政府Winny対策ソフト開発へ
こんにちは、丸山満彦です。2006.04.17の日経新聞夕刊のトップに「機密情報 ウィニーから守れ 政府、対策ソフト開発へ 新種にも対応可能に 総合対策の柱に 産官学 来月チーム」という記事が出ていましたね。
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新しい対策ソフトを産官学で開発し2007年度から順次、全政府機関に配布する。個人用パソコンの業務使用制限など対策マニュアルの遵守状況を検査する制度を新設する。情報流出を未然に防ぐ体制の構築を急ぎ、民間企業にも取り組みを促していく。
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「対策ソフトは産官学の専門家で作る研究開発チームを5月に発足させて開発に着手する」、「新種のウイルスなどにも対応可能とする狙いだ。現在、普及しているウイルス対策ソフトは既存のウイルスに対応するものが主流で新種や亜流への迅速な防御に課題を残す。パソコンから外部へ情報が流れる過程を制御する技術を応用すれば、より根本的な対策ソフトの開発が可能という。」と新聞では報道されていますね。
開発技術は民間にも無償公開されるようですね。
【参考】
●日経新聞
・2006.04.17 政府、「ウィニー」で総合対策・産官学でソフト
Comments
わたしはこれは無理だと思ってます。
http://youzo.cocolog-nifty.com/data/2006/04/winny_07dc.html
なんて書いてます。
どうもこの企画を決めた人たちは「Winny とは良く分からないが、止めればいいんだろう」といった発想なんじゃないですかね?
酔うぞ拝
Posted by: 酔うぞ | 2006.04.18 09:23
アタシも酔うぞさんとは違った観点から考えると、この対策は意味ないなと思いました。
リンク先の記事には個人用パソコンの使用についてのガイドラインを作成するとありましたが、問題の根源はここにあるのではないかと皆様も思いますよね~?
セキュリティー対策にお金と時間をかけるのだったら、仕事で使っているPCに自分で勝手にウィニーなどの無料のソフトを入れないということや、仕事で扱っている資料をメモリーカードなどにダウンロードして、勝手に家に持ち帰り個人用のPCに移して家で仕事しない。。。などということをトレーニングするのに使った方が有意義です。
Posted by: koneko04 | 2006.04.18 10:06
酔うぞさん、コメントありがとうございます。技術的なことは詳しくないので、よくわからないのですが、結果をみてからということになるのでしょうかね・・・。
ちょっと気になったのは、やろうとしていることと、世間がやってくれるだろうと思っていることにギャップがあると、やろうとしている側が「プロジェクト成功!」と思っても世間からは「失敗プロジェクト!」と思われてしまうという不幸なことが起こりえることですね。いわゆる、期待ギャップですが・・・
プロジェクトの目標を正しく理解してもらうことが重要となりますね・・・
Posted by: 丸山満彦 | 2006.04.18 21:37
koneko04さん、コメントありがとうございます。いろいろな対策を重層的に実施するのがよいのかなぁ・・・と思います。後は、この効果がどの程度かですよね・・・。もちろん、効果ありと思ってすすめているわけですから、国民の立場としては、きちんとモニタリングすることですね・・・。
Posted by: 丸山満彦 | 2006.04.18 21:40
いつもどうも.
政府の発表そのものを見ていないので何とも言えませんが,Winny というよりも,データの流出制御という感じで捕らえると,許可されないデータの流出を防ぐということなのかもしれません.発想はいいと思いますが,実現するには,そのソフトの動作自体をユーザが回避したりできないようにしなければならないわけですから...
なかなか難しいですね.
OSそのもののアーキテクチャを変えないといけないような気もしますが.
かといって,セキュアOSを開発するという話でもなさそうですし...
Posted by: いかちょー | 2006.04.19 00:14
開発された対策ソフトの効果はともかく。
何らかの方向性のようなものを示すのはあながち無意味でもないし、社会学的な効果としては相応の価値があるのではないでしょうか。
対策を促すためのよいきっかけとなります。
Posted by: Luca | 2006.04.19 21:10
いかちょーさん、Lucaさん、コメントありがとうございます。
結果を見守る(評価するということですけどね・・・)ことが重要なのだろうと思います。
Posted by: 丸山満彦 | 2006.04.21 08:37