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2007.08.01

金融庁 確定 「金融商品取引法制に関する政令案・内閣府令案等」に対するパブリックコメントの結果等について (2)

 こんにちは、丸山満彦です。
本件に関して提出いただいたご意見等(約3,500項目に整理しております。)の概要及びそれに対する金融庁の考え方(PDF:4,753K)
の具体的内容です。。。

財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制の評価〔第24条の4の4〕

 

内部統制報告書の提出義務者等

1

確認書、内部統制報告書、四半期報告書について、非上場会社は提出義務がないという理解でよいか。

貴見のとおりであり、株券等を上場し、又は店頭登録している会社が対象となります(金商法施行令第4条の2の5・4条の2の7・4条の2の10)。

2

特定有価証券(金商法第5条第1項)の発行者は、確認書、内部統制報告書及び四半期報告書の提出義務はなく、任意でもこれら書類を提出することができないとの理解でよいか。

確認書、内部統制報告書及び四半期報告書を提出しなければならない会社は、株券等を上場し、又は店頭登録している会社としております(金商法施行令第4条の2の5・4条の2の7・4条の2の10)。

また、これら以外の有価証券報告書の提出会社については任意で提出することができますが、特定有価証券については、有価証券報告書を提出している場合(金商法第24条第5項において準用する同条第1項・第3項参照)であっても、確認書、内部統制報告書及び四半期報告書の提出義務はなく、また、任意での提出もできないこととしております(同法第24条の4の2第3項・第24条の4の4第3項・第24条の4の7第3項の政令を定めておりません。)。

3

金商法施行令案第4条の2の7第1項第4号に「有価証券信託受益証券で、受託有価証券が前三号に掲げる有価証券であるもの」が掲げられているが、これは、非上場である株券等を受託有価証券として第4号に掲げる有価証券信託受益証券が上場される場合を想定しているのか。

貴見のとおりと考えられます。

4

株券等を受託有価証券とする有価証券信託受益証券(金商法施行令案第4条の2の7第4号等)とは、具体的にどのようなものを指すのか。

有価証券信託受益証券とは、「受益証券発行信託の受益証券のうち法第2条第1項各号に掲げる有価証券(受託有価証券)を信託財産とするものであつて、当該信託財産である有価証券に係る権利の内容が当該信託の受益権の内容に含まれる旨等が当該信託に係る信託行為において定められているもの」(金商法施行令第2条の3第3号)と定義されています。

ご指摘の株券等を受託有価証券とする有価証券信託受益証券としては、当該受益証券発行信託の受益証券の保有者が受託有価証券(株券等)に係る権利(株券が受託有価証券であれば、配当受領権・議決権等)を行使できるよう、信託行為において定められているものが該当すると考えられます。

なお、有価証券信託受益証券の発行者は、受託有価証券(株券等)の発行者とされています(定義府令第14条第2項第3号)。

5

金融商品取引所等の規則にもよるが、アンスポンサード(預託証券の発行者が、預託証券に表示される原券の発行者との間で当該預託証券の発行に関する契約を締結していないこと)の有価証券信託受益証券で上場又は店頭登録がなされるものについては、確認書、内部統制報告書及び四半期報告書の提出義務の対象有価証券から除外するべきではないか。

有価証券信託受益証券については、受託有価証券の権利内容が当該信託の受益権の内容に含まれる旨が信託行為において定められていること(金商法施行令第2条の3第3号)や、その「発行者」が受託有価証券の発行者とされること(定義府令第14条第2項第3号)等が規定されていますが、有価証券信託受益証券の発行者とみなされる受託有価証券の発行者が当該信託契約の当事者であることまでは求められておらず、ご指摘のような「アンスポンサード」の有価証券信託受益証券を発行することも可能と考えられます。

この場合において、投資者への適正な情報提供を確保する必要があることから、確認書、内部統制報告書及び四半期報告書の提出義務の対象有価証券から「アンスポンサード」の有価証券信託受益証券を除外することは、適当でないと考えられます。

 

内部統制報告書

 

(適用の一般原則)

6

内部統制府令案の「一般に公正妥当と認められる基準」とは、実施基準以外に何を想定しているのか。また、慣行とは何を指すのか。

内部統制府令第1条第4項に規定しているとおり、企業会計審議会の公表した、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」(平成19年2月15日)が該当するものと考えられます。

