IPA パブコメ クラウド・コンピューティング社会の基盤に関する研究会報告書(案)
こんにちは、丸山満彦です。IPAが「クラウド・コンピューティング社会の基盤に関する研究会報告書(案)」についての意見募集をしていますね。。。
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1.背景と目的
近年、SaaS、PaaS、IaaSに代表されるクラウドの利用が拡大しており、これに伴って、データ、ソフトウェア、OS、ハードウェアは、これまでの様に「保有する」のではなく、ネットワークの向こう側から提供されるサービスとして「利用する」ものになりつつあります。
このような環境変化の中、同研究会では、クラウドが現在、いかなる状況にあり、どのような可能性をもち、また、どのような課題・懸案材料を有するのかについて、主として、必ずしもITの最新動向に関する専門的知識を持たないユーザ側の視点に立って調査研究を行いました。
本報告書(案)の構成は、以下のとおりです。
・クラウドの成り立ちと現状について
・クラウドの利用形態や産業・社会への浸透の具体的なイメージ
・クラウドの導入事例とユーザ側の意識・懸念材料
・ユーザなどの各主体が重視すべきポイント
・今後のクラウドの進展に伴う検討課題
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ということのようです。
必ずしもITの最新動向に関する「専門知識を持たない」ユーザ側の視点ですか。。。
■IPA
・2010.03.04 「クラウド・コンピューティング社会の基盤に関する研究会報告書(案)」に対する意見(パブリック・コメント)の募集について
●クラウド・コンピューティング社会の基盤に関する研究会報告書(案)
委員は
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座長
加藤和彦 筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻 教授
尾身達夫 株式会社リクルート 情報セキュリティ室
首藤一幸 東京工業大学大学院 情報理工学研究科 数理・計算科学専攻 准教授
須崎有康 独立行政法人 産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター ソフトウェアセキュリティ研究チーム 主任研究員
野村真実 日本IT経営センターLLP 事務局長
元橋一之 東京大学 工学系研究科技術経営戦略学専攻 教授・専攻長
馬場邦雄 株式会社 損保ジャパン・システムソリューションPT-R推進プロジェクト 部長
渡辺弘美 アマゾン ジャパン株式会社 渉外本部本部長
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だそうです。。。
Comments
丸山 様
夏井です。
読んでみました。
さすが情報をおいしそうに整理するのに手馴れた人が書いた文書だと思います。
しかし,評価はゼロです。
情報セキュリティと関連する問題の本質が全く理解されていません。
また,適法性という観点でもゼロ評価です。
委員構成を見ると,最初から結論ありきの委員会のようですので,そういうものなのかもしれませんけどね。
もし私がIPAの責任者であるとすれば,委員全員を更迭した上で,全部やり直しを命ずるだろうと思います。
ちなみに,文書中に他人の文書(著作物)のパクリがあるかどうかのチェックもかなり甘いのじゃないかと思いました。
Posted by: 夏井高人 | 2010.03.06 09:19
夏井先生、コメントありがとうございます。先生のブログも読みました。
パブリッククラウドを発展させるためには、クラウド事業者がきちんとリスクを開示することが重要だと思っています。ただ、結果的にそのリスクをとることができないと多くユーザー企業が判断し、パブリッククラウドが発展しないということも考えられます。
でもそれはビジネスモデルがよくないということなので、仕方がないことだと思います。
Posted by: 丸山満彦 | 2010.03.09 07:51