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2006.02.09

外部監査人は自己評価の結果を利用できない PCAOB 監査基準書第2号第126項

 こんにちは、丸山満彦です。先に財務報告に係る内部統制の監査をする際に、内部監査の結果を利用することにより監査コストを抑えることができるという話を書きましたが、内部監査を効率的にするためには、各担当者による自己評価(Control Self Assessment)の実施が効果的です。しかし、表題にあるとおり、外部監査人は、自己評価の結果を利用することはできないので、自己評価を充実させただけでは、監査コストを抑えることはできません。

 
PCAOB No.2

第126項
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Management self-assessment of controls. As described in paragraph 40, management may test the operating effectiveness of controls using a selfassessment process. Because such an assessment is made by the same personnel who are responsible for performing the control, the individuals performing the self-assessment do not have sufficient objectivity as it relates to the subject matter. Therefore, the auditor should not use their work.
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経営者による統制活動の自己評価 第40項で述べたとおり、経営者は、自己評価プロセスを利用して、統制活動の運用の有効性をテストすることがある。このような評価は、統制活動の実施責任者と同一人物によって行われ、自己評価の実施者はテスト対象(統制活動)に関係しているため十分な客観性を有していない。従って、監査人は、統制活動の実施者による作業(自己評価)を利用してはならない。

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 内部統制が適切に整備、運用されていないことを評価しても仕方がないわけですから、まずは、現場の実施責任者が自ら自己評価をすることは重要です。内部監査人は、このような自己評価の結果を踏まえて内部監査をすればよいわけです。

 ただし、注意が必要なことは、自己評価が本当に適切に行われているかを確認することが内部監査の機能なわけですから、自己評価の結果に問題がないということで、内部監査をしないですむというわけではないです。もし、自己評価の結果に問題がないということで、内部監査をしなければ、外部監査人は、内部監査の結果を利用することができなくなり、監査人自らがテストを実施しなければならないという結論になります。

 つまり、監査コストを抑えることができなくなる。ということになります。自己評価をした上で、内部監査をする。ということが重要となりますね。




このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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