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2021.02.10

内閣官房 IT総合戦略室が「デジタル社会形成基本法案」「デジタル庁設置法案」「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案」を国会に提出しましたね。。。

こんにちは、丸山満彦です。

内閣官房 IT総合戦略室が「デジタル社会形成基本法案」「デジタル庁設置法案」「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案」を国会に提出しましたね。。。

内閣官房 - 国会提出法案  - 国会提出法案(第204回 通常国会)


・2021.02.09 デジタル社会形成基本法案

[PDF] 概要

1.デジタル社会
「デジタル社会」を、インターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて自由かつ安全に多様な情報又は知識を世界的規模で入手し、共有し、又は発信するとともに、先端的な技術をはじめとする情報通信技術を用いて電磁的記録として記録された多様かつ大量の情報を適正かつ効果的に活用することにより、あらゆる分野における創造的かつ活力ある発展が可能となる社会と定義する。

2.基本理念
デジタル社会の形成に関し、ゆとりと豊かさを実感できる国民生活の実現、国民が安全で安心して暮らせる社会の実現、利用の機会等の格差の是正、個人及び法人の権利利益の保護等の基本理念を規定する。

3.国、地方公共団体及び事業者の責務
デジタル社会の形成に関し、国、地方公共団体及び事業者の責務等を規定する。

4.施策の策定に係る基本方針
デジタル社会の形成に関する施策の策定に当たっては、多様な主体による情報の円滑な流通の確保(データの標準化等)、アクセシビリティの確保、人材の育成、生産性や国民生活の利便性の向上、国民による国及び地方公共団体が保有する情報の活用、公的基礎情報データベース(ベース・レジストリ)の整備、サイバーセキュリティの確保、個人情報の保護等のために必要な措置が講じられるべき旨を規定する。

5.デジタル庁の設置等
別に法律で定めるところにより内閣にデジタル庁を設置し、政府がデジタル社会の形成に関する重点計画を作成する。

6.高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の廃止等
高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)を廃止するほか、関係法律の規定の整備を行う。

[PDF] 要綱
[PDF] 法律案・理由
[PDF] 新旧対照表
[PDF] 参照条文


・2021.02.09 デジタル庁設置法案

[PDF] 概要

1.内閣にデジタル庁を設置

2.デジタル庁の所掌事務

(1) 内閣補助事務
・デジタル社会の形成のための施策に関する基本的な方針に関する企画立案・総合調整

(2) 分担管理事務
・デジタル社会の形成に関する重点計画の作成及び推進
・個人を識別する番号に関する総合的・基本的な政策の企画立案等
・マイナンバー・マイナンバーカード・法人番号の利用に関すること並びに情報提供ネットワークシステムの設置及び管理
・情報通信技術を利用した本人確認に関する総合的・基本的な政策の企画立案等
・商業登記電子証明(情報通信技術を利用した本人確認の観点から行うもの)、電子署名、公的個人認証(検証者に関するこ
と)、電子委任状に関する事務
・データの標準化、外部連携機能、公的基礎情報データベース(ベース・レジストリ)に係る総合的・基本的な政策の企画立案等
・国・地方公共団体・準公共部門の民間事業者の情報システムの整備・管理に関する基本的な方針の作成及び推進
・国が行う情報システムの整備・管理に関する事業の統括監理、予算の一括計上及び当該事業の全部または一部を自ら執行すること

3.デジタル庁の組織
(1) デジタル庁の長及び主任の大臣は内閣総理大臣
(2)
内閣総理大臣を助け、デジタル庁の事務を統括するデジタル大臣を置き、2(1)の事務を円滑に遂行するため、関係行政機関の長に対する勧告権等を規定。
(3)
副大臣一人及び大臣政務官一人に加え、デジタル大臣に進言等を行い、かつ、庁務を整理し、各部局等の事務を監督する内閣任免の特別職として、デジタル監を置く
(4) 全国務大臣等を議員とする、
デジタル社会の形成のための施策の実施の推進等をつかさどるデジタル社会推進会議を設置

