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2006.04.22

内部統制監査の監査意見 日米比較

 こんにちは、丸山満彦です。米国のSOXの内部統制監査は、会社の「内部統制の有効性」と会社の「内部統制の有効性評価プロセス」について意見を述べるのに対して、日本の内部統制監査は、会社の「内部統制の有効性評価プロセス」についてのみ意見を述べるという違いがありますね。

 
 米国は監査人が直接内部統制の有効性を評価しますから、内部統制が有効であれば、有効という意見を述べます。日本の場合はその部分については監査意見は述べません。

パターン1:
1)内部統制は有効
2)評価プロセスは妥当
=>内部統制報告書は有効意見
=>内部統制監査報告書(日本)=適正意見
=>内部統制監査報告書(米国)=適正意見+有効意見

パターン2:
1)内部統制は有効ではない
2)評価プロセスは妥当
=>内部統制報告書は非有効意見
=>内部統制監査報告書(日本)=適正意見(ただし、非有効である旨の追記)
=>内部統制監査報告書(米国)=適正意見+非有効意見

パターン3:
1)内部統制は有効ではない
2)評価プロセスは妥当ではない(内部統制報告書に有効意見を述べている場合)
=>内部統制報告書は有効意見
=>内部統制監査報告書(日本)=不適正意見
=>内部統制監査報告書(米国)=不適正意見+非有効意見
 



このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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