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2011.08.15

内閣府 パブコメ 原子力委員会原子力防護専門部会「核セキュリティの確保に対する基本的考え方(案)」

 こんにちは、丸山満彦です。内閣府が原子力委員会原子力防護専門部会「核セキュリティの確保に対する基本的考え方(案)」に対する意見募集を行っていますね。。。
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・・・本報告書は、これらの核セキュリティを巡る状況の大きな変化に対応するため、IAEA核セキュリティ・シリーズ文書の最上位文書である核セキュリティ基本文書(案)を参考にして、我が国の核セキュリティの確保に対する基本的考え方を示したものです。
今後、国において、本報告書に示した基本的考え方に沿って、我が国の核セキュリティ対策が検討され着実に実施されることを期待します。また、核セキュリティ対策は、我が国全体の包括的な安全保障対策の一部となるものです。
本報告書が、我が国の安全保障対策に係る国及び国民各層の認識が深化することに寄与することを期待します。
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福島原発事故にも最後にふれられていますね。。。
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①【福島第一原子力発電所事故の教訓】
・・・
1)防護措置の強化
事故を踏まえ、施設・設備に対する防護措置の強化の必要性が明らかになっている。許可事業者は、規制行政機関及び関係行政機関と連携しつつ、施設・設備に係る防護措置を強化すべきである。また、関係行政機関は、
規制行政機関及び許可事業者と連携しつつ、施設・設備に係る防護措置を強化するため、必要な体制及び資機材の確保を行うべきである。
2)内部脅威対策の強化
事故当初の出入り管理の不備が明らかになっている。許可事業者は不審者侵入防止策の徹底をはじめとして、内部脅威対策を強化すべきである。
3)教育・訓練の強化
事態の深刻化を想定した緊急時対応訓練の重要性が明らかになっている。規制行政機関、関係行政機関及び許可事業者は、核物質等、関連施設及び関連活動を対象とした盗取、妨害破壊行為等の犯罪行為又は故意の違反行為に対する対応に係る教育・訓練について、より実践的な状況を想定した教育・訓練を行うべきである。
4)核セキュリティ体制の強化
緊急時の対応において明確な責任体制の下で迅速な対応を行うことの重要性が明らかになっている。国は、安全確保と同様に核セキュリティの確保についても、緊急時における、政府内の役割分担及び責任体制の明確化並びに放射線安全に係る考え方の整理等を行うべきである。
②【勧告文書への対応に係る検討】
IAEA核セキュリティ・シリーズ文書のうち、基本文書に次ぐ位置づけである勧告文書(「INFCIRC/225/Rev.5」等)についても、今後、我が国の核セキュリティへの反映方針を検討していくこととする。また、上述した東京電力(株)福島第一原子力発電所事故の教訓についても、より具体的な対応策の検討を速やかに進めていくこととする。
以上__
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■電子政府
・2011.08.09 原子力委員会原子力防護専門部会「核セキュリティの確保に対する基本的考え方(案)」に対する意見募集について

核セキュリティの確保に対する基本的考え方(案)

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核セキュリティの確保に対する基本的考え方(案)
1.はじめに
 ①【核セキュリティを維持する必要性及び目的】
 ②【核セキュリティの確保に対する国の責任】
 ③【核セキュリティの確保の対象】

2.核セキュリティに関係する行政機関及び事業者とその責務
 ① 【規制行政機関の役割】
 ②【規制行政機関の独立性】
 ③【各行政機関の統合及び調整】
 ④【許可事業者の責任】
 ⑤【関係行政機関と許可事業者の連携】
 ⑥【機微情報の管理】
 ⑦【核セキュリティに反する行為に対する懲罰】
 ⑧【帰属先不明10の場合等における核セキュリティの責任に関する手続き】
 ⑨【国際輸送に係る事項】
 ⑩【国際協力及び国際支援】

3.核セキュリティ体制の維持
 ①【核セキュリティ体制の維持のためのシステム】
 ②【人材、予算及び技術的能力の確保】
 ③【核セキュリティ文化】
 ④【リーダーシップの発揮】
 ⑤【内部脅威対策】
 ⑥【その他の課題への対処】

