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2006.01.09

情報通信省???

 こんにちは、丸山満彦です。一時話題になった、情報通信省の話、また新聞で記事になっていますね。

 
 2001年の省庁再編(というか、合併?)から5年・・・。また、再編?という話が政治家の中からでているようですね。

■日経新聞
・2006.01.10 政府与党、省庁再々編論が浮上・放送と通信の融合など

■朝日新聞
・2006.01.10 IT・放送通信分野で省庁の再・再編も 竹中総務相

■読売新聞
・2006.01.10 省庁再々編、政府・与党が本格検討へ

 組織は戦略にあわせて変える必要があるしね・・・




このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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Comments

 経済産業省、総務省、文化庁、内閣官房と行政の中でもさらに権力分立(?)頂いていた方が、民間IT業界にはハッピーなことも多いのでは。
 二重行政やら非効率やら、省庁ごとに同種団体ができては二重三重の上納金を課せられるといった問題はあるにせよ。
 情報通信省に一局集中で怖くはないですかと。
 IT業界はお上にお伺いをたてながら、またはお上の庇護を乞いながら商売するようなところなんでしょうか。
 このあたりも熟慮しながら、賛成反対を言うべきようにも思うわけであります。

Posted by: 鈴木正朝 | 2006.01.10 10:13

鈴木先生、コメントありがとうございます。

確かにおっしