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2007.08.26

監査役協会 「監査役/監査委員スタッフの現状と意識調査」を公表

 こんにちは、丸山満彦です。日本監査役協会が、「監査役/監査委員スタッフの現状と意識調査」を公表していますね。。。早速、監査役スタッフ不要論者の山口先生がブログ(ビジネス法務の部屋)で取り上げていますね。。。

 
【日本監査役協会】
・2007.08.24 監査役/監査委員スタッフの現状と意識調査
・・監査役/監査委員スタッフの現状と意識調査  [解説と考察]
・・[別冊] 監査役/監査委員スタッフの現状と意識調査結果・集計データ

 山口先生は、監査役が効率的な監査をどのようにすればよいのかと議論をすることなしに、監査役スタッフについての議論をしても「ついていけない」と。。。

 監査役は疑問があれば「調査して私にわかるまで説明しろ」と強くいえるぐらいでないとね。。。と言う状況であれば、監査役スタッフが必要な場面ってかなり限られてくるように思えるんですよね。
 報告書では、監査役スタッフって監査役秘書のような感じですね。。。

【参考】ビジネス法務の部屋
・2007.08.25 社外監査役と監査役スタッフとの関係(追補)

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Comments

愛読者ですが、はじめてお邪魔します。

山口先生は「監査役スタッフ不要論者」なのでしょうか? くだんのブログ文面からは、そんな風には読めないのですが?

また、
>監査役が効率的な監査をどのようにすればよいのかと議論をすることなしに、監査役スタッフについての議論をしても「ついていけない」と。。。
というのは、山口先生のご意見ではなく、コメントされた方のご意見ですね。大体、独任機関である監査役の監査の「効率性」って何なんでしょうか? 監査役会設置会社における「監査役会監査」は、いわゆる組織的監査の側面があるため、職務分担制も是とされているため、それを「効率的監査」と言うのなら判らないでもないですが。

それから、
>疑問があれば「調査して私にわかるまで説明しろ」と強くいえるぐらいでないとね。。。
こういう監査役は確実に嫌われます。嫌われるだけならいいのですが、誰も寄り付かなくなります。すなわち、会社法で導入されたキーワード「意思疎通」の重要性を全く理解しない監査役ということになるでしょう。監査役は「報告徴求権」のみならず「業務・財産調査権」も有しています。納得できなければ自ら調査できるし、しなければならないのです。したがって、ご指摘のとおり「説明しろ」と威張り腐っているだけの監査役は場合によっては任務懈怠に問われる恐れもありましょう。

それから、
>監査役スタッフって監査役秘書のような感じですね。。。
秘書にも色々ありましょうから、一概に異とするものでもありませんが、秘書というなら「国会議員の政策秘書」のイメージでしょうね。決して「お世話係り」「スケジューラー」のイメージではありません。大手法律事務所になぞらえれば、パートナー弁護士を監査役とすれば、監査役スタッフはアソシエート弁護士ないしパラリーガルの感じかと思います。会計士の先生の世界でも、監査法人の場合ですと、業務執行社員の下、多くの会計士・同補の方々がピラミッド状のチームを構成して監査証明業務にあたりますよね。
監査役協会の調査報告書はそう読めないかもしれませんし、そうだとしたらそれが実態の一端であるのは事実かもしれませんが、それがすべてではないし、ましてや会社法が前提としている在り方は必ずしもそうではないのではないか、と思います。

Posted by: 監査役サポーター | 2007.08.31 22:51

監査役サポーターさん、コメントありがとうございます。。。
> 愛読者ですが、はじめてお邪魔します。
恐れ入ります。。。
さて。。。

> 山口先生は「監査役スタッフ不要論者」なのでしょうか?
については、山口先生のブログのコメント欄
=====
日本監査役協会の報告書を一読しました。会社法で、スタッフの設置については監査役の選択に委ねられているにもかかわらず、スタッフの存在を前提とし、スタッフが整備されているほどいいとする思想には、スタッフ不要論者の私としては、なかなかついていくことができません。
=====
から直接とってきているだけで、山口先生が、本当に監査役スタッフ不要論者であるかどうかは確認しておりません。。。
まぁ、必ずしも監査役スタッフが不要という話ではなくて、監査役スタッフをつければよいという安易な風潮に批判的なだけかもしれませんね。。。

