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2021.12.20

公安調査庁 内外情勢の回顧と展望(令和4年版)

こんにちは、丸山満彦です。

公安調査庁が、「内外情勢の回顧と展望(令和4年版)」を公表していますね。。。

特集1が経済安全保障、特集2がサイバー攻撃関係となっていますね。。。

 

公安調査庁

・2021.12.17 内外情勢の回顧と展望(令和4年版)の公表について

内外情勢の回顧と展望(令和4年版)

[PDF] 全文

20211220-153549

 


特集1 経済安全保障関連

1 引き続き相互にけん制する米中両国

バイデン政権は、同盟国・同志国との連携を強化しつつ、前政権の取組を維持

トランプ政権下の米国は、中国を「戦略的競争相手」と位置付けて、中国への強硬姿勢を鮮明化し、米中間の対立は、貿易、安全保障、価値観など様々な面に及んだ。1月に誕生したバイデン政権は、中国を「経済力、外交力、軍事力、技術力を組み合わせ、安定的で開かれた国際システムに持続的に挑戦することができる唯一の競争相手」と定義した(3月、「国家安全保障戦略指針(暫定版)」)。特に、「技術が米中間競争の中核」(1月、サキ大統領報道官)と認識するバイデン大統領は、米国のビジネス行為が結果的に中国の軍事力増強などにつながることを懸念し、中国のスーパーコンピューター関連企業・機関を輸出規制リストである「エンティティリスト」に加え(4月)、これら企業等と米国企業との取引を制限したのに続き、人民解放軍の兵器開発などに協力する企業や、人権弾圧を助長する監視技術を開発する企業等への投資を禁じる大統領令を発する(6月)などの措置を講じた。

また、米国は、製造業の分業体制が世界規模で形成され、製品の原材料の調達から、製造、配送、販売、消費までに至るサプライチェーンが複数国にまたがる中、ある国が重要製品の部品の提供を意図的に停止した場合、自国における製造過程に支障が生じる危険性があることなどを懸念しており、情報技術、半導体、高性能バッテリーなどの重要技術・製品におけるサプライチェーンの見直しに着手した。...

中国は、法整備を実施するなどして対中規制措置をけん制

中国は、米国が中国の大手通信企業に対する半導体供給等を規制する(令和2年〈2020年〉5月、8月)など相次いで対中規制措置を講じる中、外国の規制関連法規定が中国国内で適用されることを阻止するために「外国の法律及び措置の不当な域外適用を阻止する規則」を公布・施行した(1月、商務部)。さらに6月には、全国人民代表大会常務委員会で「反外国制裁法」が可決され、即日公布・施行された。同法は、外国による「差別的な制限措置」に対して、法律レベルで対抗措置を講じることを可能とするものであり、その適用対象に「内政干渉」が含まれる(第3条)ことから、同法が経済活動にとどまらず、政治的性質を有する活動にも適用される可能性がある。また、外国による「差別的な制限措置」への協力を禁じる条項(第12条)では、その対象に中国国内の企業・個人だけでなく、第三国の企業・個人も含まれると解釈する余地が残されるなど、外国による対中規制措置を強くけん制する内容となっている。同法第3条に関して、実際、中国は、米国が在香港米国企業などに向けて「事業リスクが高まっている」と勧告を行ったことなどを「深刻な内政干渉」と断定し、米国のロス前商務長官らに「同法に基づき制裁を科す」と発表した(7月)。...、中国の大手通信機器メーカー「華為技術」(ファーウェイ)がスマートフォン用独自OSを発表する(6月)など、重要技術・製品の国産化に向けた中国側の動きが表面化している。

2 国内外において狙われる戦略物資・技術・データ等

中国による海外の技術・製品の獲得動向は継続、我が国における関連動向に要注意

...「中国は必要な技術や能力を海外企業から得ようとすることが多い」、「依然として特定の外国の技術を求めている」(4月米国議会調査局レポート)などと、中国が、引き続き海外からの技術獲得を図る可能性があるとの見方が示されている。また、中国による「千人計画」等の海外人材の招致計画については、「中国は、最先端の技術や能力を獲得するために、複数の人材招致計画を推進している。これらのプログラムは、中国の産業計画に掲げられた目標を推進し、技術等のギャップを埋めることを目的にしている」(9月、米国議会調査局レポート)などと指摘された。...中国が自国内の製造能力や技術の向上のため、我が国企業・大学等が有する重要技術・製品の獲得のほか、我が国関連企業の買収や高度な技術を有する人材の招致に向けた働き掛けを行うことが懸念されるため、こうした動向に警戒する必要がある。

3 経済安全保障分野における公安調査庁の取組

...


 

サイバー攻撃の部分は、見出しだけですが、、、


特集2 我が国に対するサイバー攻撃

1 我が国への脅威が拡大するサイバー攻撃

我が国企業等を標的としたサイバー攻撃が相次いで発覚

国家的関与が指摘される事案が継続して発生

 中国
 ロシア
 北朝鮮

2 クラウドサービス等を提供する事業者(MSP)を標的としたサイバー攻撃

国家が関与・支援したとみられるMSPに対するサイバー攻撃

MSPに対する攻撃による情報流出事案が発生

3 新型コロナワクチンをめぐる情報窃取活動が活発化

欧米等で新型コロナワクチン関連組織に対するサイバー攻撃が発生

4 サイバーセキュリティ意識の向上が喫緊の課題


 

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