[PDF] 要綱
[PDF] 法律案・理由
[PDF] 新旧対照表
[PDF] 参照条文


・2021.02.09 デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案

[PDF] 概要

個人情報保護制度の見直し(個人情報保護法の改正等)
1 個人情報保護法、行政機関個人情報保護法、独立行政法人等個人情報保護法の3本の法律を1本の法律に統合するとともに、地方公共団体の個人情報保護制度についても統合後の法律において全国的な共通ルールを規定し、全体の所管を個人情報保護委員会に一元化。
2 医療分野・学術分野の規制を統一するため、国公立の病院、大学等には原則として民間の病院、大学等と同等の規律を適用。
3 学術研究分野を含めたGDPR(EU一般データ保護規則)の十分性認定への対応を目指し、学術研究に係る適用除外規定について、一律の適用除外ではなく、義務ごとの例外規定として精緻化。
4 個人情報の定義等を国・民間・地方で統一するとともに、行政機関等での匿名加工情報の取扱いに関する規律を明確化。
施行日:公布から1年以内(地方公共団体関係は公布から2年以内)

マイナンバーを活用した情報連携の拡大等による行政手続の効率化(マイナンバー法等の改正)
1 国家資格に関する事務等におけるマイナンバーの利用及び情報連携を可能とする。
2 従業員本人の同意があった場合における転職時等の使用者間での特定個人情報の提供を可能とする。
施行日:公布日(1のうち国家資格関係事務以外(健康増進事業、高等学校等就学支援金、知的障害者など))、公布から4年以内(1のうち国家資格関係事務関連)、令和3年9月1日(2)

マイナンバーカードの利便性の抜本的向上、発行・運営体制の抜本的強化(郵便局事務取扱法、公的個人認証法、住民基本台帳法、マイナンバー法、J-LIS法等の改正)

<マイナンバーカードの利便性の抜本的向上>
1 住所地市区町村が指定した郵便局において、公的個人認証サービスの電子証明書の発行・更新等を可能とする。
2 公的個人認証サービスにおいて、本人同意に基づき、基本4情報(氏名、生年月日、性別及び住所)の提供を可能とする。
3 マイナンバーカード所持者について、電子証明書のスマートフォン(移動端末設備)への搭載を可能とする。
4 マイナンバーカード所持者の転出届に関する情報を、転入地に事前通知する制度を設ける。 等
施行日:公布日(1)、公布から2年以内(1以外)

<マイナンバーカードの発行・運営体制の抜本的強化>
1 地方公共団体情報システム機構(J-LIS)による個人番号カード関係事務について、国による目標設定、計画認可、財源措置等の規定を整備。
2
J-LISの代表者会議の委員に国の選定した者を追加するとともに、理事長及び監事の任免に国の認可を必要とする等、国によるガバナンスを強化。
3 電子証明書の発行に係る市町村の事務を法定受託事務化。 等
施行日:令和3年9月1日

押印・書面の交付等を求める手続の見直し(48法律の改正)
○ 押印を求める各種手続についてその押印を不要とするとともに、書面の交付等を求める手続について電磁的方法により行うことを可能とする。
施行日:令和3年9月1日(施行までに一定の準備期間が必要なものを除く。)


[PDF] 要綱
[PDF] 法律案・理由
[PDF] 新旧対照表
[PDF] 参照条文


Cas

デジタル庁設置法案


デジタル庁設置法

目次

第一章 総則(第一条)

第二章 デジタル庁の設置並びに任務及び所掌事務(第二条第四条)

第三章 組織

第一節 通則(第五条)
第二節 デジタル庁の長及びデジタル庁に置かれる特別な職(第六条第十二条)
第三節 デジタル庁に置かれる職(第十三条)
第四節 デジタル社会推進会議(第十四条・第十五条)
第五節 雑則(第十六条)

第四章 雑則(第十七条・第十八条)

附則


第一章 総則

(目的)
第一条
この法律は、デジタル庁の設置並びに任務及びこれを達成するため必要となる明確な範囲の所掌事務を定めるとともに、その所掌する行政事務を能率的に遂行するため必要な組織に関する事項を定めることを目的とする。

