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2006.11.10

実施基準(2006.11.06部会資料) 持分法適用となる関連会社も評価範囲を決定する際の対象に含まれる!

 こんにちは、丸山満彦です。作業負荷を考える場合、評価範囲は非常に重要となりますが、米国と異なり日本では「評価範囲を決定する際の対象に持分法適用となる関連会社を含める」ことになるようですね。。。米国よりも厳しいところもあるんですね。。。

 
■金融庁
●企業会計審議会第14回内部統制部会 議事次第
・(資料1-2)財務報告に係る内部統制の評価及び報告(案)(PDF:323K)

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2.財務報告に係る内部統制の評価とその範囲
(1)財務報告に係る内部統制の有効性の評価

「財務報告に係る内部統制の有効性の評価は、原則として連結ベースで行うものとする」とは、連結財務諸表を構成する有価証券報告書提出会社及び当該会社の子会社並びに関連会社を、財務報告に係る内部統制の評価範囲の決定手続を行う際の対象とすることをいい、次の点に留意するものとする。

イ. 連結対象となる子会社等(組合等を含む。)は、評価範囲を決定する際の対象に含まれる。なお、子会社が上場しており、当該子会社が本基準に基づき内部統制報告書を作成し監査を受けている場合、親会社は、当該子会社の財務報告に係る内部統制の有効性の評価に当たって、当該子会社の財務報告に係る内部統制報告書(内部統制報告書が作成途上である場合における当該子会社からの報告等を含む。)を利用することができる。
ロ. 持分法適用となる関連会社は、評価範囲を決定する際の対象に含まれる。ただし、当該関連会社が本基準に基づき内部統制報告書を作成し監査を受けている場合、又は当該関連会社が他の会社の子会社であって当該関連会社の親会社が本基準に基づき内部統制報告書を作成し監査を受けている場合には、イ.のなお書きに準じて取り扱う。なお、当該関連会社における他の支配株主の存在の有無、当該関連会社への投資持分及び持分法損益の状況、役員(取締役、監査役等)の派遣や兼任の状況などによって、子会社と同様の評価が行えないことが考えられるが、そうした場合には、全社的な内部統制を中心として、当該関連会社への聞き取り、当該関連会社で作成している報告等の閲覧等適切な方法により評価を行う必要がある。
ハ. 在外子会社等についても、評価範囲を決定する際の対象に含まれる。ただし、当該在外子会社等について、所在地国に内部統制報告制度がある場合には、当該制度を適宜活用することが可能である。なお、所在地国に内部統制報告制度がない場合であっても、歴史的、地理的な沿革等から我が国以外の内部統制報告制度を、適宜、活用することが考えられる。
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問題1.対象範囲が増大する。
 ということは、評価範囲を決める場合の母集団が大きくなるわけですね。。。
 連結売上高1200億円で25%の関連会社の売上高が500億円(ただし、関連会社と連結グループ間の会社の内部売り上げが200億円ある場合)は、売上高をベースとして対象範囲を決める場合、
 1200億円+500億円-200億円=1500億円
 1500億円×66%=900億円 (例えば、3分の2を評価範囲とすると決めた場合)
 900億円の売上高(内部取引相殺後)になるまで重要な拠点を選ぶということになるのかなぁ・・・

 関連会社が上場企業であればラッキーかもしれませんね。300億円は自分で評価しなくてもよいので、
  900億円-300億円=600億円。
 売上高(内部取引相殺後)が600億円になるまで評価範囲にすればよい。
 米国と同様の連結ベースであれば
 1200億円×66%=800億円。
 売上高(内部取引相殺後)が800億円になるまで評価範囲にする必要があるので、200億円分お得です。

 しかし、関連会社が非上場企業であれば困ったことになります。900億円まで評価しなければならないわけですから、300億円分多く評価範囲に入れなくてはならなくなりますね。
 ジョイントベンチャーなどは通常非上場の持分適用会社になりますから、そういうジョイントベンチャーをたくさんもっている企業は大変かもしれませんね。
 まぁ、一部の大きな持分会社をもっている企業以外はあまり影響がないということになるのかもしれませんね。。。
 また、軽減措置↓があるから大丈夫かも・・・


問題2.軽減措置?は具体的にどのような場合に認められて、具体的にどのような手続きをして、どのように判断をすればよいのか?
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なお、当該関連会社における他の支配株主の存在の有無、当該関連会社への投資持分及び持分法損益の状況、役員(取締役、監査役等)の派遣や兼任の状況などによって、子会社と同様の評価が行えないことが考えられるが、そうした場合には、全社的な内部統制を中心として、当該関連会社への聞き取り、当該関連会社で作成している報告等の閲覧等適切な方法により評価を行う必要がある。
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 関連会社ですから、
・投資持分の状況
・持分法損益の状況
・役員(取締役、監査役等)の派遣や兼任の状況
などによって子会社と同様の評価が行えないことが考えられるのは当然と思います。
というか、通常は上記のような状況を勘案すると関連会社の評価を子会社と同様に行うことは困難だと思います。
という理解で問題ないですよね。。。ということが気になる点ですね。
ベストエフォート型の義務規定って気持ち悪いですね。

また、評価方法についても、
・全社的な内部統制を中心として、
・当該関連会社への聞き取り、
・当該関連会社で作成している報告等の閲覧
等の適切な方法により評価を行う、ことになるようですが、
具体的な評価手続きのイメージがわきませんね。

 監査部長が持分会社の代表取締役社長や他の取締役に全社的な内部統制の質問書を持っていって、次のような光景が繰り広げられる?
監査部長:「取締役会及び監査役は、財務報告とその内部統制に関し経営者を適切に監督・監視する責任を理解し、実行していますか。」
社長:「はい。」
監査部長:「では、株主として取締役会の議事録を見せてください。」
社長:「わかりました。これです。。。」
監査部長:「なるほど、取締役会及び監査役は、財務報告とその内部統制に関し経営者を適切に監督・監視する責任を理解し、実行していることがよくわかりました。ありがとうございます。では次の質問です。。。」

 とこんな感じで、進めていくんですかね。。。子会社でないので、ほとんど通常の株主としての権利の範囲内のことしかできませんから、子会社に対する評価手続きを明らかに異なることになると思うのですが、同じ土俵の上の議論にしてもよいのでしょうかね。。。

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Comments

メールで内部売上を相殺するのですか?というコメントを受けましたが、、、、
わかりません。
とりあえず、相殺するという前提にたって書きましたが。。。
 持分法適用会社の勘定科目は連結財務諸表の勘定科目には直接反映されないので、具体的にどうするのかはよくわからないです。。。
すみません。

Posted by: 丸山満彦 | 2006.11.10 19:49

その他、持分法適用会社の勘定科目は連結財務諸表の勘定科目には直接反映されないので、持分法損益の金額等で評価範囲を決めるのでは・・・という意見もありますね。
 決めてくれればよいですね。

Posted by: 丸山満彦 | 2006.11.23 12:13

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