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2008.10.03

新「内部監査の専門職的実施の国際基準」 仮訳も公表

 こんにちは、丸山満彦です。内部監査人協会(The Institute of Internal Auditors,Inc. IIA)が新しい「International Standards for the Professional Practice of Internal Auditing」を公開していますね。日本内部監査協会もその仮訳を公開しています。大きな変更はないようですが。。。

 
【日本内部監査協会】
・2008.10.01 新「内部監査の専門職的実施の国際基準」事務局仮訳を掲載

・・原文
・・仮訳

 ついでに
現在の訳

 英語では変更されたものが太字イタリックになっているのでわかります。

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Comments

丸山 様

夏井です。

もしかすると内部統制というモデルは,それ自体として既に崩壊しているかもしれません。

以前から指摘していることですが,経営陣が「悪」である場合には,内部統制は「悪」の拡大のために機能してしまいます。

そして,今回の金融危機などの原因となった企業の所業を考えてみると,まさに経営陣が「悪」であったわけです。

もちろん,まともな経営陣の場合には,内部統制は意味があるし,自由主義の精神にも合致しています。

しかし,目下,世界各国が競って銀行その他の基幹企業を事実上国有化し始めている状況をみると,要するに,「国家の基幹企業については自由主義ではなく国家管理が必要だ」という外部監視の考え方が事実上勝利してしまったとは言えないでしょうか?この現象を一時的な緊急避難措置として理解することは,経済の流れと世界の将来を見誤ってしまう危険性がないとはいえないだろうと思います。

従来の共産主義理論をベースにした社会主義とは全く異なる新たな社会主義思想のようなものが世界各国の政府首脳の頭脳を支配し始めているのではないかと考えたりしています。もし仮にそうであるとした場合,伝統的な意味での社会主義を信奉する人々もまた,世界の将来を見誤ってしまう可能性がありますね。名前は同じでもその意味が全く異なるのですから。

なお,このような動きは,金融機関だけではなく,証券会社や保険会社などにもどんどん及んでいくだろうと想像しています。そして,それは,世界的な金融危機が去り,不況を脱した後にも変更されることがないのではないかという可能性を考えたりしています。もし仮にそうであるとした場合,内部統制という手法は,実質的には政府による企業の監督・支配のための手段として転用されることになるのじゃないだろうかと思います。

Posted by: 夏井高人 | 2008.10.17 01:56

夏井先生、コメントありがとうございます。

> 経営陣が「悪」である場合には,内部統制は「悪」の拡大のために機能してしまいます。
そうですよね。暴力団が振り込め詐欺成功のための内部統制とかをすれば、社会からみると良くないということになりますよね。。。

経営陣が悪でないようにするのが、取締役会によるガバナンスでCOSOはその一部も内部統制に取り込んでいます。が、株主が取締役会を選び、取締役会が経営者を監督するのですが、これもまた同じことがいえ、暴力団が株主の大部分を占め、その株主が取締役会を選び、その取締役会に経営者が監督されるのであれば、どうなるんでしょうね。極端な例ですけど。。。


政府あるいは政府に影響力を与えることができる一部の国内外の権力者の支配の道具として、法律を定め外部による統制を強めているのかも知れませんね。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2008.10.18 18:56

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