第二章 デジタル庁の設置並びに任務及び所掌事務

(設置)
第二条
内閣に、デジタル庁を置く。

(任務)
第三条
デジタル庁は、次に掲げることを任務とする。
一 デジタル社会形成基本法(令和三年法律第      号)第二章に定めるデジタル社会(同法第二条に規定するデジタル社会をいう。以下同じ。)の形成についての基本理念(次号において「基本理念」という。)にのっとり、デジタル社会の形成に関する内閣の事務を内閣官房と共に助けること。
二 基本理念にのっとり、デジタル社会の形成に関する行政事務の迅速かつ重点的な遂行を図ること。

(所掌事務)
第四条
デジタル庁は、前条第一号の任務を達成するため、行政各部の施策の統一を図るために必要となる次に掲げる事務をつかさどる。
一 デジタル社会の形成のための施策に関する基本的な方針に関する企画及び立案並びに総合調整に関すること。
二 関係行政機関が講ずるデジタル社会の形成のための施策の実施の推進に関すること(サイバーセキュリティ基本法(平成二十六年法律第百四号)第二十六条第一項に掲げる事務のうちサイバーセキュリティに関する施策で重要なものの実施の推進に関するものを除く。)。
三 前二号に掲げるもののほか、デジタル社会の形成のための施策に関する企画及び立案並びに総合調整に関すること。

2 デジタル庁は、前条第二号の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。
一 デジタル社会の形成に関する重点計画(デジタル社会形成基本法第三十七条第一項に規定する重点計画をいう。)の作成及び推進に関すること。
二 官民データ活用推進基本計画(官民データ活用推進基本法(平成二十八年法律第百三号)第八条第一項に規定する官民データ活用推進基本計画をいう。)の作成及び推進に関すること。

三 行政手続における特定の個人又は法人その他の団体を識別するための番号、記号その他の符号の利用に関する総合的かつ基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
四 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第五項に規定する個人番号、同条第七項に規定する個人番号カード及び同条第十五項に規定する法人番号の利用並びに同法第二十一条第一項の規定による情報提供ネットワークシステムの設置及び管理に関すること(他の府省の所掌に属するものを除く。)。
五 情報通信技術を用いた本人確認に関する総合的かつ基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
六 情報通信技術を用いた本人確認の信頼性の確保及び利用の促進を図る観点からの、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第十二条の二第一項、第三項及び第八項の規定による証明に関すること。
七 電子署名及び認証業務に関する法律(平成十二年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子署名に関すること(法務省の所掌に属するものを除く。)。
八 電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第十七条第四項に規定する署名検証者及び同法第三十六条第二項に規定する利用者証明検証者に関すること(総務省の所掌に属するものを除く。)。
九 電子委任状の普及の促進に関する法律(平成二十九年法律第六十四号)第二条第一項に規定する電子委任状に関すること(総務省の所掌に属するものを除く。)。
十 複数の国の行政機関、地方公共団体その他の公共機関及び民間事業者が利用する官民データ(官民デ ータ活用推進基本法第二条第一項に規定する官民データをいう。)に係るデータの標準化(情報通信技 術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第四条第二項第五号イに規定 するデータの標準化をいう。)に係る総合的かつ基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
十一 外部連携機能(情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律第四条第二項第五号ロに規定する外部連携機能をいう。)に関する総合的かつ基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
十二 公的基礎情報データベース(デジタル社会形成基本法第三十一条に規定する公的基礎情報データベースをいう。)の整備及び利用に関する総合的かつ基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
十三 国の行政機関、地方公共団体その他の公共機関及び公共分野の民間事業者の情報システムの整備及び管理の基本的な方針の作成及び推進に関すること。
十四 情報システム整備計画(情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律第四条第一項に規定する情報システム整備計画をいう。第十六号イ及びハにおいて同じ。)の作成及び推進に関すること。
十五 国の行政機関が行う情報システムの整備及び管理に関する行政各部の事業を統括し及び監理すること。
十六 国の行政機関が行う情報システム(国の安全等に関するものその他の政令で定めるものを除く。以下この号において同じ。)の整備及び管理に関する事業を、次に定めるところにより、実施すること。
イ 国の行政機関が行う情報システムの整備及び管理に関する事業に必要な予算を、第十三号の方針及び情報システム整備計画に基づき、一括して要求し、確保すること。
ロ 国の行政機関が行う情報システムの整備及び管理に関する事業の実施に関する計画を定めること。
ハ 国の行政機関が行う情報システムの整備及び管理に関する事業について、第十三号の方針及び情報システム整備計画に基づき当該事業の全部若しくは一部を自ら執行し、又は関係行政機関に、予算を配分するとともに、同号の方針及び情報システム整備計画並びにロの計画その他必要な事項を通知することにより、当該通知の内容に基づき当該事業の全部若しくは一部を当該事業に係る支出負担行為の実施計画に関する書類の作製を含め執行させること。
十七 国の行政機関が共用する情報システムの整備及び管理に関すること。
十八 デジタル社会の形成に関する関係行政機関の事務の調整に関すること。
十九 所掌事務に係る国際協力に関すること。
二十 前各号に掲げるもののほか、専らデジタル社会の形成を目的とする事務及び事業に関すること。
二十一 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づきデジタル庁に属させられた事務


