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2007.05.31

環境省&公認会計士協会 「CSR情報審査に関する研究報告」を公表

 こんにちは、丸山満彦です。環境省と日本公認会計士協会が連名で、「CSR情報審査に関する研究報告」を公表していますね。
 CSR報告書の意見区分に興味がいきますね。。。

 

環境省 総合環境政策局
・2007.05.25 CSR情報審査に関する研究報告
・・CSR情報審査に関する研究報告(平成19年5月)
・・CSR情報審査に関する研究報告参考資料(平成19年5月)

■日本公認会計士協会
・2007.05.25 「CSR情報審査に関する研究報告」について


●保証水準については、審査(監査)を
①合理的水準
②限定的水準
にわけていますね。これはまぁ、そうでしょうね。。。
=====
保証水準と具体的な審査の内容
①合理的保証を与えることができる場合
CSR情報は、すべての重要な点において、適合する規準に準拠して、事業体が定める情報作成手続に従って収集・報告されており、かつ、審査人自らが入手した証拠と矛盾しておらず、当該CSR情報が表示する事業体の社会的責任への対応の状況に係る事実に基づいているかどうか。

②限定的保証を与えることができる場合
CSR情報は、審査人が実施した限定的な手続の結果に基づく限り、適合する規準に準拠しておらず事業体が定める情報作成手続に従って収集・報告されていないと信じさせる事項、又は審査人自らが入手した証拠と矛盾しており当該CSR情報が表示する事業体の社会的責任への対応の状況に係る事実に基づいていないと信じさせる事項がすべての重要な点において認められなかったかどうか。
=====

●意見をどのように表明するかについては、
ア.主題情報全体について行う場合と
イ.種類ごとに行う場合
の2つに分けていますね。。。全体意見と個別意見という感じですかね。。。

=====
(3) 審査の内容
 CSR情報審査の内容は、何を保証するのかという審査事項と、どの程度保証するのかという保証水準によって定まる。
① 審査事項
 審査事項とは、CSR情報審査によって担保しようとするCSR情報の信頼性の中身であり、何を保証するのかということである。
 CSRに関する報告においては、ある1つの情報に収斂する各種情報を提供するものではなく、事業体の社会的責任の対応状況に関する様々なCSR情報が提供されるものである。CSR情報は、通常、CSR報告書等2と呼ばれる事業体の報告書に記載される。この報告書には、情報の性格が異なる様々なCSR情報が同時に記載されることが多いことを考慮するならば、CSR情報審査の審査事項は、一義的に定まるものとして設定せず、審査事項をCSR情報の性格に応じて多義的なものとして設定しておく必要がある。
 すなわち、CSR情報の性格が異なる場合、当該CSR情報審査の審査事項も異なるという前提の下に、審査事項として次の3つの意味内容に区別することができる。

ア.CSR情報は、すべての重要な点において、適合する規準に準拠して、事業体が定める情報作成手続に従って収集・報告されている。

イ.CSR情報は、すべての重要な点において、適合する規準に準拠して作成されており、審査人自らが入手した証拠と矛盾しておらず、当該CSR情報が表示する主題に係る事実に基づいている。

ウ.CSR情報は、すべての重要な点において、適合する規準に準拠して作成されており、当該CSR情報が表示する主題を適正に表示している。


 審査事項において区別した3つの意味内容は、相互に矛盾するものではなく相互に関連した概念である。通常、ウの前提としてイの内容があり、イの前提としてアの内容があると考えられる
=====
なるほど・・・


【参考】

■このブログ
・2007.02.23 日興コーディアル 中央青山PwCサスティナビリティ研究所及び新日本監査法人によるサスティナビリティ報告書に対する保証意見
・2006.03.12 監査のクライテリア
・2006.03.11 日本の保証基準
=====
●日本公認会計士協会
・2005.07.08 「財務諸表監査以外の保証業務等に関する実務指針」(公開草案)の公表について
・・「財務諸表監査以外の保証業務等に関する実務指針」(公開草案)

●企業会計審議会
・2004.11.19 「財務情報等に係る保証業務の概念的枠組みに関する意見書」
・・財務情報等に係る保証業務の概念的枠組み

●日本公認会計士協会 
・2004.07.06 保証業務フレームワーク検討PT報告書「公認会計士が行う保証業務に関する
フレームワーク(試案)」の公表について

・・保証業務フレームワーク検討PT報告書 公認会計士が行う保証業務に関するフレームワーク(試案)
=====
・2005.10.24 環境報告書審査・登録制度が始まる

 
■国際会計士連盟
・2003年12月 国際保証業務基準3000(改訂)「過去財務情報の監査又はレビュー以外の保証業務」 (公認会計士協会日本語訳

■ドイツ ドイツ経済監査士協会(IDW)
・1999年 監査基準PS820 「正規の環境報告書監査の実施諸原則(Grundsätze ordnungsmäßiger Durchführung von Umweltberichtsprüfungen)」
・2006年 監査基準PS821 「正規の持続可能性報告書の監査・レビュー基準( Grundsätze ordnungsmäßiger Prüfung oder prüferischer Durchsicht von Berichten im Bereich der Nachhaltigkeit)」 (英語

■オランダ 
・2005年1月 「持続可能性報告書の保証業務基準の公開草案(Ontwerprichtlijn 3410 Assurance opdraften ten aanzien van maatschappelijke verslagen)」
・2005年1月 「非財務情報の保証業務における他の専門家との協働に関する保証業務基準の公開草案(Ontwerprichtlijn 3010 Het samenwerken van accountants met materiedeskudigen uit andere disciplines bij niet-financiële assurance-opdrachten)」

■イギリス
・2006年4月 年次報告書等の非財務情報に関する監査基準 (International Standard on Auditing(UK and Ireland) 720(revised))


【過去の今日】
・2007.05.31 PCAOB Standing Advisory Group Meeting at 2006.06.12-13
・       ヨーロッパ司法裁判所 米国への旅客情報提供は違法
・2005.05.31 IT戦略本部に「情報セキュリティ政策会議」を設置
・       名古屋地裁:住基ネットからの離脱を認めない?
・       米国会計検査院 プライバシーに対する配慮不足とRFID使用に警告
・       米国会計検査院 国土安全保障省はサイバーセキュリティに無防備と批判

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