« 個人情報保護法は無能なのか? 登録したとたん過去の情報が企業に把握されてしまう場合。。。 | Main | 金融庁 パブコメ結果 バーゼルII適用開始後における金融検査について »

2006.12.27

経済産業省 パブコメ 電子商取引等に関する準則改訂案 2006.12

 こんにちは、丸山満彦です。経済産業省商務情報政策局情報経済課が、「電子商取引等に関する準則(改定案)」に関するパブリックコメントの募集をおこなっていますね。

 
■経済産業省 商務情報政策局情報経済課
・2006.12.25 「電子商取引等に関する準則(改定案)」に関するパブリックコメントの募集
・・電子商取引等に関する準則改訂案

パブリックコメントの期限は、2007.01.25ですね。

新規追加及び改訂部分は次の点ですね。
【1】価格誤表示と表意者の法的責任
【2】ワンクリック請求と契約の履行義務
【3】なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属
【4】ホスティングを伴う電子商取引事業者の違法情報媒介責任
【5】インターネットを通じた個人情報の取得
【6】当事者選択がない場合の準拠法
【7】越境取引における消費者保護法規
【8】インターネット上の不法行為と準拠法
【9】P2Pファイル交換ソフトウェアの提供者の責任
【10】ID・パスワード等のインターネット上での提供
【11】肖像の写り込み
【12】著作物の写り込み
【13】サムネイル画像と著作権
【14】eラーニングにおける他人の著作物の利用

この準則、毎年改訂されていてすばらしいですね。
ブログやSNSをしている人にも参考になりますね。。。

個人情報保護法のガイドラインの改訂も行われているので、その整合性も気になりますね。。。
=====
【5】インターネットを通じた個人情報の取得
(個人情報の取得が違法とされる可能性がある例)
・会員登録、ネット通販などを通じて取得した個人情報とウェブサイトの閲覧履歴や検索履歴などの利用履歴をクッキーを用いて照合して利用する場合に、その旨が通常の利用者に理解できるような形で利用者に示されていない場合
・小学生を対象としたウェブサイトで、家庭の経済状況を推知してマーケティングに利用する目的で、且つその意図を小学生に理解できるような形で説明することなく、懸賞プレゼントへの応募のためのアンケートなどの名目で、小遣金額、塾・習い事、通学している学校名などの情報を収集する行為
・利用者の意図に反してインストールされたプログラムによって、利用者の個人情報を取得し、第三者に送信するスパイウェアを利用し、利用者のID・パスワードなどの個人情報を取得する場合

(個人に関する情報の収集が適法と考えられる例)
個人情報の取得が適法と考えられる例
・親権者の同意を得て契約される小学生向けのeラーニングサービスにおいて、テストの成績その他eラーニングの目的に合理的に関連する児童の個人情報を取得する場合。
・パソコンのサポート業者が、利用者との契約に基づき遠隔サポート用のソフトウェアを利用者にインストールさせ、パソコンの操作方法の指導やエラーの発見のために利用者によるパソコンの操作やパソコン内のファイルの情報を当該ソフトウェアにより自動送信させる場合

(個人情報の取得には該当しないと考えられる例)
・成果報酬型広告において、広告代理店が広告バナーをクリックした利用者が広告主のウェブサイトから商品を購入したか否かを確認するためにクッキーを用いて利用者のウェブサイト利用を追跡しているが、広告代理店は、当該利用者について、特定の個人を識別する情報を有していない場合
=====

経済産業省の個人情報保護法のガイドライン(改正案)の場合。。。
=====
【不正の手段により個人情報を取得している事例】
事例1) 親の同意がなく、十分な判断能力を有していない子どもから、取得状況から考えて関係のない親の収入事情などの家族の個人情報を取得する場合
事例2) 法第23条に規定する第三者提供制限違反をするよう強要して個人情報を取得した場合
事例3) 他の事業者に指示して上記事例1)又は事例2)などの不正の手段で個人情報を取得させ、その事業者から個人情報を取得する場合
=====

【参考】このブログ
・2006.12.15 経済産業省 パブコメ 「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」の改正案