また、監査の慣行は、今後、基準に従って内部統制監査の実務が行われて行く中で、形成されていくものと考えられます。

 

(内部統制評価の範囲)

7

内部統制府令案第2条第1号では、財務報告について、「財務諸表及び財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす開示に関する事項に係る外部報告」とされているが、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について」では、「財務諸表及び財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす開示事項等に係る外部報告」(意見書)と定義が異なっているため、両者の関係につき明確にしてほしい。

ご指摘の「意見書」の内容を法令で定める際に、技術的な観点から「意見書」とは異なる規定振りとしておりますが(内部統制府令第2条第1号参照)、「財務報告」の定義を「意見書」から変えるものではなく、同義であると考えられます。

8

委託業務の評価については、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」.2. 財務報告に係る内部統制の有効性の評価において、「経営者が外部の受託会社の業務に関し、その内部統制の有効性を評価しなければならない」ことになっているが、証券業者が証券保管振替機構に株券の預託を行っている業務については、当実施基準でいう委託業務の範囲から除外されることを、念のため確認したい。

内部統制府令第3条に規定する財務計算その他の情報の適正性を確保するために必要な体制には、会社が業務を委託している場合における委託業務も含まれますが、当該委託業務が評価範囲に含まれるかどうかについては、各企業の状況により異なるため、一律に示すことは困難であり、各企業において適切に判断されるべきものと考えられます。

 

 

(事業年度が異なる子会社がある場合の内部統制評価の基準日)

9

9 内部統制府令案第5条第3項では、内部統制報告書提出会社(以下「親会社」)と連結子会社との事業年度の末日が異なる場合について、連結子会社の内部統制に重要な変更が無い場合は、異なる事業年度の末日の内部統制の評価を基礎として行うことができる旨記載されている。

親会社の事業年度の末日が3月31日であり、連結子会社の事業年度の末日が12月31日であった場合、親会社が内部統制報告書を提出するのは、平成21年3月31日を末日とする事業年度からとなるが、その時点で連結子会社の内部統制の評価は、重要な変更が無い場合、平成20年12月31日を事業年度の末日として行うことになる。

親会社の内部統制は平成20年4月1日から開始するのに対し、連結子会社の内部統制体制を平成20年1月1日から開始させることは、非常に困難を伴うことから、初年度に関してのみ、連結子会社の内部統制の開始を親会社と合わせる特例を考慮してほしい。

事業年度の末日が連結決算日と異なる連結子会社について、当該連結子会社の当該事業年度に係る財務諸表を基礎として会社の連結財務諸表が作成されている場合には、当該連結子会社の内部統制の評価は、当該連結子会社の内部統制に重要な変更があった場合を除き、当該連結子会社の事業年度の末日における連結子会社の内部統制の評価を基礎として行うことができるとされています(内部統制府令第5条第3項)。

内部統制評価は、期末日を評価時点とし、事業年度開始の日における内部統制の有効性の評価を行うことは求められておらず、御指摘のような場合、連結子会社については、期末日である12月31日における内部統制の有効性を判断することになりますので、初年度の特例を設ける必要はないものと考えられます。

なお、仮に事業年度中に重要な欠陥が発見された場合でも、期末日までに是正されていれば、内部統制は有効であると評価することができることとされています。

10

内部統制府令案第5条第3項では、事業年度の末日が連結決算日と異なる連結子会社について、原則として「会社の内部統制報告書を作成するに当たっての当該連結子会社の財務報告に係る内部統制の評価については、当該連結子会社の当該事業年度の末日における当該連結子会社の財務報告に係る内部統制の評価を基礎として行うことができる。」とされているが、この場合、連結財務諸表における連結子会社の取り込みと一致させる必要があるか。

内部統制府令第5条第3項は、当該連結子会社の当該事業年度に係る財務諸表を基礎として会社の連結財務諸表が作成されている場合には、連結子会社の財務報告に係る内部統制の評価を基礎として行うことができる旨を定めているものであり、連結財務諸表を作成する際の連結子会社の取扱いと一致しているものと考えられます。

10

内部統制府令案第5条第3項では、事業年度の末日が連結決算日と異なる連結子会社について、原則として「会社の内部統制報告書を作成するに当たっての当該連結子会社の財務報告に係る内部統制の評価については、当該連結子会社の当該事業年度の末日における当該連結子会社の財務報告に係る内部統制の評価を基礎として行うことができる。」とされているが、この場合、連結財務諸表における連結子会社の取り込みと一致させる必要があるか。

