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2007.02.15

日興 再発防止策を発表(2)

 こんにちは、丸山満彦です。日興コーディアルが再発防止策を発表しましたね。2007.02.13に書いているときは日興コーディアルグループのウェブページに公表されていませんでしたが、その後公表されていました・・・

 
日興コーディアルグループ
●(株)日興コーディアル グループ
・2007.02.13 当社グループの信頼回復に向けた取り組みについて(PDF)
・2007.02.13 代表執行役の異動について(PDF)
・2007.02.13 機構改革および役職員の異動について(PDF)

●日興コーディアル証券(株)
・2007.02.14 機構改革および役職員の異動について(PDF)

●日興システムソリューションズ(株)
・2007.02.14 役員の異動について(PDF)

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2.当社の問題意識
(1)当社のコーポレートガバナンスが不充分であったため、適正かつ透明性の高い財務ディスクロージャーができなかったこと。

 本件においては、監査委員からの重要な問題提起に組織的に対応することができなかったため、市場仲介者の立場や経営の透明性の観点からの議論がなされることなく、会計上のテクニカルな問題として処理され、社会的な信用失墜につながる重要な問題として取り上げられなかった。

(2)内部統制システムに問題があり、一部の役員が複数の職責を負う体制だったため、チェック機能が働かなくなっていたこと。
 本件においては、当社の財務部門執行約(以下「CFO」)が、日興プリンシパル・インベストメンツ(以下「NPI」)の取締役やグループ資金管理会社社長などを兼務していたため、投資額が大きい本件のプロセスすべてにおいて関与できる立場にあった。また、それらの立場はCFOの職責と利益相反関係にあり、牽制が効かない体制であった。

(3)当社において子会社の体制を確認・監査・指導することが十分にできなかったこと。
 本件においては、NPIの組織が十分に整備されていないにもかかわらず、改善されることができなかった。

(4)NPIは、内部統制システムが十分に整備されていなかったうえ、役社員のモラルやコンプライアンス意識に重大な欠陥があったこと。
 本件においては、子会社である買収目的会社(SPC)の業務処理が実質的に担っており、内部の相互牽制の効かない枠組みとなっていたため、不正が防止できなかった。
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で、CFOが事業部門の責任者を兼務するのはよくないでしょうね。。。常識的に考えて。。。
親会社の執行役(事業担当)が子会社の取締役(事業担当)をすることは、問題がありませんが、子会社のCEOを兼務する場合は、親会社の執行役(管理担当)又はその部下が取締役(監査委員会)や監査役を兼務するようにしておくほうがよいかもしれませんね。。。

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3.具体的な対応策
(1)コーポレートガバナンスの強化
①経営倫理委員会の設置
 経営の透明性を確保し、当社として充分な財務ディスクロージャーをはじめとして、グループにおける経営に及ぼす影響が大きいと考えられる、企業体質や風土、組織上の問題、報酬制度などの諸問題に関する情報を収集、適切に対処する。
 また、外部の専門家や有識者によるアドバイザーチームを必要に応じて経営倫理委員会に組み込むことにより、第三者の意見も適切に導入する。
 取締役会の監督機能の強化に資するため、報告は、取締役会および経営委員会に適宜行う。

②当社常勤役員の他社役員兼務に関する基準の整備
 利益相反が生じず、牽制が働く形で、ガバナンスが保たれる枠内において、当社常勤役員が他社役員を兼務するための基準を整備する。

(2)グループ全体の内部統制システムの再構築
①グループ統制部門執行役の新設

 当者グループの内部統制を統括する、『グループ統制部門執行役』を新設。
 内部統制システムを構築する『経営管理部門』と、リスクのモニタリングやチェックを行う『グループリスク管理部門』とを統括する、実務上の統括責任者として、グループの統制におけるPDCA(Plan, Do, Check, Action)サイクルを確立。あわせて『グループ統制部門執行役』はChief Compliance Officerとして当社グループの法令遵守等に対する責任を担う。

②グループリスク管理部門執行役(Chief Risk Management Officer)の新設、グループリスク管理部・ガバナンスモニター室の設置
 「グループリスク管理部」を新設し、グループ各社から直接的かつ適時・適確にリスク情報を収集、全体のリスクを一括管理。また、「グループリスク管理部」の下部組織として、リスク管理に必要な情報収集業務を行う「ガバナンスモニター室」を新設。
 それらを統括するため、『グループリスク管理部門執行役(Chief Risk Management Officer』を新設。

③内部統制室の設置
 『経営管理部門執行役』の統括のもと、内部統制システムを構築する。CEOオフィスを改組した「内部統制室」が、子会社の実態を精査し、独立したミドル部門の設置など、リスクが適切に管理される業務プロセスをグループ企画部とともに構築する。

④グループ全体の内部監査機能の強化
 グループ全体の内部監査業務従事者を中期的に50名増員、異例事項を発見する機能を強化、自浄作用のある組織体を構築する。

⑤財務部門執行役補佐 (Co-Chief Financial Officer)の新設
 財務部門執行役の業務のサポートを通じて多重的なチェックが効く体制を構築し、財務部門執行役の職責が透明性の高い形で果たされる体制を整備。

⑥役員研修の実施
 経営の諸問題について適切な判断を下せるように、役員研修を継続的に実施し、高い倫理観と行動規範、モラルを徹底する。

なお、全てのグループ会社において、持ち株会社と連携をはかりつつ、内部統制、モニタリング、内部監査の充実・強化につとめてまいります。それにより、適正かつ透明性の高いディスクロージャーをはかってまいります。

(3)マーチャントバンキングビジネスの抜本的な見直し
(略)
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 こういう場合、有識者委員というのが組織されることがあるのですが、なぜ有識者と取締役にしないのでしょうかね。。。有識者が取締役になって経営に責任をもって対応するほうが効果が上がるようにも思えるのですが・・・
 もっとも、有識者が取締役なんて報酬に比較してリスクがありすぎて・・・というのであれば別ですが・・・


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・2006.02.15 経済産業省 パブコメ 「安心・安全な情報経済社会の実現のための行動計画(案)」
・       フィッシャーもSSL証明書を取得する
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