4.核物質等、関連施設及び関連活動の防護
 ① 【脅威の特定】
 ② 【防護対象の特定】
 ③【リスク情報を活用した防護対象の重要度評価】
 ④【防護措置の設計】
  (防護措置の規制方式)
  (等級別取組の考え方)
  (深層防護の考え方)
  (防護措置の見直し)
 ⑤【核セキュリティ事案の検知】
  (検知及び連絡)
  (計量管理)
  (国際社会への情報提供)
 ⑥【許可事業者による核セキュリティ事案への対応計画】
  (計画の作成及び体制の整備)
  (訓練の実施及び計画の見直し)
 ⑦【規制行政機関及び関係行政機関による核セキュリティ事案への対応計画】
  (計画の作成及び体制の整備)
  (危機管理計画への移行)
  (設備及び人員の動員)
  (行政機関間の調整及び情報共有)
  (訓練の実施及び計画の見直し)

5.規制上必要な管理の外にある核物質及びその他の放射性物質への対応
 ①【関係行政機関の役割】
 ②【大規模イベント及び枢要な地点14における検知】
 ③【核物質及びその他の放射性物質の捜索等における検知】
 ④【国の管轄区域内及び国境における検知】
 ⑤【国際社会への情報提供】
 ⑥【核セキュリティ事案への対応計画】
  (計画の作成及び体制の整備)
  (危機管理計画への移行)
  (設備及び人員の動員)
  (行政機関間の調整及び情報共有)
  (訓練の実施及び計画の見直し)

6.おわりに
 ①【福島第一原子力発電所事故の教訓】
  1)防護措置の強化
  2)内部脅威対策の強化
  3)教育・訓練の強化
  4)核セキュリティ体制の強化
 ②【勧告文書への対応に係る検討】
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 ・・参考資料1 IAEA 核セキュリティ基本文書及び核セキュリティの確保に対する基本的考え方(案)の対比表  
 ・・参考資料2 Draft IAEA NUCLEAR SECURITY SERIES NO. __ FUNDAMENTALS OF A STATE’S NUCLEAR SECURITY REGIME: OBJECTIVE AND ESSENTIAL ELEMENTS Revision 17.04 September 13, 2010

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Comments

丸山 様

夏井です。

これだけ駄目なものだと意見を出したくても出せそうにありません。

特に,外国からの大陸間弾道弾による攻撃,少人数の攻撃部隊によるテロ攻撃(毒ガス兵器,細菌兵器,電磁波攻撃等を含む。),内部にもぐりこんだスパイによる様々な破壊工作等に対する防御が全くないに等しい。その前提として,政府及び国会内から敵国やテロ組織等と関係のある人間を完全にパージし隔離するという政策が全く盛り込まれていません。ここらへんは,米国の対テロ政策とも完全に矛盾するものです。

原子力発電を維持するかどうかについてはそれぞれ考え方も分かれるでしょうが,もし推進政策を維持するのであれば,なおさら,上記のような攻撃に対する防御に関する記述がもっとないと全く駄目です。

私見としては,全ての原子力施設を完全に国有化し,国防の一部と位置づけた上で,自衛隊が一元的に管理・運営・防御するのが最も良いと考えています。

他方で,日本には,地震対策との関係で,安全な場所などただの一箇所もないという認識が全くありません。しかし,安全な立地が存在するという前提で書かれている。これは,事実に反します。

とは言っても,(自民党政権がやってきたこととはいえ)これまでのなりゆき上,いまさら「これまでの説明は全部嘘でした」とは言えないのでしょうね。

そういうわけで,もう1箇所くらい地震や津波で壊れるか,現実にテロ攻撃を受けて破壊されるかでもしない限り,理解してもらえることはないのだろうと諦めています。

もんじゅが爆発すれば,近畿地方で生き残ることのできる人は一人もいないでしょうし,日本人の大半が原爆症でもがき苦しみながら死ぬことになるから,むしろ爆発して日本が滅亡してくれたほうが世界中の原子力推進派を諦めさせるためには良いのではないかと過激なことを考えてしまうくらいです。

