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2006.04.27

内部統制についての監査実施過程

 こんにちは、丸山満彦です。現在、導入が検討されている財務報告に係る内部統制の評価及び監査の制度においては、経営者が内部統制を評価し、それを監査人が監査することになっているわけですが、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について(以下、「内部統制意見書」という)」においては、経営者の評価実施過程及び監査人の監査実施過程は次のように規定されています。

 
●経営者の評価実施過程
===== 
3.財務報告に係る内部統制の評価の方法
(1) 経営者による内部統制評価
(2) 全社的な内部統制の評価
(3) 業務プロセスに係る内部統制の評価
(4) 内部統制の有効性の判断
=====
 
●監査人の監査実施過程
=====
3.内部統制監査の実施
(1) 監査計画の策定
(2) 評価範囲の妥当性の検討
(3) 全社的な内部統制の評価の検討
(4) 業務プロセスに係る内部統制の評価の検討
(5) 内部統制の重要な欠陥等の報告と是正
(6) 不正等の報告
(7) 監査役又は監査委員会との連携
(8) 他の監査人等の利用
=====

 一方PCAOB2号では、監査人の監査実施過程を定めていますが、それは次のようになっています。
=====
・経営者による評価プロセスに係る評価
・財務報告に関する内部統制に関する理解
・設計の有効性のテストと評価
・運用上の有効性のテストと評価
・監査人以外の者による作業の利用
・財務報告に関する内部統制の有効性に関する意見の形成
=====

 日本の監査人は、内部統制の有効性自体は評価しないということですから、経営者評価プロセスの評価を監査人がどのように監査するのかについて書かれていて、内部統制の有効性についてどのように監査するのかについては書かれていません。結局、日本の場合、監査人は経営者による内部統制の有効性の評価に対する監査手続の一環として内部統制の設計の有効性及び運用の有効性についての評価を行うことになるのでしょうね。

 さて、経営者の内部統制の有効性の評価に対して監査人が監査をすることになると問題となるのが、「統制環境に対する経営者の評価」についての監査人の監査でしょうか・・・




このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。


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