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2006.06.02

参議院 財政金融委員会の議事録を読んで

 こんにちは、丸山満彦です。金融商品取引法については現在参議院(財政金融委員会)で議論されているわけですが、この議事録(現在、5月23日分までしかないのですが)を読むといろいろと考えさせられます。とりあえず、内部統制の経営者評価と監査についての質問と答弁を・・・

参議院 財政金融委員会 会議録
2006.05.23 第16回

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(前略)
中川雅治君 ありがとうございます。
 また、今回の金融商品取引法では、昨今のディスクロージャーをめぐる不適切な事例を踏まえ、ディスクロージャーに対する信頼性の確保も大きな柱の一つであると理解しております。
 今回の法案では、その方策の一つとして、企業の内部統制を強化するために、財務報告に係る内部統制の評価と監査を義務付けることとしております。各企業がしっかりとした内部統制を行うことは各企業が健全に発展していく上で非常に重要なことであることは言うまでもないことですが、一方で、導入を義務付けられる企業にとっては評価と監査に係る新たなコストが必要となります。この制度が先に導入された米国では、企業に過大な負担となっているとの指摘があることも事実であります。
 これから制度を導入しようとしている我が国においては、ディスクロージャーの信頼性の確保と、そのためのコスト負担について適切なバランスを取ることが求められています。この点、金融庁としてどのようにバランスを取っていこうとされているのか、お伺いいたします。

○大臣政務官(後藤田正純君) ディスクロージャーをめぐる最近の不適切な事例については、内部統制が有効に機能していなかったのではないかとの指摘がなされているところであり、財務報告に係る内部統制の強化を図ることが重要であると考えております。こうした観点から、本法案の中で内部統制報告制度を設けることとしたものであります。
 一方で、財務報告に係る内部統制に関する経営者による評価と公認会計士の監査を実務に適用していくためには、企業等において体制の整備などの準備が必要であり、企業等に相応のコスト負担が必要となることは御指摘のとおりでございます。
 金融庁といたしましては、過大なコストはひいては投資家の収益の低下にもつながるものであり、経営者による評価と監査を実務に適用していくための基準等の策定、整備に当たってはこうした点にも留意していく必要があると考えております。
 こうした観点を踏まえまして、昨年十二月に取りまとめられた企業会計審議会内部統制部会報告においては、先行して制度が導入された米国における制度の運用の状況も検証し、コスト負担が過大とならないための方策として、まず第一にトップダウン型のリスクアプローチ、第二に内部統制の不備の区分の簡素化、第三にダイレクトレポーティング、直接報告業務の不採用、第四に内部統制監査と財務報告監査の一体的実施、五番目に内部統制監査報告書と財務諸表監査報告書の一体的作成、第六に監査人と監査役、内部監査人との連携といった提言がなされているところであります。
 具体的な評価、監査手続等の詳細については、このような提言も踏まえつつ、引き続き検討を深めてまいりたいと存じます。
(後略)
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 政府の答弁は、報告書そのものですね。

 この答弁を読んで頂いてわかるとおり、米国と比較して経営者評価のほうの手続はほとんど変わらないわけですね。ここでならべられているものは、ほとんど監査をする際の手続が少なくてすむという話です。ということで、保証水準が米国と同じである限り、経営者評価にかかるコストは、米国と同等ということだと思います。

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大久保勉君 民主党・新緑風会の大久保勉です。
 本日は、証取法旧六十五条関連の質問、さらにはADR関連質問、そして証券不祥事に関する質問をする予定でございます。
 本日はお忙しい中、谷垣財務大臣が出席していただきましたので、順番を変えまして、最初に証券不祥事関連から質問さしていただきます。よろしくお願いします。
 まず、カネボウ、ライブドア等粉飾決算が後を絶ちません。今回の法改正で、有価証券報告等の適正性について経営者のいわゆる宣誓を義務付け、内部統制に関する経営者による評価と公認会計士による監査義務付けを行ったことは、私は非常に評価できることだと考えております。このような改正によりまして、今後企業の粉飾決算は大幅に減るかどうか、このことに関しまして金融担当大臣の方に質問いたします。

○国務大臣(与謝野馨君) 粉飾決算が後を絶たない、これに関しましての御質問でございますけれども、ディスクロージャーをめぐる最近の不適切な事例については、開示企業における内部統制が有効に機能していなかったのではないかという指摘がなされているところでございまして、財務報告に係る内部統制の強化を図ることが重要と考えております。
 こうした観点から、本法案の中で、有価証券報告書の提出者が、財務報告に係る有効な内部統制の構築を前提に、当該有価証券報告書に記載された内容の適正性について自ら確認し、その旨を記載した確認書を有価証券報告書に添付することを求めるとともに、財務報告に係る内部統制の有効性に関する経営者の評価と公認会計士による監査を義務付けることを提案をしております。
 金融庁としては、このような制度的枠組みの下で、財務報告に係る内部統制の強化に向けた各開示企業それぞれの取組が最大限確保され、それらを通じてディスクロージャーの適正性が確保されていくことを期待をしております。

○大久保勉君 分かりました。
 この法案に関しましては、非常にこの点に関しては高く評価できると思います。私もこの委員会で何度も日本の会計処理に関しまして、サーベンス・オクスレー法を倣いまして、いわゆる宣誓制度を導入する必要があるということを再三申し上げておりました。今回、この法案で実現できることに関しましては評価できると思います。
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 争いになっていませんので、この部分はすーーーーっと通るのでしょうね。

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