第三章 組織

第一節 通則

(組織の構成)
第五条
デジタル庁の組織は、任務及びこれを達成するため必要となる明確な範囲の所掌事務を有する行政機関により系統的に構成され、かつ、デジタル社会の形成に関する内閣の課題に弾力的に対応できるものとしなければならない。
2 デジタル庁は、内閣の統轄の下に、その政策について、自ら評価し、企画及び立案を行い、並びに内閣府及び国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第一条の国の行政機関と相互の調整を図るとともに、その相互の連絡を図り、全て、一体として、行政機能を発揮しなければならない。

第二節 デジタル庁の長及びデジタル庁に置かれる特別な職

(デジタル庁の長)
第六条
デジタル庁の長は、内閣総理大臣とする。
2 内閣総理大臣は、デジタル庁に係る事項についての内閣法(昭和二十二年法律第五号)にいう主任の大臣とし、第四条第二項に規定する事務を分担管理する。

(内閣総理大臣の権限)
第七条
内閣総理大臣は、デジタル庁の事務を統括し、職員の服務について統督する。
2 内閣総理大臣は、デジタル庁に係る主任の行政事務について、法律又は政令の制定、改正又は廃止を必要と認めるときは、案をそなえて、閣議を求めなければならない。
3 内閣総理大臣は、デジタル庁に係る主任の行政事務について、法律若しくは政令を施行するため、又は 法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、デジタル庁の命令としてデジタル庁令を発することができる。
4 デジタル庁令には、法律の委任がなければ、罰則を設け、又は義務を課し、若しくは国民の権利を制限する規定を設けることができない。
5 内閣総理大臣は、デジタル庁の所掌事務について、公示を必要とする場合においては、告示を発することができる。
6 内閣総理大臣は、デジタル庁の所掌事務について、命令又は示達をするため、所管の諸機関及び職員に対し、訓令又は通達を発することができる。
7 内閣総理大臣は、第三条第二号の任務を遂行するため政策について行政機関相互の調整を図る必要があると認めるときは、その必要性を明らかにした上で、関係行政機関の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求め、並びに当該関係行政機関の政策に関し意見を述べることができる。

(デジタル大臣)
第八条
デジタル庁に、デジタル大臣を置く。
2 デジタル大臣は、国務大臣をもって充てる。
3 デジタル大臣は、内閣総理大臣を助け、デジタル庁の事務を統括し、職員の服務について統督する。
4 デジタル大臣は、第四条第一項に規定する事務の遂行のため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
5 デジタル大臣は、第四条第一項に規定する事務の遂行のため特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、勧告することができる。この場合において、関係行政機関の長は、当該勧告を十分に尊重しなければならない。
6 デジタル大臣は、前項の規定により関係行政機関の長に対し勧告したときは、当該関係行政機関の長に対し、その勧告に基づいてとった措置について報告を求めることができる。
7 デジタル大臣は、第五項の規定により勧告した事項に関し特に必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、当該事項について内閣法第六条の規定による措置がとられるよう意見を具申することができる。

