ヨーロッパ司法裁判所 米国への旅客情報提供は違法
こんにちは、丸山満彦です。ヨーロッパの司法裁判所で、米国への旅客情報提供は違法という判決がでたようですね。
■NHK
・2006.05.31 米への旅客情報提供は違法
EUは、米国政府からの要請に基づき、EU域内から旅客機で訪米する乗客の個人情報を米国政府に提供するよう航空会社に義務付ける協定を締結し、2年前から実施していたようですね。
この件について、ヨーロッパ議会が、ヨーロッパ司法裁判所に、「協定はプライバシー侵害にあたり無効」という訴えを起こしていたようです。
ヨーロッパ裁判所は、プライバシー侵害に該当するかどうかの判断はせず、協定には法的根拠がないとして、協定を無効とする判断を示したようですね。
この結果、EUは、9月末までに
・米国と再交渉して個人情報を提供しないように協定を見直すか、
・法的根拠となるEUの法律を制定するか
ということになるようですね。
提供していた個人情報
・氏名
・住所
・クレジットカード番号
・携帯電話番号
など34項目
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■ヨーロッパ司法裁判所(The Court of Justice of the European Communities):英語
・2006.05.30 Nº 46/2006 :Judgment of the Court of Justice in Joined Cases C-317/04,C-318/04
Parliament / Council
The full text of the judgment may be found on the Court’s internet site
http://curia.eu.int/jurisp/cgi-bin/form.pl?lang=EN&Submit=rechercher&numaff=C-317/04
It can usually be consulted after midday (CET) on the day judgment is delivered.
Comments
丸山さんこんにちは。
このニュースには少し驚きました。テロ関連での警備体制強化のためとは思いますが、アメリカ政府がクレジットカード番号まで要求していたとは!こんな風にして集めた情報を何に使用するんでしょうかね?また流出しないようにきちんと管理するコストも馬鹿にならないですよね。そっちが気になりました。
Posted by: 個人情報保護blog/最適解 | 2006.05.31 16:29
最適解さん、コメントありがとうございます。
クレジットカードをとめる=>生活がしにくいはず、ということでクレジットカード番号までとっていたのでしょうかね。。。
テロ対策でもっとも有効な方法は仲良くする、、、でしょうか。
あまり自国都合主義を主張しなければ喧嘩にもならないのにね。
「みんな仲良くしようね」って子供にはいっているけど、大人の事情でそれは難しいのでしょうね。
Posted by: 丸山満彦 | 2006.06.01 00:09
>テロ対策でもっとも有効な方法は仲良くする、、、でしょうか。
これは面白い!
ホント、平和主義で行きたいですよね。
最近、こんな本を読んで、うんざりした私でした。
↓
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4569621163/
Posted by: 個人情報保護blog/最適解 | 2006.06.01 10:16
戦争をしたい人と戦争で死ぬ人が違うところが問題ですよね・・・。
戦争をしたい理由がだいたいお金の問題だったりするので、さらにうんざりしますよね・・・
Posted by: 丸山満彦 | 2006.06.02 11:14
御意です!
Posted by: 個人情報保護blog/最適解 | 2006.06.02 16:05