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2021.12.25

個人情報保護委員会 犯罪予防や安全確保のためのカメラ画像利用に関する有識者検討会の設置

こんにちは、丸山満彦です。

個人情報保護委員会に「犯罪予防や安全確保のためのカメラ画像利用に関する有識者検討会」が設置されるようですね。。。

 

● 個人情報保護委員会

・2021.12.22 第195回 個人情報保護委員会

・[PDF] 犯罪予防や安全確保のためのカメラ画像利用に関する有識者検討会の設置について

 


1.目的
顔識別機能付きカメラの高性能化及び低価格化に伴い、事業者が容易に、犯罪予防や安全確保のために、顔識別機能付きカメラを利用することが可能となっている。
顔識別システムは、カメラ画角内に特定の人物が存在しているか瞬時に自動で把握できることから、犯罪予防の観点からは有効なシステムである。他方、遠隔で個人を識別することが可能であるという技術的特性上、その運用次第では、受忍限度を超える個人のプライバシー侵害等を生じさせるリスクをはらむ。
このような犯罪予防や安全確保のためのカメラ画像の利用については、我が国においては未だ社会的なコンセンサスが形成されておらず、また海外においても、適切な利用の在り方が模索されている状況にある。
当委員会としては、これまでも、顔識別機能付きカメラ利用に係る一定の考え方を示しているところではあるが、上記のような内外の動向も踏まえ、公共空間における犯罪予防や安全確保のためのカメラ画像の適正な利用の在り方について、有識者に個人情報保護法上の観点含め多面的にご議論いただき、包括的に整理を行うこととする。

2.検討内容
・顔識別システムの利用が有効かつ必要であると考えられる場面
・個人情報保護法に基づいて求められる対応
・事業者の自主的取組として推奨される対応
・その他推奨される取組(認定個人情報保護団体制度の活用等)

【構成員(五十音順)】
・生貝 直人 一橋大学大学院法学研究科准教授
・石井 夏生利 中央大学国際情報学部教授
・遠藤 史啓 神奈川大学法学部准教授
・菊池 浩明 明治大学総合数理学部専任教授
・宍戸 常寿 東京大学大学院法学政治学研究科教授
・新保 史生 慶應義塾大学総合政策学部教授
・巽 智彦 東京大学大学院法学政治学研究科准教授
・星 周一郎 東京都立大学法学部教授
・森 亮二 英知法律事務所弁護士
・山本 龍彦 慶應義塾大学大学院法務研究科教授


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● まるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記

顔認識関係

・2021.10.17 インターポール、国連地域間犯罪司法研究所、オランダ警察、世界経済会議が「顔認証を責任もって制限するためのポリシーフレームワーク ユースケース:法執行機関の捜査」 at 2021.10.05

・2021.09.29 世界経済フォーラム (WEF) 技術の責任ある利用:IBMをケースにした研究

・2021.09.27 欧州委員会 職場での電子モニタリングと監視 (Electronic Monitoring and Surveillance in the Workplace)

・2021.09.10 EU議会 提言 バイオメトリクス認識と行動検知

・2021.08.27 米国 GAO 顔認識技術:連邦政府機関による現在および計画中の使用方法

・2021.08.20 英国 意見募集 監視カメラ実施規範改訂案 by 監視カメラコミッショナー at 2021.08.13

・2021.08.11 EU議会 STUDY バイオメトリクス認識と行動検知

・2021.08.03 中国 最高人民法院 「民事案件における顔識別技術の使用に関する司法解釈」

・2021.07.15 米国GAO 顔認識技術について連邦法執行機関はプライバシーやその他のリスクをより適切に評価する必要がある at 2021.06.03

・2021.07.12 ニューヨーク市 生体情報プライバシー条例が2021.07.09から施行されましたね。。。

・2021.06.23 欧州 EDPBとEDPS 公共の場における人の特徴を自動認識するためのAIの使用、および不当な差別につながる可能性のあるその他のAIの使用の一部を禁止するよう要請

・2021.06.17 米国上院・下院 顔認識ツールを含む生体情報監視を政府が使用することを禁止する「顔認識および生体認識技術モラトリアム法案」

・2021.06.08 U.S. の公益団体であるEPICが顔認識技術および遠隔生体認識技術の使用禁止を世界的に呼びかけていますね。。。

・2021.05.12 カナダのプライバシーコミッショナーが顔認識技術について議会で見解を述べたようですね。。。

・2021.05.03 中国 意見募集 顔認識に続けて、歩行認識、音声認識のデータセキュリティ要件の国家標準案を発表し、意見募集していますね。。。

・2021.04.24 欧州委員会がAIへの規制を提案 → 欧州データ保護官は歓迎するけど、公共空間での遠隔生体認証についての規制も入れてね

・2021.04.22 ドイツ連邦情報セキュリティ局 (BSI) が安全なAI導入のための対策をまとめていますね。。。

・2021.04.21 U.S. FTC(連邦取引委員会) のブログ 会社でAIを活用する場合は真実、公正、公平を目指そう、という記事がありますね。。。

・2021.03.14 CNIL 乗客のマスク着用率を測定するためのインテリジェントビデオの使用に関する法令についての意見を公表

・2021.02.05 カナダのプライバシーコミッショナーが顔認識ソフトウェアを提供するClearview AIについての声明を出していますね。。。

・2021.01.30 欧州評議会 108号条約委員会が「顔認証に関するガイドライン」を採択しましたね。。。

・2021.01.12 欧州委員会 市民イニシアティブとして「生体認証による大量監視慣行の禁止」を登録

・2021.01.04 ニューヨーク州 知事が学校での顔認識技術の使用を一時停止し、研究を指示する法律に署名 at 2020.12.22

・2020.11.04 カナダプライバシー委員会 Cadillac Fairview社が500万人の顔データを取得していたことに関する報告書(2020.10.28)

・2020.06.26 人間が間違うなら、人間を模倣したAIも間違うんでしょうね。。。

・2020.06.14 IBM, Amazon, Microsoftは顔認証システムを米国の警察には販売しない

・2020.05.01 (人工知能 AI)ブラックボックスの検証:アルゴリズムシステムを評価するためのツール - アルゴリズムの監査・影響評価のための共通言語の特定

・2020.03.26 JVNVU#99619336 勾配降下法を使用する機械学習モデルに、誤った識別をさせるような入力を作成することが可能な問題

・2020.03.04 FIRST EVER DECISION OF A FRENCH COURT APPLYING GDPR TO FACIAL RECOGNITION

・2020.02.17 遠くからでもわかる顔認識システム!

ぐっと遡って、2005年

・2005.08.11 外務省 IC旅券調査研究報告書

・2005.02.04 監視社会と信頼関係

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