(副大臣)
第九条
デジタル庁に、副大臣一人を置く。
2 デジタル庁に、前項の副大臣のほか、他省の副大臣の職を占める者をもって充てられる副大臣を置くことができる。
3 副大臣は、デジタル大臣の命を受け、政策及び企画をつかさどり、政務を処理する。
4 各副大臣の行う前項の職務の範囲については、デジタル大臣の定めるところによる。
5 副大臣の任免は、内閣総理大臣の申出により内閣が行い、天皇がこれを認証する。
6 副大臣は、内閣総辞職の場合においては、内閣総理大臣その他の国務大臣が全てその地位を失ったときに、これと同時にその地位を失う。

(大臣政務官)
第十条
デジタル庁に、大臣政務官一人を置く。
2 デジタル庁に、前項の大臣政務官のほか、他省の大臣政務官の職を占める者をもって充てられる大臣政務官を置くことができる。
3 大臣政務官は、デジタル大臣を助け、特定の政策及び企画に参画し、政務を処理する。
4 各大臣政務官の行う前項の職務の範囲については、デジタル大臣の定めるところによる。
5 大臣政務官の任免は、内閣総理大臣の申出により、内閣が行う。
6 前条第六項の規定は、大臣政務官について準用する。

(デジタル監)
第十一条
デジタル庁に、デジタル監一人を置く。
2 デジタル監は、次に掲げる職務を行う。
一 デジタル庁の所掌事務に関する重要事項に関し、デジタル大臣に進言し、及びデジタル大臣の命を受けて、デジタル大臣に意見を具申すること。
二 デジタル大臣を助け、庁務を整理し、デジタル庁の各部局及び機関の事務を監督すること。
3 デジタル監の任免は、内閣総理大臣の申出により、内閣が行う。
4 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第九十六条第一項、第九十八条第一項、第九十九条並びに第百条第一項及び第二項の規定は、デジタル監の服務について準用する。
5 デジタル監は、在任中、内閣総理大臣の許可がある場合を除き、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。

(デジタル審議官)
第十二条
デジタル庁に、デジタル審議官一人を置く。
2 デジタル審議官は、命を受け、デジタル庁の所掌事務に係る重要な政策に関する事務を総括整理する。

第三節 デジタル庁に置かれる職

第十三条 デジタル庁には、その所掌事務の能率的な遂行のためその一部を所掌する職を置く。
2 デジタル庁には、前項の職のつかさどる職務の全部又は一部を助ける職を置くことができる。
3 前二項の職の設置、職務及び定数は、政令で定める。

第四節 デジタル社会推進会議

(設置及び所掌事務)
第十四条
デジタル庁に、デジタル社会推進会議(以下この節において「会議」という。)を置く。
2 会議は、次に掲げる事務をつかさどる。
一 デジタル社会の形成のための施策の実施を推進すること。
二 デジタル社会の形成のための施策について必要な関係行政機関相互の調整をすること。

(組織)
第十五条
会議は、議長、副議長及び議員をもって組織する。
2 議長は、内閣総理大臣をもって充てる。
3 副議長は、内閣官房長官及びデジタル大臣をもって充てる。
4 議員は、次に掲げる者をもって充てる。
一 議長及び副議長以外の全ての国務大臣
二 内閣官房副長官、デジタル副大臣若しくは関係府省の副大臣、デジタル大臣政務官若しくは関係府省の大臣政務官又は国務大臣以外の関係行政機関の長のうちから、内閣総理大臣が任命する者

5 会議に、幹事を置く。
6 幹事は、関係行政機関の職員のうちから、内閣総理大臣が任命する。
7 幹事は、会議の所掌事務について、議長、副議長及び議員を助ける。
8 前各項に定めるもののほか、会議の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。

第五節 雑則

(政令への委任)
第十六条
前各節に定めるもののほか、デジタル庁の組織に関し必要な事項は、政令で定める。

第四章 雑則

(職員)
第十七条
デジタル庁に、デジタル事務官、デジタル技官その他所要の職員を置く。
2 デジタル事務官は、命を受け、事務をつかさどる。
3 デジタル技官は、命を受け、技術をつかさどる。

(国会への報告等)
第十八条
政府は、第十三条第三項の規定により政令で設置される同条第一項の職につき、その新設、改正及び廃止をしたときは、その状況を次の国会に報告しなければならない。
2 政府は、少なくとも毎年一回デジタル庁の組織の一覧表を官報で公示するものとする。

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