内部統制府令第5条第3項は、当該連結子会社の当該事業年度に係る財務諸表を基礎として会社の連結財務諸表が作成されている場合には、連結子会社の財務報告に係る内部統制の評価を基礎として行うことができる旨を定めているものであり、連結財務諸表を作成する際の連結子会社の取扱いと一致しているものと考えられます。

11

内部統制府令案第5条第3項に「当該連結子会社の当該事業年度の末日後、当該連結財務諸表に係る連結決算日までの間に当該連結子会社の内部統制に重要な変更があった場合を除き」との規定があるが、この「重要な変更があった場合」とは、具体的にどのような場合を示すのか。

当該連結子会社のおかれた環境等により異なりますが、例えば、合併等による大幅な組織変更、決算方法の大幅な変更、取扱品目の大幅な変更などが考えられます。

12

内部統制府令案第5条第3項では、連結子会社の事業年度の末日後、連結財務諸表に係る連結決算日までの間に当該連結子会社の財務報告に係る内部統制に重要な変更があった場合、連結決算日における連結子会社の内部統制評価を行わなければならない、つまり当該変更を評価対象とする取扱いとなっている。しかし、限られた時間内での実務的な対応を考慮すれば、重要な変更については評価対象とせず、当該変更の開示にとどめるべきである。

連結子会社の事業年度の末日後に当該子会社の内部統制に重要な変更があった場合には、当該変更について、内部統制評価の対象とする必要があります(内部統制府令第5条第3項)。

ただし、当該変更が「やむを得ない事情」に該当する場合には、当該変更に係る部分を除外して評価することができることになると考えられます(「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」参照)。

 

(内部統制報告書の記載事項等)

13

金商法第27条の30の5第1項の規定により内部統制報告書を提出する場合は、代表者・最高財務責任者の自署・押印が必要であるが、この場合以外は、自署・押印は必要ないという理解でよいか。

貴見のとおりと考えられます

14

内部統制報告書の「(記載上の注意)(4) 」において、「会社が、財務報告に関し、代表者に準ずる責任を有する者として、最高財務責任者を定めている場合には、当該者の役職氏名を記載する。」とあるが、明確に最高財務責任者を定めている場合に限るとの理解でよいか確認したい。日本公認会計士協会監査基準委員会報告第3号「経営者による確認書」では、「代表取締役又は代表執行役以外の取締役又は執行役が財務諸表作成業務を担当する部署を所管している場合には、当該取締役又は執行役」の署名も求められているが、当該取締役又は執行役も「最高財務責任者」の対象となるのか。

最高財務責任者とは、会社が、財務報告に関し、代表者に準ずる責任を有する者を最高財務責任者として定めている場合における当該者をいうこととされており、会社が最高財務責任者を定めていない場合には、ご指摘のように当該欄に記載しないことになるものと考えられます。

また、ご指摘の日本公認会計士協会の「経営者による確認書」における署名者とは、必ずしも一致しないものと考えられます。

15

内部統制報告書に「最高財務責任者の役職氏名」を記載した場合には、代表者と同様に、金商法第197条の2にある個人の罰則適用の対象となるか確認したい。

代表者の場合と同様に、金商法第197条の2に規定する個人の罰則適用の対象となり得ますが、実際には、虚偽のある内部統制報告書の提出へのかかわり方等について、個別事例ごとに実態に即して実質的に判断されることになります。

16

内部統制報告書の「(記載上の注意) 、d」において「財務報告に係る内部統制の評価手続の概要」、「財務報告に係る内部統制の評価の範囲」を挙げているが、記載すべき範囲などが明確でないため、記載例などを追加してほしい。

ご指摘の記載内容は各企業の状況により異なり得るものであり、これを一律に示すことは困難ですが、ご意見を踏まえ、事務ガイドライン等で記載内容を例示することを検討してまいります。

17

金商法第24条の4の4第4項において、内部統制報告書の添付書類は内閣府令で定めることとされているが、この点は何時手当されるのか確認したい。

内部統制府令において、内部統制報告書の添付書類として求めている書類はありません。今後、必要に応じ、検討することになると考えられます。

 

