« 帝国データバンク 2009年の上場廃止企業、110社で過去最高ペース「経営破綻」による上場廃止が2008年から急増 | Main | 監査報酬の分布は超ロングテール »

2009.08.13

日経新聞 企業の監査費用急増 「内部統制」義務化で

 こんにちは、丸山満彦です。2009.08.12の日経夕刊によると、2009年3月期に主要上場企業297社が支払った監査報酬が前期に比べて32%増加したそうです。理由は、内部統制報告制度と四半期決算制度が始まったことが要因にありそうということです。。。先行して内部統制ルールを適用していたUSGAAP採用会社31社を除くと53%増だったということのようです。。。
 ソニーが44.5憶円、三菱UFJ銀行が43.6憶円、三井住友FGが40.1億円、三井物産が、36.2憶円。三井住友FGは昨年に比べると5.3倍となっているようですが、これはNY上場への準備も含まれているのでしょうね。。。

 それでもまだ、米国に比べると日本の監査報酬は少ないようですけどね。。。米国が高すぎるという考え方もありますが。。。

【参考】このブログ
・2008.12.14 日本の監査報酬 SEC登録企業等の監査証明業務報酬はそうでない企業の監査報酬よりも圧倒的に高い?
・・2008.04.07 昨年度の総監査時間は1465万時間、総監査費用は1760億円、平均時間単価は12,000円
・2008.04.07 昨年度の総監査時間は1465万時間、総監査費用は1760億円、平均時間単価は12,000円(詳細データ)

 こんな論文もWebで見つけました。。。
会津大学短期大学部経営情報コース2005年卒業研究論文要旨監査人の独立性と我が国における監査報酬の実態

研究動機は、コンサルをすると独立性が損なわれ、監査意見に影響がでるのではないか。。。ということのようですね。。。
=====
近年、大企業による、不正な会計処理に関する事件が顕著になってきている。私たちは、2001年にアメリカで起きたエンロン事件や、2005年に我が国で起きたカネボウ事件、さらに、最近、新聞等を賑わしているライブドア事件について概要を調べてみた。すると、どちらの事件も、監査人が本来の仕事である監査だけではなく、非監査業務であるコンサルタントを通しても、企業と深く関わったことから発生したものであることが分かった。そもそも、独立の第三者の立場で監査を行わなければならないはずの監査人が、このようにコンサルタントを行って積極的に企業と関わることで、監査人の独立性は保持されるのであろうか、という疑問を抱いた。近年、監査法人では、不景気による企業倒産から、監査業務による収入が減少し、その一方で、経営のアドバイスなどを行うコンサルタント業務が増加し、監査法人の収入の大部分を占めるようになった。もはや、このような状況では、監査人の独立性が保持されているとは言えないと考えられる。
そこで、私たちは、この疑問に対して、非監査報酬を多く支払っている企業ほど、独立性が成り立っていない、ということを証明したいと考えた。したがって、有価証券報告書のコーポレート・ガバナンスの欄に記載させられている監査報酬と非監査報酬のデータを用いて、監査報酬と非監査報酬の実態について、統計的な分析を試みることにした。また、これからの企業と監査人の関係のあり方を提唱していきたい。
=====
 分析した結果は、
=====
(1)仮説検証からいえること
私たちは、非監査報酬を多く支払っている企業ほど、独立性が成り立っていないという仮説を元に検証を進めてきた。そして、2つの比率からそれがいえることが分かった。6つの中の2つなので、それが完全に当たっているとは限らないが、少しでも可能性が見出せるのであれば、検討する価値があるため、その確率もあるのではないだろうか。
そこで私たちは、監査法人に非監査報酬を資産規模の割合から見て、多く支払っている企業の業績が悪いと判断した場合、国の機関である金融庁がその監査のチェックをし、独立性が成り立っているのかを確認する必要があるのではないかと考えた。
======
 ということのようです。。。

|

« 帝国データバンク 2009年の上場廃止企業、110社で過去最高ペース「経営破綻」による上場廃止が2008年から急増 | Main | 監査報酬の分布は超ロングテール »

Comments

>監査法人に非監査報酬を資産規模の割合から見て、多く支払っている企業の業績が悪い

この逆、つまり資産規模に比して非監査報酬が多く、かつ業績の良い企業の方が、粉飾の可能性が高いとも考えられそうです。

非監査報酬が多く、かつ業績が悪かった場合は、監査人の独立性云々ではなく、単にコンサル費用が役に立ちませんでした、ということのような気がします。

Posted by: FN | 2009.08.14 09:20

FNさん、コメントありがとうございます。
結構強引に結論づけているのだろうと思います。。。論理の飛躍がありすぎですよね。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2009.08.15 10:20

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 日経新聞 企業の監査費用急増 「内部統制」義務化で:

» ■上場企業の監査報酬 前3月期比32%増! [■CFOのための最新情報■]
日経新聞12日(夕刊)より。 3月期決算企業のうち、2009年3月末時点の株式時価総額上位300社の有価証券報告書を調べ、前の期と比較可能な297社の過去2期分を集計したところ、297社が支払った監査報酬は前の期に比べ32%増えていたようです。支払っ...... [Read More]

Tracked on 2009.08.13 21:22

« 帝国データバンク 2009年の上場廃止企業、110社で過去最高ペース「経営破綻」による上場廃止が2008年から急増 | Main | 監査報酬の分布は超ロングテール »