・2006.02.02 経済産業省 電子商取引に関する準則改定について
・2005.12.10 経済産業省 パブコメ 「電子商取引等に関する準則(改定案)」

=====
論点
=====
【1】価格誤表示と表意者の法的責任
電子商取引サイト上で商品が掲示・陳列され販売されていたが、その価格に誤表示があった。購入希望者よりインターネット上のシステムを通じて同価格での購入の意思表示が通知された。誤表示に気がついた売主は、かかる商品を誤表示価格で販売しなければならないか。
結論は下記事情により変わるか。
•購入希望者が価格誤表示を認識していた場合またはサイト利用者のほとんどが価格誤表示であると考える状況にあった場合
•例えばインターネット・オークションのように、当該電子商取引において売主のみならず購入希望者の行為により最終販売価格が決定する性質を有する取引の場合
•売主が、事業者であるか否か
•購入希望者による購入申込みがあると、売主のウェブサイトから、自動返信メールが購入希望者に送付される場合
•購入希望者による申込みに対し、自動返信メールにおいて、承諾の意思表示が別途なされることが明記されている場合
•当該ウェブサイト利用規約に契約の成立及び効力に関し規定が存在する場合

【2】ワンクリック請求と契約の履行義務
いわゆる「ワンクリック請求」について、契約が成立しているとして代金を請求された者は、これに応じる法的な義務があるか。

【3】なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属
いわゆる「なりすまし」が行われた場合、なりすまされた本人が責任を負う場合があるか。

【4】ホスティングを伴う電子商取引事業者の違法情報媒介責任
オークションサイトの評価欄に出品者の名誉を毀損する疑いがある情報が書き込まれ、出品者からオークションサイトを運営する事業者に対して当該情報を削除する要請があった場合、これを放置又は削除した事業者は民事上どのような責任を負うか。

【5】インターネットを通じた個人情報の取得
インターネットを通じて利用者から個人情報を取得する場合、法的にどのような問題があるか。

【6】当事者選択がない場合の準拠法
国境を越えて事業者間でインターネットを介して取引がなされた場合、当事者による準拠法の選択があれば、その国の法が適用されるが、準拠法の選択がなされていなかったときには、どのように準拠法が決定されるか。
(例)
1.国境を越えて事業者間で物品の売買がなされたような場合、どのように準拠法が決定されるか。
2.国境を越えて事業者間でソフトウェアがダウンロードされることにより売買がなされたような場合、どのように準拠法が決定されるか。

【7】越境取引における消費者保護法規
我が国の消費者が海外の事業者との間でインターネットを介して取引を行う場合、我が国の消費者保護法規の適用を受けることができるか。
(例)
1.我が国の消費者が海外の事業者との間においてインターネット上で物品を購入したような場合、我が国の消費者保護法規の適用を受けることができるか。
2.我が国の消費者が海外の事業者との間においてインターネット上で音楽データをダウンロードすることにより購入したような場合、我が国の消費者保護法規の適用を受けることができるか。

【8】インターネット上の不法行為と準拠法
インターネット上の掲示板に自己の名誉や信用を毀損する書き込みがなされ、様々な国々において被害が発生した場合、そのことに基づいて差止や損害賠償を請求するとき、いずれの国の準拠法に従えばよいのか。

【9】P2Pファイル交換ソフトウェアの提供者の責任
P2Pファイル交換ソフトウェアを用いて、音楽などのファイルを無断でインターネット上へアップロードする行為やインターネット上からダウンロードする行為は著作権法違反となるか。
また、P2Pファイル交換ソフトウェアを提供する行為はどうか。

【10】ID・パスワード等のインターネット上での提供
デジタルコンテンツやプログラムに対するアクセスやコピー(インストール)のためのID・パスワード等をネットオークションに出品することや、インターネット上の掲示板で開示することに対して、どのような制限があるか。

【11】肖像の写り込み
一般人の肖像が写り込んだ写真/映像をウェブページで公表する行為(コンサートのお知らせをするため、コンサートを訪れた観客の肖像が写りこんだコンサート会場の写真/映像をウェブページで公表する、もしくは私的に撮影したビデオ映像を自身のウェブページにアップしたところ、映像の中に無関係な人の肖像が写りこんでいる場合等)は、法律上問題がないか。著名人の場合はどうか。

【12】著作物の写り込み
写真等に第三者の著作物が写り込んでいた場合、法律上問題はないか。
(例)
1.写真や映画を撮影した際に、その写真や映画の背景に第三者が著作権を有するポスターが写り込んでいた場合。
2.例1のように撮影された写真を、自分のホームページにアップロードし、公衆の閲覧に供した場合。

【13】サムネイル画像と著作権
リンクボタンや、イメージ(画像)検索などで利用されているサムネイルリンクについて、他人が著作権を有する画像をサムネイルとした場合に、著作権侵害の責任を負うことがあるか。

【14】eラーニングにおける他人の著作物の利用
ネットワークを利用した遠隔教育によって、学校の授業・社員研修を行ったり、遠隔教育サービスのベンダーが授業・研修を有償で学校や会社に提供する場合、学校やサービスベンダーは、著作権や個人情報保護についてどのような法的責任を負うか。
=====

電子商取引及び情報財取引等に関する準則 構成案

第1.電子商取引
1.契約手法に関する問題
 (1)契約の成立時期(電子承諾通知の到達)
 (2)ウェブサイトの利用規約の有効性
 (3)【1】価格誤表示と表意者の法的責任(新規)
 (4)【2】ワンクリック請求と契約の履行義務(新規)
 (5)【3】なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属(一部修正)
 (6)なりすましを生じた場合の認証機関の責任
 (7)未成年者による意思表示
 (8)管轄合意条項の有効性
 (9)仲裁合意条項の有効性
2.電子商取引に特有の取引形態
 (1)電子商店街(サイバーモール)運営者の責任
 (2)インターネット・オークション
  ①オークション事業者の利用者に対する責任
  ②オークション利用者(出品者・落札者)間の法的関係
  ③インターネット・オークションにおける売買契約の成立時期
  ④「ノークレーム・ノーリターン」特約の効力
  ⑤インターネット・オークションと特定商取引法
  ⑥インターネット・オークションと景品表示法
  ⑦インターネット・オークションと電子契約法
  ⑧インターネット・オークションと古物営業法
 (3)【4】ホスティングを伴う電子商取引事業者の違法情報媒介責任(新規)
 (4)インターネット上で行われる懸賞企画の取扱い
3.消費者保護
 (1)消費者の操作ミスによる錯誤
 (2)インターネット通販における分かりやすい申込画面の設定義務
 (3)ウェブ上の広告表示の適正化
  ①景品表示法による規制
  ②特定商取引法による規制
 (4)【5】インターネットを通じた個人情報の取得(新規)
4.越境取引(新規)
 (1)【6】当事者選択が無い場合の準拠法(新規)
 (2)【7】越境取引における消費者保護法規(新規)
 (3)【8】インターネット上の不法行為と準拠法(新規)

第2.情報財取引
1.ライセンス契約
 (1)契約の成立とユーザーの返品の可否
  ①情報財が媒体を介して提供される場合
  ②情報財がオンラインで提供される場合
 (2)重要事項不提供の効果
 (3)契約中の不当条項
 (4)ソフトウェアの使用許諾が及ぶ人的範囲
 (5)契約終了時におけるユーザーが負う義務の内容
 (6)契約終了の担保措置の効力
 (7)ベンダーが負うプログラムの担保責任
 (8)ユーザーの知的財産権譲受人への対抗
2.知的財産
 (1)ソフトウェア特許権の行使と権利濫用(新規・参考資料2)
 (2)【9】P2Pファイル交換ソフトウェアの提供(全面修正)
 (3)ドメイン名の不正取得等
 (4)インターネット上への商品情報の掲示と商標権侵害
 (5)【10】ID・パスワード等のインターネット上での提供(一部修正)
 (6)データベースから取り出された情報・データの扱い
 (7)【11】肖像の写り込み(新規)
 (8)【12】著作物の写り込み(新規)
 (9)インターネットサイトの情報の利用
 (10)【13】サムネイル画像と著作権(新規)
 (11)他人のウェブページにリンクを張る場合の法律上の問題点
 (12)【14】eラーニングにおける法的責任(一部修正)
=====

【参考】このブログ
・2006.02.02 経済産業省 電子商取引に関する準則改定について
・2005.12.10 経済産業省 パブコメ 「電子商取引等に関する準則(改定案)」

|

« 個人情報保護法は無能なのか? 登録したとたん過去の情報が企業に把握されてしまう場合。。。 | Main | 金融庁 パブコメ結果 バーゼルII適用開始後における金融検査について »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 経済産業省 パブコメ 電子商取引等に関する準則改訂案 2006.12:

« 個人情報保護法は無能なのか? 登録したとたん過去の情報が企業に把握されてしまう場合。。。 | Main | 金融庁 パブコメ結果 バーゼルII適用開始後における金融検査について »