内部統制監査報告書

18

「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」では、「原則として、同一の監査人により、財務諸表監査と一体となって行われるものである。」とされているが、法令上、内部統制報告書監査報告書を作成する公認会計士又は監査法人は、財務諸表の監査を行う公認会計士又は監査法人と同じでなければならないか。

内部統制監査は、内部統制府令第1条第3項・第4項の規定により、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」に従って実施することになりますが、同基準において、内部統制監査は、原則として、財務諸表監査と同一の監査人により実施することとされています。

19

「内部統制報告書」と財務諸表監査との関係について、「内部統制報告書」を監査する監査人と財務諸表監査を監査する監査人が同一でない場合があり得ると思われるので、そういった事態が想定される場合には「内部統制報告書」にその旨の記載を義務づけることを検討してもらいたい。

「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」では、原則として、財務諸表監査と内部統制監査の監査人は同一であることを求めております。

仮に、例外的にこれらの監査人が同一でない場合においても、有価証券報告書及びそれと併せて提出される内部統制報告書のそれぞれに、監査報告書又は内部統制監査報告書が添付されることから、それらを参照することで監査人が同一でないことは明らかであり、内部統制報告書への記載は不要であると考えられます。

20

内部統制の監査の基準には、内部統制監査報告書の追記情報として、内部統制に重要な欠陥がある旨記載している場合で無限定適正意見を表明するときは、「重要な欠陥及びそれが是正されない理由」と重要な欠陥が財務諸表監査に及ぼす影響を追記するよう求めているが、内部統制府令案第6条第5項第1号では、前者の記載を要求していない。基準との整合性の観点から、前者の記載を要求するべきではないか。

会社の作成する内部統制報告書に「重要な欠陥及びそれが是正されない理由」が記載され、監査人がその記載について適正意見を表明する場合は、「重要な欠陥及びそれが是正されない理由」について監査人が確認したことになるものと考えられることから、重ねての記載は不要としたものです。

21

内部統制監査報告書は、「やむを得ない理由がある場合」を除き、財務諸表等の監査報告書と合わせて作成するとしているが、「やむを得ない理由」とはどのようなものか。

内部統制府令第7条の「やむを得ない理由」に該当する場合としては、やむを得ない事情等により、財務諸表の監査報告書又は内部統制監査報告書の一方が提出期限までに提出できないような場合などが考えられます。

22

内部統制府令案第8条において、「財務諸表等の監査証明に関する内閣府令第5条第2項第1号に規定する概要書に、内部統制監査の従事者、監査日数その他内部統制監査に関する事項の概要を合わせて記載するものとする。」とされているが、従事者、監査日数などの財務諸表監査と内部統制監査で区分して記載することに実務上の困難が生じる場合も想定される。このため、合算して記載し、「財務諸表監査と内部統制監査で区分して記載することが実務上困難であるため、合算して記載している」旨を注記する等の代替方法も検討してほしい。

 

内部統制府令第8条は、監査概要書において、内部統制監査の実施状況を確認するため、できるだけ一体として実施される財務諸表監査の実施状況と区分して、その実施状況の記載を求めるものです。なお、実務上、明確に区分することが困難な場合も考えられますので、そのような場合には合理的な方法によって区分して記載する旨を、事務ガイドライン等で例示することを検討してまいります。

 

外国会社の特例

 

(内部統制報告書)

23

米国に上場し米国証券取引委員会に登録されている米国以外の外国会社は、米国の規制(いわゆるSOX法)に基づき、米国証券取引委員会に対して、内部統制報告を提出しなければならない。こうした外国会社は、日本において金商法第24条の4の4第1項に基づく内部統制報告書を提出するにあたっては、米国における用語、様式及び作成方法によるという取扱いを希望すると思われる。これらの外国会社による財務報告については、米国の規制に従うことにより、内部統制が図られている。こうした外国会社が米国の基準にしたがった内部統制報告書を提出することについても、内部統制府令案第11条第1項を適用することはできるか。また、同条第2項を適用することはできるか。

我が国に上場している外国会社が、当該外国会社の本国又は第三国において内部統制報告書の開示を行っている場合において、金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けることがないと認めるときは、我が国に提出する内部統制報告書について、金融庁長官が必要と認めて指示する事項を除き、本国又は第三国において開示している内部統制報告書の用語、様式、作成方法によることができることとしております。この場合、「財務報告に係る内部統制」は、我が国で開示している財務報告が適正に作成されるための体制をいうこととされています。したがって、当該外国会社が有価証券報告書において本国で開示している財務書類を提出している場合には、内部統制報告書についても本国における用語、様式、作成方法による内部統制報告書を提出する必要があります(内部統制府令第11条第1項)。同様に、当該外国会社が第三国で開示している財務書類を提出している場合には、当該第三国における用語、様式、作成方法による内部統制報告書を提出する必要があります(同令第11条第2項)。

24

外国会社の財務報告に係る内部統制につき、外国会社がその本国又は本国以外の本邦外地域において開示している財務報告に係る内部統制を評価した報告書を内部統制報告書として提出する場合においての具体的な申請手続方法並びに申請期間をご提示願いたい。

内部統制府令第11条に規定する「金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けることがないものと認める場合」に該当するか否かについては、申請を要件としていないところであり、各会社においては、必要に応じ、財務局等にご照会いただくことになるものと考えられます。

25

内部統制府令案第11条第1項及び第2項のいずれを適用しようとする場合についても問題が生じる場合には、米国以外の外国会社が、日本においてこれまで開示してきた財務書類(つまり本国式財務書類)の開示の様式及びその財務諸表等規則上の根拠は変更せぬままに、米国式の内部統制報告書を日本において提出するという取扱いを、端的に認めてほしい。

財務報告に係る内部統制は、我が国で開示している財務報告が適正に作成されるための体制をいうこととされていますので、ご指摘の取扱いは困難であると考えられます。

26

内部統制府令案第13条第2号において、「第11条の規定を適用しないで作成する場合との主要な相違点」を内部統制報告書について課して記載するものとするとされているが、どの程度の相違をもって主要な相違点と認識すべきか曖昧である。当該相違点を記載するにあたって準拠すべき作成方法並びに報告様式を追記してほしい。

内部統制府令第11条の規定を適用しないで内部統制報告書を作成する場合との主な相違点が具体的に記載されることを想定しておりますが、具体的な記載内容等は個々の会社の状況により異なり得ることから、一律に報告様式を示すことは困難であると考えられます。

 

(監査証明)

27

現行の証取法下の「公認会計士又は監査法人に相当する者」(証取法第193条の2第1項、証取法施行令第35条、監査証明府令第1条の3)による監査証明に相当すると認められる証明を受けた者は、当然に金商法第193条の2第2項前段の「政令で定めるもの」に含まれず、内部統制報告書についても監査証明の提出を義務づけられない(内部統制府令案第12条に該当する。)という運用になるとの理解でよいか。内部統制府令案第12条は、同府令案第11条に基づく内部統制報告書を提出する外国会社について、海外において監査証明に相当する証明を得ていることを条件に、日本において再度監査証明を受けることを不要とする条文である。しかしながら、同府令案の現文言によれば、あたかも、日本において提出する内部統制報告書(日本語で作成され、同府令に準拠して作成する場合との主要な相違点等も記載したもの)については、海外で監査を受けることを必要とするかのようである。ついては、海外で監査を受ける必要があるのは、あくまで、本国又は本国以外の本邦外地域において開示している財務報告に係る内部統制を評価した報告書であることが明確になるようにしてほしい。

外国においては、財務書類の監査証明と内部統制報告書の監査証明が併せて実施されているとは限りませんので、外国会社が当該会社の提出する財務書類について「公認会計士又は監査法人に相当する者」の監査証明に相当すると認められる証明を受けているとしても、内部統制報告書に係る監査証明を受けているとは限りません。したがって、内部統制府令第12条に規定するように、内部統制報告書に対する監査証明に相当すると認められる証明を受けていることが必要となります。内部統制府令第12条においては、「第11条の適用を受ける内部統制報告書について、公認会計士又は監査法人に相当する者により金商法第193条の2第2項の監査証明に相当すると認められる証明を受けた者とする」としており、当該外国会社の本国又は第三国において作成した内部統制報告書について、当該本国又は第三国において監査証明に相当すると認められる証明を受けていることが要件とされていることは、明確であると考えられます。

28

外国会社が金商法第193条の2第2項前段の「政令で定めるもの」に該当するとされ、監査証明の提出が義務づけられる場合においても、同法第193条の2第2項ただし書に規定する承認を受ければ監査証明の提出義務を免除されることになるが、財務局長等に提出することとされている承認申請書(内部統制府令案第9条)の「様式」、「必要書類」、「承認の基準」、「審査期間」を具体的に示してほしい。

