食品関係も虚偽表示・・・
こんにちは、丸山満彦です。最近話題となっている、食品偽装事件というか、内容物や賞味期限の偽装事件の話です。法律上要請されていることについて虚偽記載した場合と、法律上は要請されていないことで積極的に開示していた内容が虚偽であったことなど、若干の違いがあるのでしょうが、いずれにしても記載している内容と実際が違うという虚偽表示の問題が多く報道されていますね。今朝の新聞でも、老舗のお料理やさんの件が報道されていました。
さて、食品関係の虚偽表示の件の対応方法ですが、これは財務諸表の虚偽表示と同じ話なので、対策も同じようなものになると思います。内部統制の問題ですね。。。
COSOや企業会計審議会の内部統制の基準に書かれている内部統制の目的は、
・業務の有効性 (資産の保全)
・財務報告の信頼性
・法令順守
ですが、
カナダの基準のCoCoでは、財務報告ではなくて、「情報の信頼性」になっています。
情報は利害関係者との間の信頼を形成するための土台、基礎といえます。その情報が誤っていれば、適切な利害調整はできません。
そこで、情報の信頼性を確保することが非常に重要になってくるのですが、その利害関係者が、
・消費者
・投資家
であっても、同じことです。
財務報告の信頼性を確保するために一番重要なことは、「統制環境」です。「経営者の倫理観」です。これは、食品の事件でも同じです。
トップをみて下の人は行動します。トップの評価する方向に人の行動は変わります。そうであれば、この手の問題はトップが変わるか替わらなければ、解決しません。
マニュアルの整備も重要ですが、それは経営者の倫理観があってこそいきてくるものです。。。
Comments
コンピュータ屋です。
おはようございます。
おっしゃるように、最近の食品関係の虚偽表示の件、内部統制の問題ですね。
今は、制度対応ということで各社、「財務報告の信頼性」に関心が集中していますが、すべての目的(残り2つをあわせて)を包含した内部統制システムに移行していってほしいですね。
すべての目的で内部統制を日々回していけば、「食品関係の虚偽表示」なんて不祥事は減っていくでしょう。
Posted by: コンピュータ屋 | 2007.10.29 10:10
コンピュータ屋さん、コメントありがとうございます。
本気の経営者は、倫理観も高く、株主をはじめとした利害関係者の利益のために適切な内部統制を構築するのでしょうね。。。
Posted by: 丸山満彦 | 2007.10.30 05:46