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2010.12.12

総務省 自治体クラウド推進本部 有識者懇談会(第3回)

 こんにちは、丸山満彦です。総務省の自治体クラウド推進本部有識者懇談会(第3回)の議事資料が公開されております。。。
 基本的に、ITを推進するのはよいのですが、IT投資以上の人件費等のコスト削減をしてもらわないと大変なことになると思いますよ。。。

 さらに、、、私は市場主義原理主義者ではないですが、一般論として補助金をつけなければ普及しないようなサービスというのは、経済合理性がないということで普及させるべきではないような気がしますね。(もちろん、市場の失敗等が原因で普及していないケースというのもあるのでしょうが。。。)

 さらにさらに、クラウドを利用する際の問題のポイントは外部委託の問題でもあるのですけど、セキュリティというよりも、サービスの停止や企業の倒産によって、データやサービスを引き継ぐことができるのか?というのが大きな課題だよね、、、という話が昨日の情報ネットワーク法学会の大会では議論されましたね。。。
 

 
■総務省
・2010.11.26 自治体クラウド推進本部 有識者懇談会(第3回)


自治体クラウド推進本部 有識者懇談会(第2回会合)の結果について
自治体クラウドの全国的導入に係る論点(案)
○資料1 クラウドコンピューティングとセキュリティ =>佐々木先生
○資料2 外字の標準化について =>岡村先生の「著作権法」が引用されています
○資料3 クラウド導入に併せた業務改革について(検討事項案)
○資料4 クラウド導入による新たな社会システムと電子行政 =>須藤先生
○資料5 地域情報プラットフォームについて
○資料6 住民本位のシングル・サインオンサービスの実現のための実証事業について
○資料7 ネットワークを活用した情報の分散共有について~医療統計情報分散共有ネットワークを例として
○資料8 既存業務システム間のデータ連携について(例)
○資料9 既存業務システムとの連携の検討が考えられるデータ例
○資料10 新世代ネットワークの主な技術例
○資料11 IPv4アドレス在庫枯渇とIPv6に対する自治体クラウドの対応について
○資料12 自治体へのクラウド導入の推進のためのフレームワークに関する論点(案)
○資料13 自治体クラウド推進本部 有識者懇談会における主な論点とその対応策について 

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Comments

丸山 様

夏井です。

クラウドの運営主体の経営破たんの場合にデータが野ざらしになってしまうという問題は,もう2年ごしで議論してきた課題です。やっと日の目をみるようになってきたということなんでしょうか?(笑

2011年には,大規模なパブリッククラウドベンダの中で更に業績を拡大するところが出てくるでしょうけど,その反面で,収益の見込みがたたなくなって廃業してしまうところや身売りしてしまうところも出てきそうです。

単なるデータ置き場であれば利用者が自分でデータを別のところにも記録・保存しておくことによって最悪の事態を避けることができます。しかし,例えばSaaSのように業務処理まで全部クラウドに委ねてしまっていると,ベンダの消滅により利用者の業務も完全に遂行不能になって連鎖倒産ということになります。これは,外部委託とは名ばかりで,実際には奴隷になっていることからくることなので,避けることのできない事態だろうと思います。

不景気に更に追い討ちをかけるようなことにならないことを祈りたいです。

Posted by: 夏井高人 | 2010.12.12 17:21

夏井先生、コメントありがとうございます。ちょっと返事が遅れてしまいましたが、、、
情報ネットワーク法学会の際に、米丸先生が、ドイツがデータ保全に関する法律を整備している話をしていましたが、日本でも検討を始めるべきですね。。。
もちろん、データ保全だけをして問題が解決するわけではないのですが、それなりの効果があるのであれば、導入の検討も考える必要があるのでしょうね。もちろん、こういう規制を導入することでデメリットもでるでしょうが、バランスを考えて規制の導入を検討するのは意味があるでしょうね。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2010.12.20 00:38

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