ご指摘の様式等については、今後、必要に応じて検討してまいります。

 

米国預託証券の発行者の特例

29

内部統制府令案第14条は、米国証券取引委員会に登録している会社について、内部統制報告書を米国の作成方法で作成することができる場合を規定しているが、同条は、内国会社に適用されるのか、外国会社に適用されるのか、それとも両方に適用されるのか、確認したい。

内国会社にのみ適用されます。

この点は、内部統制府令第14条が連結財務諸表規則に規定する連結財務諸表提出会社を対象としている一方で、連結財務諸表規則は外国会社には適用されないことから、明らかであると考えられます。

30

持株会社が、米国式連結財務諸表を米国証券取引委員会に登録している連結財務諸表提出会社である場合、内部統制府令案第14条の規定が適用可能と思われるが、当該持株会社の連結対象子会社として米国式連結財務諸表の一部を構成している国内上場会社が、個社としては米国式連結財務諸表米国式連結財務諸表米国証券取引委員会に登録していない場合において、内部統制府令案第14条の規定を適用できるか。

内部統制府令第14条の対象は、連結財務諸表の提出について規定している連結財務諸表規則第93条と同様の考え方によっており、当該上場会社が、米国式連結財務諸表を米国証券取引委員会に登録している連結財務諸表提出会社である場合に限られることから、ご指摘のような場合には適用できないものと考えられます。

31

内部統制府令案第16条で、米国式連結財務諸表を米国証券取引委員会に登録している本邦上場企業が米国で要請されている用語、様式及び作成方法で内部統制報告書を作成している場合、当該内部統制報告書を作成するに当たって準拠している用語、様式及び作成方法(第1号)、第14条の規定を適用しないで作成する場合との主要な相違点(第2号)を記載することとなっているが、その記載内容につき、何らかの雛形を提供してほしい。

米国において要請されている内部統制報告書を作成するに当たって準拠している用語、様式及び作成方法と、内部統制報告書を内部統制府令第14条の規定を適用しないで作成する場合との主な相違点について、具体的に記載されることを

想定しておりますが、具体的な記載内容等は個々の会社の状況により異なり得ることから、一律に雛型を示すことは困難であると考えられます。

 

有価証券報告書等との関係

32

金商法第24条の4の2及び同法第24条の4の4の規定により、有価証券報告書と併せて確認書及び内部統制報告書を提出する場合において、EDINETの登録順序は、「有価証券報告書、確認書、内部統制報告書」の順序でよいか確認したい。

現在のところ、法令等において、登録順序を定めることは予定しておりません。

33

外国会社報告書の提出期限が事業年度終了後4月となっているが、有価証券報告書の添付書類として確認書、内部統制報告書も必要とされていることから、外国会社の有価証券報告書と同様に6月とするべきである。

 

ご指摘のとおり、外国会社報告書は、原則として事業年度経過後4月以内に提出することとされており(金商法施行令第4条の2の2)、それに併せて内部統制報告書等を提出すべきものとされています(金商法第24条の4の4第1項参照)。この点について、内部統制報告書は、一定の要件を満たす場合には、当該外国会社の本国又は第三国で開示している内部統制報告書の用語・様式・作成方法によることができることとしていること(内部統制府令第11条)等から、十分な期間が確保されているものと考えられます。

34

内部統制報告書及び金商法第193条の2第2項に規定される内部統制報告書にかかる監査報告書は、新規公開の届出書提出に際して、内部統制報告書の提出と併せて求められているのか。

監査証明府令案第1条第1項第2号において、届出書における四半期財務諸表については、監査証明が必要である旨規定されているが、内部統制報告書にかかる監査報告書については金商法施行令案第36条、企業内容開示府令案第17条の6及び内部統制府令案(主に第4条)における継続開示会社を対象とする規定しかなく、届出書提出時には求められない。非開示会社による新規の届出に際しても、内部統制報告書及び当該報告書に係る監査証明を提出する規定が必要と考える。

内部統制報告書は、当該事業年度に係るプロセスとしての内部統制の状況を期末日で評価した結果等を記載し、有価証券報告書と併せて提出することを求めることとしたものです(金商法第24条の4の4)。このため、有価証券届出書の提出に際しては、内部統制報告書の提出は義務づけておりません。

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