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2006.12.02

米国 内部統制評価と監査制度 負担の緩和

 こんにちは、丸山満彦です。2006.12.01の日経新聞の朝刊に米国の財務報告に係る内部統制の評価と監査の制度について、今後の改定の方向性について記事になっていましたね。。。

 
■日経新聞
・2006.12.01 米、過剰規制を見直し・企業改革法緩和へ

 紙面では、もうちょっと詳細に書かれていますね。
=====
具体的には、
①すべての項目に関する年1回の監査業務を緩める
②規模の小さい企業への適用を一部除外する
③監査法人による経営者の内部統制ルールへの取り組み評価制度を廃止する
④内部統制ルールを監査する監査法人と財務諸表監査を担当する監査法人の協力を認める
など、
不明確だった内部統制の評価基準についても、重要度やリスクに応じて評価、監査するように改める。
=====

ちょっと事実認識にも、間違いがあるような感じですね・・・

①については、評価対象のローテーションを認める方向で考えているということなんでしょうね。例えば、経営者評価自体は毎年するとしても、監査はリスクがない分野については、例えば3年に一度運用テストの評価をするなど・・・

②これは、法律の改正が必要なんですかね・・・。適用が延期されていますが。。。ごく小規模の会社については監査については免除とする方向で法改正を検討するということなんでしょうかね・・・

③「ダイレクトレポーティングだけにする」ということですね。米国では、監査人は、
(1)経営者評価の適正性と、
(2)内部統制の有効性
の2つについて意見を表明しますが、そのうち(2)だけにする。ということですね。
日本は、経営者評価や内部統制は有効について意見表明した「内部統制報告書」について意見表明することになります。
 財務諸表監査との統合を考えると、経営者評価の適正性について監査人は意見表明しないほうが、追加手続が少なくてすみますね。

④意味不明ですね。。。内部統制監査と財務諸表監査の意見を別々の監査法人がだしている例はないと思いますね。。。

「不明確だった内部統制の評価基準についても、重要度やリスクに応じて評価、監査するように改める」というのも不正確かもしれませんね。
・SECが経営者評価のための基準を作成する。
・PCAOBの鑑査基準書2号を改正し、内部統制の評価についての記載をSECの経営者評価の基準にうつす。
・PCAOBの鑑査基準書2号はより、トップダウンによるリスクアプローチを強調した監査基準に改訂する。
ということを言いたいのかもしれませんね。。。


=====
【参考】このブログ
・2006.10.18 PCAOB 監査基準書第2号の改訂は11月?
 これは、12月13日になりそうですね・・・
・2006.10.05 内部統制監査 米国とは違う道を歩む日本?
・2006.09.23 2006.09.19 House Committee on Financial Services >Hearing entitled "Sarbanes-Oxley at Four: Protecting Investors and Strengthening the Markets."
・2006.09.06 監査がダイレクトレポーティング方式でも言明方式でも経営者評価の手間は関係ない
・2006.08.06 監査人が「内部統制は有効であると監査意見を述べる場合」と「内部統制は有効であるという報告書の内容が適正であるという監査意見を述べる場合」の監査対象(保証又は証明対象)の違い
・2006.06.12 PCAOB監査基準2号改正の方向性


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