図書館 知る権利 vs 個人情報保護
こんにちは、丸山満彦です。今朝のNHKのニュースで個人情報保護法により知る権利が脅かされているのではないか。。。という報道が行われていましたね。NHKが全国47の市立図書館を調査したところ個人情報保護法が全面施行されてから名簿の閲覧や複写について利用制限する図書館が増え、81%の図書館が市販された名簿しか閲覧を認めないなど、名簿の取扱いの制限をしているということです。。。
さらに閲覧できないなら収集して保管してもしかたがないということで、53%の図書館が名簿の収集自体も控えているようですね。。。
■NHK
・2007.01.09 個人情報保護 図書館にも影響
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NHKが全国47の市立図書館を調査したところ、名簿類を置いている図書館のうち、個人情報保護法が始まってからも名簿の閲覧や複写について利用制限をしていない図書館は16%にとどまりました。一方、81%の図書館が市販されたものしか閲覧を認めないなど、名簿の取り扱いで何らかの制限を始めていました。さらに名簿類を収集して保管しておくことについて、47%の図書館が「歴史的な資料として残す必要がある」として続けていましたが、これを上回る53%の図書館が「閲覧できない資料を所蔵する必要はない」などとして名簿の収集自体も控えていることがわかりました。
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名簿に載せることが、載せた個人情報がいかようにも使われる可能性があるという前提で名簿に載せていない場合は、常に少数いるよくない事業者に悪用される恐れがあるわけですが、だからといってあまり萎縮しすぎると知る権利が脅かされるということになる。。。テレビでは、少年で犯罪を犯した人の実名と写真が公表されている雑誌に紙をはって一般の場所での閲覧に供しつつ、必要がある人は書庫から実名と写真を隠していない雑誌を取り出す仕組みを取り入れるなど工夫をしている様子が放映されていました。
国家公務員や自治体職員が不正を働いて懲戒を受けた場合に、その名前を公表しないということがあり、その場合も同じような話がでたように思います。。。難しいところです。
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これについて、図書館情報学が専門の甲南大学の馬場俊明教授は「名簿の取り扱いで各図書館が予想以上に自己規制をしており、個人情報保護法への過剰反応ではないか。将来にわたって知る権利を守る図書館の役割が果たせなくなる可能性があると危ぐしている」と話しています。
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Comments
丸山 様
夏井@講義準備中です。(笑)
このニュースは私も観ました。
何となく,システムの脆弱性ポイントを探すためにポートスキャンなどを行う行為に似ていますね。
システムだとスキャンされる側でそれを自動的に検出する仕組みを構築することも不可能ではないですが,図書館ではそういうわけにはいかないところが困難性の要点なのではないかと思います。
Posted by: 夏井高人 | 2007.01.09 10:22
夏井先生、コメントありがとうございます。バランスをどうとるかは、状況状況で変わるだろうと思われるので難しいですね。。。
Posted by: 丸山満彦 | 2007.01.09 19:21
明けまして、おめでとうございます。(遅
せろまるでございます。
確かに過剰反応なところがあるとは思いますが、
個人情報保護法とガイドラインを正確に把握して
運用していける人材は少ないでしょうし、
漏洩等の事故が起きた際に発生するリスクをかんがえると過剰反応を起こしても仕方ないように思えます。
人材育成が急務なのでしょうか・・・
かくいう私もただいま猛勉強中であり、みなさまとの交流を図るべく、また交流をもてるように、自己啓発中でございます。
機会がありましたら、友人の列に加えてくださいまし;-)
Posted by: せろまる | 2007.01.09 23:05
せろまろさん、コメントありがとうございます。
過剰反応の犯人をみつけないとだめでしょうね。
・法律が悪いのか
・行政機関のガイドラインが悪いのか
・行政機関による運用が悪いのか
・マスコミの報道が悪いのか
・事業者の理解が不十分なのか
・個人が過剰に反応しているのか
むつかしいですよね。。。
Posted by: 丸山満彦 | 2007.01.11 00:25