> 監査役の監査の「効率性」
の件ですが、会計監査でも効率性を高めることは必要ですから、監査役監査の効率性も高める必要があると思いますが、どうでしょうか・・・
まぁ、実際は効率性というほどすごいことではないのかもしれませんが。。。昨年度の監査結果を利用するとか、コンピュータを利用してサンプルを効率的に抽出するだとか、報告書を効率的に作成するとか、そういうこともあるかもしれませんね。。。効率性を高めるということは、同じアウトプットを出すためのインプットを少なくするということですから、まぁ、いろいろとあるのだろうと思います。。。

> 疑問があれば「調査して私にわかるまで説明しろ」と強くいえるぐらいでないとね。。。
の件ですが、、、おっしゃるとおり、威張り腐っているだけの監査役ではだめですよね。。。まぁ、監査役は従業員に「調査して私にわかるまで説明しろ」というのではなく、取締役に「調査して私にわかるまで説明しろ」というわけですが、取締役と監査役の間の信頼関係ができていなければ、効率的な職務の執行は難しいでしょうね。。。監査役も取締役も株主の利潤の最大化のために株主から委任されているわけですから、立場は違えども目指すところは同じということで・・・

> 監査役スタッフって監査役秘書のような感じですね。。。
の件ですが、おっしゃるとおり監査役は、取締役が職務を適切におこなっていることを調査をしたりすることもあるでしょうから、そのときには、監査役の意向をうけて手足となって働く人がいりますよね。また、株主からみれば安くはない報酬を監査役に支払っているわけですから、監査役自身でフライトやホテルの予約をしている場合ではないので、そういうことをサポートする人も必要かもしれませんね。専属である必要はないのだろと思いますが・・・

=====
日本の株式会社のガバナンスは会社法への改正で多様になり面白くなりましたね。。。
究極の株式会社としては、一人株主兼一人取締役の株式会社も可能なわけですよね。。。意味があるかどうかは別にして。。。

農学部出身の私としては、ガバナンス構造の多様性は、組織の規模に応じて細胞の機能が分化していくイメージなんですよね。。。

まぁ、どのように分化していくかはいろいろとあると思うのですが、会社には執行機能がないと事業ができないとすれば、最初は「執行機能」とそれに対する「監督機能」ですかね。。。

監督機能=株主総会
執行機能=執行役

で、次に次に執行機能をより専門的に監督する監督機能が分化する
それが、取締役(会)

監督機能(上位)=株主総会
監督機能(下位)=取締役(会)
執行機能=執行役

ただし、監督機能(下位)が執行機能と一体となることもありえる。=>業務執行を行う取締役の存在する会社

次に、監督機能のうち、事後的に株主に対して説明責任を果たすための専門機能としての監査機能を受け持つ監査役(会)を分化させた。。。

監督機能(上位)=株主総会
監督機能(下位)=取締役(会)
監督機能(監査機能)=監査役(会)
執行機能=執行役

委員会設置会社のガバナンス構造では、
監督機能(監査機能)は監督機能(下位)の一部分となっている。

監査役設置会社のガバナンス構造では、
監督機能(監査機能)は監督機能(下位)から独立している。それは、監督機能(下位)が執行機能と一体となっているためだろうと思う。。。

機能の分化の側面から考えると、監督と執行が明確に分離している委員会設置会社のほうが監査役(会)設置会社よりも理にかなっているように直感的に思えてきました。

監督機能がこれほどいろいろと分化してきた背景には、執行機能をつかさどるトップと監督機能の本源である株主総会のパワーバランスの結果かもしれませんね。。。

株主総会は、株主の数が多くなり、出入りが多くなると実質的な監督はできなくなるので、それを監督の専門家である取締役に委任することになり、さらに、監査を専門に行う機能まで付加して強大化する執行機能を監督できる仕組みを作ろうとしていると。。。そんな感じなんでしょうかね。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2007.09.02 01:39

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