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2020.12.07

民主主義を守るための偽情報との戦い

こんにちは、丸山満彦です。

適切な情報に基づいて民衆が判断し、その総和的な結論で国を動かそうとしている考えの中、民衆へのインプット情報を操作することにより、民衆の判断の総和を変え、敵対する国家にとって都合の良い方向に導こうとすることが考えられますよね。。。民主主義にとって偽情報 (disinformation) はできる限り排除すべき課題となりますよね。。。

深層学習によるFake動画・画像・文書が本物との区別がつきにくくなりつつあり、また、ソーシャルネットワーク等を使った個人単位の情報発信できる環境が、情報の信憑性の確認スピード以上での情報拡散を招き、真偽入り混じった情報が拡散されることにより、民主主義に対する偽情報の課題はますます解決困難性を増してきているように思います。

そんな中、興味深い文書を見つけましたので、紹介です・・・

ただ、読みながらふと思いましたが、敵対的国からの技情報だけでなく、戦前の大本営発表的な政府や政治家が国民に偽情報を使うということも大いにあり得るので、個人個人にとっての重要な問題なのかもしれませんね。。。

 

Center for European Policy Analysis (CEPA) 欧州政策分析センター [wikipedia

・2020.12.04 Countering Russian and Chinese Cyber-Aggression by Franklin Holcomb

エグゼクティブサマリーを抜き出して超訳をすると

ロシアや中国などの敵対的なサイバーアクターは、欧米の政策対応では抑止力が利いておらず、欧米はサイバー攻撃に対する対応・回復力を高めることに注力しなければならない。
国家が支援するサイバー活動は、ハッキングと偽情報の両方で、ますます相乗的に強化されている。
東欧諸国は、ロシアの恒常的なサイバー攻撃に対する防御を強化するために、革新的な政策措置を講じている。
米国政府と米国市民社会は、政府や社会への働きかけを拡大し、パートナーを支援し、パートナーから学び、それによってサイバー防衛力を向上させるべきである。

という感じですね。。。

・2020.12.02 Democratic Offense Against Disinformation by Alina Polyakova and Daniel Fried

エグゼクティブサマリーの抜き出しの超訳・・・

偽情報に対する防衛を攻撃で補うことを推奨する。外国の偽情報活動を特定し、混乱させるためのサイバーツールを構築することを意味する。米国サイバー司令部(USCYBERCOM)はすでにこの手法を始めている。これには即時性と直接性があるため魅力的でがあるが、無力化という選択肢は慎重に実施する必要がある。
制裁手段の影響は決定的というより中程度であり、粘り強く継続的に、米国、EU、英国等が並行して実施すればより効果的である。

同じ著者で・・・

Atrantic Council

・2019.06.13 Democratic defense against disinformation 2.0 by Daniel Fried and Alina Polyakova

・2018.02 [PDF] Democratic defense against disinformation by Daniel Fried and Alina Polyakova


Fig_20201124102401


■ 参考

● まるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記

・2020.11.24 フェイク画像はここまで来たのか・・・ (The New York Times)+IDF辻井先生のコラム

・2020.11.23 Europol, UNICRI, Trendmicro 犯罪者もAIを活用!(ディープフェイクだけではない)

・2020.11.10 中国 TC260 パブコメ AI倫理に関するガイドライン案

・2020.10.25 『スマートサイバー AI活用時代のサイバーリスク管理』第24回 コンピュータ犯罪に関する白浜シンポジウムの発表資料

・2020.10.12 欧州議会は「人工知能、ロボットおよび関連技術の倫理的側面の枠組み」を採択しましたね。。。

・2020.09.04 マイクロソフトがDeepfake検出ツールを発表してました。。。

2020.08.10 ディープフェイク作のNATO、CSET、パートナーシップ・オン・AI、GAOの報告書(展開前ですが・・・)

・2020.04.20 別人になりきってオンラインビデオ会議に参加できるオープンソースのディープフェイクツール「Avatarify」...

・2020.01.27 Deepfake

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