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2010.12.03

国民ID 納税番号など

 こんにちは、丸山満彦です。納税番号など、人とIDを結びつけて行政効率をあげたり、いろいろと考えられていますが、直感でいろいろと思うところ。。。

 
 既存の制度(住民票、戸籍制度)では、個人とIDを1対1で結びつけることはできない。もし、個人とIDを1対1で結び付けたいのであれば、新しい制度を作るということ。
 住民票、戸籍制度がすでに完全でないのは事実として認識されている。

 個人とIDを1対1に結び付けようとすれば、
  ・生まれた時に網羅的に、適時に個人にIDを付与し登録する必要がある
  ・死んだ時に網羅的に、適時に個人のIDに「死んだ」という属性を付与する必要がある

 個人を特定されるために必要な情報として、例えば、名前、生年月日、住所、性別が必要だとした場合、
  ・名前=ID付与時に正確に登録される必要がある。結婚等による改姓が生じたときに、網羅的に適時に変更される必要がある
  ・生年月日=ID付与時に正確に登録される必要がある。
  ・住所=ID付与時に正確に登録される必要がある。住所が変更される場合に、網羅的に適時に変更される必要がある。
  ・性別=ID付与時に正確に登録される必要がある。

上記の要件を確実に実施できる制度をつくることができるのだろうか?

もし、それができないのであれば。。。

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Comments

丸山 様

夏井です。

そのとおりです。

この問題を解決しようとする場合,生体認証も役立たない可能性があります。

サイバー法ブログの会員制サイトでテスト版として配布したニューズレターで示しておきましたが,脳以外の身体パーツ全部を除去しても「人の死」とは認められない場合があり,脳を含め身体のパーツの全部または大部分を機械または他人の身体要素で置き換えることが可能な時代がそのうちやってくるでしょう。

現在でも,他人の臓器や肉体の一部を移植することはしばしばなされています。その移植された部分のDNAは移植を受けた者のDNAとは異なるものです。つまり,DNAを登録しておいても識別要素として全く機能しないことがしばしばあります。

虹彩も同じで,サイバー法ブログの記事で紹介した「人工眼」のようなものがどんどん利用されるようになると,個人識別要素ではなくなってしまいます。

最後の残る要素は,脳内の「記憶」だけであり,これのみがアイデンティティを証明するものということになるのですが,もし脳移植が可能となった場合,「個人」の同一性はどうなるかというのが上記のニューズレターに書いた記事が示す真の問題点です。

この点について,現行の法令をどう解釈するかをまとめて某書籍の分担執筆部分として出版社に提供したのですが,他の分担執筆者の大半が原稿を提出できないようなので,もしかすると全体としてボツになるかもしれません。

Posted by: 夏井高人 | 2010.12.04 at 15:24

夏井先生、コメントありがとうございます。

例えば、99%は正しいとして処理をしているので、
場合によっては、年金を受け取るべき人が年金を受け取れなかったり、
また、年金を受け取るべきではない人が年金を受け取っていたりする場合もあります。

ってな感じで、あきらめも必要かもですね。。。

公平性をどこまで担保するかですけどね。。。


個人とは何か?というものは、別に考えるところもあるので、後ほど書きます。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2010.12.04 at 17:52

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