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2022.07.03

米国 FBI-IC3が盗んだ個人情報とディープフェイクを利用してリモートワーク等に応募していると警告していますね。。。

こんにちは、丸山満彦です。

ディープフェイクが身近になってくると、こういう事件は起こってきますよね。。。

2020年の第24回サイバー犯罪に関する白浜シンポジウムのテーマが、「AIはサイバーセキュリティの夢を見るか?で私もスマートサイバー AI活用時代のサイバーリスク管理 という演題で講演しましたが、ここで、フェイク動画についてのなりすましについて簡単に紹介しました。。。

・[PDF] スマートサイバー AI活用時代のサイバーリスク管理

今回の場合は、リモート面接においての話ですが、特定の人の顔画像、音声情報、個人の履歴書等を盗み、その人になりすまし、AIを活用して本人になりすまし、機密情報に触れられる職に就き、必要な機密情報を盗むということが、これから日常的になるのでしょうかね。。。

懸念していたことが、現実社会においても広がってきているという状況ですね。。。そして、今後ますます広がっていくでしょうね。。。

 

 ● Federal Bureau of Investigation - Internet Crime Complaint Center: FBI-ICS3

・2022.06.28 Deepfakes and Stolen PII Utilized to Apply for Remote Work Positions

Deepfakes and Stolen PII Utilized to Apply for Remote Work Positions リモートワークの応募にディープフェイクや盗まれた個人情報が利用される事例が発生
The FBI Internet Crime Complaint Center (IC3) warns of an increase in complaints reporting the use of deepfakes and stolen Personally Identifiable Information (PII) to apply for a variety of remote work and work-at-home positions. Deepfakes include a video, an image, or recording convincingly altered and manipulated to misrepresent someone as doing or saying something that was not actually done or said. FBIインターネット犯罪苦情センター(IC3)は、様々なリモートワークや在宅勤務の職種に応募するために、ディープフェイクと盗まれた個人識別情報(PII)が使用されているという苦情が増加していることを警告する。ディープフェイクとは、ビデオ、画像、または録音を説得力を持って改変・操作し、実際には行われていないことを誰かが行った、または言ったと誤解させるようなものを指す。
The remote work or work-from-home positions identified in these reports include information technology and computer programming, database, and software related job functions. Notably, some reported positions include access to customer PII, financial data, corporate IT databases and/or proprietary information. この報告書に記載されているリモートワークや在宅勤務の職種には、情報技術、コンピュータ・プログラミング、データベース、ソフトウェア関連の職務が含まれている。特に、顧客の個人情報、財務データ、企業のITデータベースおよび/または専有情報にアクセスする職種が含まれていることが報告されている。
Complaints report the use of voice spoofing, or potentially voice deepfakes, during online interviews of the potential applicants. In these interviews, the actions and lip movement of the person seen interviewed on-camera do not completely coordinate with the audio of the person speaking. At times, actions such as coughing, sneezing, or other auditory actions are not aligned with what is presented visually. 苦情では、応募者のオンライン面接において、音声スプーフィング、または潜在的な音声ディープフェイクが使用されていることが報告されている。これらの面接では、カメラで撮影された面接者の動作や唇の動きが、話している人の音声と完全に一致していない。咳やくしゃみなどの聴覚的な動作と、視覚的に提示された動作が一致しないことがある。
IC3 complaints also depict the use of stolen PII to apply for these remote positions. Victims have reported the use of their identities and pre-employment background checks discovered PII given by some of the applicants belonged to another individual. また、IC3への苦情では、遠隔地のポジションに応募するために、盗まれた個人情報が使用されていることが指摘されている。被害者は、自分のIDが使用されたことを報告し、雇用前のバックグラウンド・チェックで、応募者の何人かが提供したPIIが別の個人のものであることを発見した。

 

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まるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記

・2022.03.29 米国 GAO 政府・社会に影響を与えるトレンド (2022.03.15)

・2022.03.20 米国 カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所 Deep Fakeの作成と検出はどの程度簡単か?

・2022.01.26 英国王立学会 オンライン情報環境(フェイク情報は削除すべき、削除すべきでない?)at 2022.01.19

・2022.01.21 ENISA デジタル・アイデンティティ攻撃に注意:あなたの顔が偽装される可能性があります

・2021.10.17 インターポール、国連地域間犯罪司法研究所、オランダ警察、世界経済会議が「顔認証を責任もって制限するためのポリシーフレームワーク ユースケース:法執行機関の捜査」 at 2021.10.05

・2021.10.12 中国 科学技術部 新世代の人工知能倫理規定 at 2021.09.26

・2021.08.10 EU議会 STUDY ヨーロッパの政策におけるディープフェイクへの取り組み at 2021.07.30

・2021.06.22 欧州保険職業年金局 (EIOPA) 欧州保険セクターにおける倫理的で信頼できるAIガバナンス原則に関するレポートを公表

・2021.06.21 米国 上院議員がデータ保護法案を再提出

・2021.06.04 欧州検査院 特別報告書 EUに影響を与える偽情報:対処しても対処しきれない

・2021.01.26 RAND研究所 真実の崩壊に対抗するためのメディアリテラシー標準についての報告

・2021.01.18 新聞紙学的(平和博さんのブログ) - ディープフェイクスにどれだけ騙される? 意外な実験結果とは

・2020.12.07 民主主義を守るための偽情報との戦い

・2020.11.23 Europol, UNICRI, Trendmicro 犯罪者もAIを活用!(ディープフェイクだけではない)

・2020.10.22 米国GAOのブログでDeepfakeが取り上げられていますね。。。

・2020.10.12 欧州議会は「人工知能、ロボットおよび関連技術の倫理的側面の枠組み」を採択しましたね。。。

・2020.09.04 マイクロソフトがDeepfake検出ツールを発表してました。。。

・2020.08.10 DeepfakeについてのNATO, CSET, Partnership on AI, GAOの報告書(少し前ですが・・・)

・2020.07.02 ディズニーがメガピクセルのディープフェイクで映画?

・2020.04.20 別人になりきってオンラインビデオ会議に参加できるオープンソースのディープフェイクツール「Avatarify」...

・2020.01.27 Deepfake

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