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2009.07.02

経営者不正があり統制環境に重要な欠陥があった場合

 こんにちは、丸山満彦です。経営者不正があり統制環境に重要な欠陥があると判断した内部統制報告書がありますね。全社統制に重要な欠陥があったとして、拠点等を2/3から90%に拡大して評価したけど、やっぱりだめだったということを書いていますね。。。

 
■西松建設の内部統制報告書です。。。

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2 【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】
(略)
 業務プロセスに係る内部統制の評価範囲ついては、各事業拠点の前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算していき、前連結会計年度の連結売上高の概ね2/3に達している事業拠点を「重要な事業拠点」として選定する方針であった。しかし、期の途中において、全社的な内部統制に重要な欠陥があると評価したため、各事業拠点の前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算していき、前連結会計年度の連結売上高の概ね90%に達している事業拠点を「重要な事業拠点」として選定する方針に変更した。
また、当該重要な欠陥が影響を及ぼす業務プロセスは、建設事業業務プロセスにおける工事原価(外注費)の計上に関するプロセスであり、リスクが大きい取引を行っている事業又は業務に係る業務プロセスと判断し、評価範囲に含めている。
(略)

3 【評価結果に関する事項】
 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、重要な欠陥に該当すると判断した。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断した。

 当社は、当事業年度において、外為法違反により罰金の略式命令を受け、元取締役らが外為法違反及び政治資金規正法違反の容疑で起訴された。これらの事実は、「経営者の姿勢」・「組織の行動規範」・「取締役会の有効性」等の統制環境等、全社的な内部統制の不備に該当し、日本公認会計士協会監査・保証実務委員会報告第82号「財務報告に係る内部統制の監査に関する実務上の取扱い」11(8)重要な欠陥に該当するかどうかを検討すべき内部統制の不備に例示される「③上級経営者層の一部による不正が特定された場合」に該当するため、重要な欠陥に該当するかどうかを検討した。
 その結果、財務報告に係る内部統制が有効であると判断するためには、全社的な内部統制が、業務プロセスに係る内部統制の有効な整備及び運用を支援し、企業における内部統制全般を適切に構成している状態にあることが要請されるが、上記の全社的な内部統制の不備は、内部統制の基盤となる部分に不備があることを意味しており、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いと認められることから、重要な欠陥に該当すると判断した。当社は当該重要な欠陥を是正すべく平成21年1月以降期末日までに以下の是正措置を講じたが、当事業年度の末日までに十分な評価期間を確保できず、その運用の有効性を確認できなかった。したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断した。

(期末日までに講じた是正措置)
当社が“新生西松”として内部統制の整備及び運用の重要性を認識し講じた是正措置は次のとおりである。
内部調査委員会を設置し、事実関係の解明、原因の究明及び再発防止策の検討を進めるとともに、外部諮問委員会を設置し、内部調査委員会による事実関係の調査や再発防止策の策定等について、助言・指導を受けた。
法令遵守の精神と高い倫理観を持った“新生西松”を役職員全員が一致団結して築いていくために、社是を「勇気、礼儀、正義 ~挑戦する姿勢、感謝する気持ち、正しい姿勢~」と一新し、併せて企業理念、経営理念、行動規範も変更した。また、新しい社是に基づき「コンプライアンス基本方針」を定め、全てのコンプライアンス施策の基本方針とした。
さらに、コンプライアンス推進室を発足し、同時に、新しい内部通報制度「Nishimatsuホットライン」を開設した。従来の内部通報制度とは異なり、社外にも通報窓口を設けるとともに匿名での通報も可能とすることで内部通報制度の有効性を確保した。通報を受けた後の対応を明確にするため、内部通報に係る諸規程(「内部通報規程」「調査委員会規程」「内部諮問委員会規程」)を制定した。また、従来の「コンプライアンスマニュアル」の改訂と、業務遂行において判断に迷う事例を取り纏めた「コンプライアンスマニュアル実践版」の作成を完了し、コンプライアンス研修の教材として今後これらを積極的に活用していくこととした。
以上については、社内報や社内イントラへの掲示等により全役職員に対し周知徹底を図った。
 
なお、当社は、平成21年5月15日開催の取締役会において、内部調査委員会の調査結果及びこれに対する外部諮問委員会の所見の報告を行うとともに、内部調査委員会が策定した再発防止策について決議した。当該再発防止策のうち、財務報告に係る内部統制の重要な欠陥を是正するための措置及び方針の概要は次のとおりである。
1 コーポレート・ガバナンスの機能回復に向けて
(1) 内部統制システムの再構築
「内部統制システム構築の基本方針」を改定し、取締役会にて決議した。
(2) 取締役会の有効性強化及び効率性の確保
経営トップの主導による不正を二度と起こさないためにも、コーポレート・ガバナンス機能を強化し、特に経営監視機能の強化を行う。
ⅰ 社外取締役の招聘
ⅱ 指名委員会・報酬委員会の設置
ⅲ 役員定年制度の導入
ⅳ 支店長会の設置
2 コンプライアンス意識の徹底に向けて
(1)「コンプライアンス委員会」の一新
従来のコンプライアンス委員会を廃止し、外部より有識者を招きコンプライアンス委員会を新しく組織し直す。
(2) 社内風土の改革
組織を横断して情報を共有し、構えることなく議論・相談できるようなしくみと雰囲気を創ることを目指す。これを実現させるため、役員や本支店幹部の各会議体などでも組織の壁を打ち破る雰囲気作りに注力し、自由なコミュニケーションを通じて、隠蔽体質からの脱却を目指す。
 
当社は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は認識しており、今後も、外部専門家等の活用も含め、継続して適切な内部統制を整備・運用する方針である。 

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