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2007.05.04

全社的な内部統制が有効でない場合の業務プロセスの評価範囲

 こんにちは、丸山満彦です。実施基準においては、決算・財務報告に係る業務プロセスのうち、全社的な観点で評価することが適切と考えられるもの以外の業務プロセスの評価範囲の決定は、まず重要な事業拠点を選定し、それから量的基準、質的基準等で評価対象とする業務プロセスの範囲を決定していくことになります。
 特に、重要な事業拠点の選定では、全社的な内部統制の評価が良好であれば、連結ベースの売上高等の一定割合を概ね2/3程度として、評価範囲を絞ることができるように書かれているのですが、全社的な内部統制の評価が良好でなければどうなるんでしょうかね。。。

 
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① 重要な事業拠点の選定
企業が複数の事業拠点を有する場合には、評価対象とする事業拠点を売上高等の重要性により決定する。例えば、本社を含む各事業拠点の売上高等の金額の高い拠点から合算していき、連結ベースの売上高等の一定の割合に達している事業拠点を評価の対象とする。
(注1)事業拠点は、必ずしも地理的な概念にとらわれるものではなく、企業の実態に応じ、本社、子会社、支社、支店のほか、事業部等として識別されることがある。
また、事業拠点を選定する指標として、基本的には、売上高が用いられるが、企業の置かれた環境や事業の特性によって、異なる指標や追加的な指標を用いることがある。
(注2)一定割合をどう考えるかについては、企業により事業又は業務の特性等が異なることから、一律に示すことは困難であると考えられるが、全社的な内部統制の評価が良好であれば、例えば、連結ベースの売上高等の一定割合を概ね2/3程度とし、これに以下②で記述する、重要性の大きい個別の業務プロセスの評価対象への追加を適切に行うことが考えられる。なお、連結ベースの売上高に対する一定割合ではなく、内部取引の連結消去前の売上高等に対する一定割合とする方法も考えられる。
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 全部しろってことですかね。。。


【過去の今日】
・2006.05.04 ISACA COBIT mapping 2nd Edtion
・2005.05.04 RFID カリフォルニア州法改正の行方
・       技術的にできることと、社会的にやってよいことは違う

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Comments

コンピュータ屋です。
いつも拝見させていただいています。
私の経験内では、当初時点で、とても「全社的内部統制は有効」とは言えないお客さんばかりです。売上の2/3ですか、それ以上を範囲とせざるを得ません。また知り合いのところでは、米国基準に近いぐらいのところもあります。正直なところ、まだまだ業務プロセスの文書化よりもまずは全社的内部統制の整備を優先すべきと思います。本気の理解が必要とは思うのですが、なかなか時流ではありません。残念です。

Posted by: コンピュータ屋 | 2007.05.04 15:20

財務諸表の重要な項目の数値に与える影響が5%を越えるようなところは全部対象になるんじゃないでしょうか?
項目として売上高を採用するのであれば、売上高5%以上の拠点はすべてとか。

Posted by: なかじま | 2007.05.04 17:34

コンピュータ屋さん、コメントありがとうございます。全社的な内部統制というか、ガバナンス、経営者による内部統制が有効に機能していない場合がありますよね。そういうレベルでの内部統制が有効に機能していないと、担当者が一生懸命やっている統制活動も無視されてしまう可能性があるので注意が必要ですよね。
 で、このレベルの内部統制は経営者の誠実性などに大きく影響を受けます。誠実な経営者でなければ形だけつくって、「はいおしまい」となってしまうので困りますよね。
 「こんどの法制度に向けてお前らがんばれよ」ではないわけで、経営者の意識とか誠実性が重要なんですけどね。。。経営者の意識や誠実性に問題がなければ、文書化はさほど大変ではなかったりすように思ったりします。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2007.05.05 23:40

なかじまさん、コメントありがとうございます。どこまですればよいのか、よくわかりませんよね。。。まぁ、全社的な内部統制に問題があるということは、内部統制に重要な欠陥があることにつながる可能性が高いわけですが、内部統制に重要な欠陥があったとしてそれを報告するとしても、それいがいには重要な欠陥がないことを経営者は主張しなければならないわけで・・・。
 今回の内部統制の評価では、米国における1年目と同様にかなりの数の企業が、内部統制は有効ではないと意見表明することになるのでは・・・といわれているわけで、経営者評価の意見形成論もちゃんとしないといけないように思いますよね。。。

Posted by: 丸山満彦 | 2007.05.05 23:44

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