一口で言うと,「暗愚」です。

日本の国民は本当に不幸です。

Posted by: 夏井高人 | 2011.08.15 at 16:13

夏井先生、コメントありがとうございます。今回の地震でほんの、ほんのわずかの放射性物質が原子炉から漏えいしたわけですが、それでこの状況ですから。。。
 何も原子力発電を無理にしなくてもよいのにね。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2011.08.15 at 16:20

丸山 様

夏井です。

原子力損害賠償法は,巨大な自然災害やテロ攻撃・戦争等の社会的動乱があり得ることを当然の前提として制定されていますので,これらのとんでもない事態の発生を国は最初から「想定」しており,それゆえに法律の条文の中にも書かれているのだと理解しています。

http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-0c8f.html
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-fa14.html

でも,御用学者的な法学者達はそのようには解釈しませんね。御用学者は,原子力関係だけではなく,ありとあらゆる分野に存在します。

そういう人たちが日本を悪くしてしまっているのに,その自覚はないんでしょうね。きっと・・・

Posted by: 夏井高人 | 2011.08.15 at 17:29

夏井先生、コメントありがとうございます。

夏井先生のブログの
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原子力損害の賠償に関する法律(昭和36年6月17日法律第147号)は,「異常に巨大な天災地変」と「社会的動乱」があり得ること,その場合には,誰も賠償し切れないほどの巨額の損害が発生し得ることを当然のこととして「想定」しているからだ(3条1項)。この場合,(私見では3条1項ただし書による免責は違憲だと考えるが,仮に合憲だとしても)単に損害賠償責任が免除されるというだけのことであり,,「異常に巨大な天災地変」と「社会的動乱」による損害の発生を防止すべき電力会社及び国の責任(作為義務)まで免除されているわけではない。これは,いわゆる「当然解釈」の一種だ。
そして,「社会的動乱」の中には,戦争だけではなくテロ攻撃も含まれる。
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ですが、確かに最悪の事態は想定しているはずでが、なんで現在のような状況になってしまうのでしょうね。。。
原子力発電がしなければならないインセンティブというのは、本当はどこにあるのでしょうかね。。。
それが不思議なんですよね。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2011.08.15 at 18:16

丸山 様

夏井です。


責任あるべき者の個人レベルでみた場合,「金(Money)」しかないですね。単純に「金(Money)」です。

次に,そもそもこういうことを始めた政治家のレベルでみた場合,「日本の核武装」以外に絶対にあり得ません。原爆や水爆をつくるためのプルトニウムを製造し,貯蔵する施設が必要だったんです。「核兵器の原料倉庫」と言えば誰でも反対しちゃうので,「高速増殖炉」という名にしただけのことです。でも,プルトニウムを製造し過ぎて世界一の貯蔵量のレベルになってしまったので,MOX燃料として再利用する必要性に迫られてしまったのだろうと考えています。いずれ韓国や中国も同じような状況に苦しむことになるでしょう。使い道がなくなれば,当然,核兵器にして使ってしまいます。つまり,原発推進は,必然的に核武装と核戦争の脅威を著しく高めるものだということになります。

そして,世界政治のレベルでみれば,私のブログに書いてあるとおりだろうと思います。

http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-3fb6.html

それと,当たり前のことなんですが,「超巨大地震」や「戦争」や「テロ攻撃」の可能性は,誰でも当然に想定内なんですよ(将来のことを考えることを職務内容としない末端の技術者や下っ端研究者等を除く。)。

口では,誰もが「想定していなかった」と言いますが,正確には,想定していなかったのは「自分が生きている間に起きる」ということを想定していなかっただけのことで,「いつかは必ず起きる」ということは,ほぼ全員が確信していただろうと思います。

「人類はいつか必ず滅亡する」ということは誰でも知っています。しかし,「それは何億年も先のことだろう」と勝手に思い込んでいる人が普通です。でも,誰もそんなことわかるわけがないじゃないですか。本当は,明日のことかもしれません。

このような安易な姿勢または無責任な姿勢に基づく金儲け政策の蓄積が「今日の状況」を作り出しているのだと思います。

Posted by: 夏井高人 | 2011.08.16 at 08:41

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