と効果的なリソース管理について理解する
- 内部監査の焦点が企業の重大リスクから外れることのないよう補佐していく
- 監査委員会と一緒にいる時間を最大限に活用する
やはり、こちらにもサイバーは含まれていますね。。。
個人的には、無難な内容な取締役会の優先課題よりも、より踏み込んでいる監査委員会の優先課題の方が興味深いです。。。
詳細な内容を読むには、会員登録が必要です。。。
さて、同様のテーマで他のBig4とかも発表していると思い調べてみると。。。
EYは、地域(US、欧州、アジア・パシフィック)ごとに発表していますね。。。
● EY
・2022.04.22 2022年取締役会の優先事項︓アジア太平洋地域で企業が成功するために取締役会が取り得る対策とは
・2022 board priorities: critical questions for US boards to consider
・Seven priorities for EMEIA boards to transform their 2022 agenda
さて、サイバー・プライバシー関係ですが、
アジア・パシフィックの報告書では、3つの領域
1. Environmental, social and governance (ESG)
2. Digital transformation and cyber security
3. Talent
が重要だとしていますが、デジタル化の推進にはセキュリティ対策が不可欠ということで、セキュリティについての記載がありますね。。。
US、EMEIAでも同様にサイバーは含まれていますね。。。
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