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2006.12.31

公正取引委員会 顧客情報について、出店事業者が退店後において、ダイレクトメール送付等の営業活動に全く利用できないようにしている電子商店街運営事業者は、拘束条件付取引として独禁法上問題となる可能性がある

 こんにちは、丸山満彦です。公正取引委員会ガ2006.12.27に公表している「電子商店街等の消費者向けeコマースにおける取引実態に関する調査報告書」によると顧客情報について、出店事業者が退店後において、ダイレクトメール送付等の営業活動に全く利用できないようにしている電子商店街運営事業者は、拘束条件付取引として独禁法上問題となる可能性があるという評価をしていますね。。。

 
公正取引委員会
報道発表(平成18年)
・2006.12.27 電子商店街等の消費者向けeコマースにおける取引実態に関する調査報告書

=====
(1) ダイレクトメールの送付等の営業活動の制限
ア 実態
 上位3社の中には,出店事業者に対して外部のサイトへのハイパーリンクを制限した上で,出店事業者から商品を購入した消費者に関する顧客情報(メールアドレス,氏名,住所等の属性情報,購買履歴等)について,当該出店事業者が,出店中,ダイレクトメールの送付等の営業活動に利用することを制限し,退店後においては,全く利用できないようにしている事業者がある。出店事業者に対するヒアリングによると,退店後に顧客情報が全く使えなくなることが,出店事業者にとって取引先の運営事業者を変更する上での大きな障害になっており,特に電子商店街における取引への依存度の高い出店事業者は,運営事業者を変更することが困難な状況となっている。出店事業者に対する顧客情報の利用制限を行っている運営事業者に対するヒアリング調査によると,このような制限は,電子商店街における取引に係る顧客情報管理の観点から課されているとのことである。
 なお,個人情報保護法の解釈によれば,運営事業者から出店事業者に提供された顧客情報について,出店中に運営事業者が定めた利用目的の範囲内であれば,出店事業者は退店後においても出店中と同様に利用することができることとされている。

イ 独占禁止法上の評価
 電子商店街での取引については,上位3社に取引が集中する状況にあるところ,こうした運営事業者が出店事業者に対して,退店後においても顧客情報の利用を禁止することは,それが個人情報保護のために必要な制限とはいえないにもかかわらず,出店事業者が自由に他の電子商店街に転出することを制限し,消費者向けeコマース市場における電子商店街間の競争に悪影響を与えるおそれがある場合には,不公正な取引方法(拘束条件付取引)として独占禁止法上問題となるものである。
=====

 電子商店街運営会社が個人情報を本人から取得して、それを出店事業者に委託しているわけでもなく、第三者提供しているわけでもなく、出店事業者が個人情報を本人から直接取得しているわけですから、退店後においても出店中と同様に利用できますよね。。。

【参考】
Matimulog
・2006.12.28 EC:公正取引委員会の目

●読売新聞
・2006.12.28 楽天・ヤフーなどの出店規約、独禁法抵触の恐れ…公取

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Comments

「優越的地位の濫用」ではなく「拘束条件付取引」で構成ということなのかな...。

Posted by: 内部統制報告書の基礎 | 2006.12.31 at 22:41

内部統制報告書の基礎さん、コメントありがとうございます。そういうことのようです。

Posted by: 丸山満彦 | 2007.01.01 at 18:08

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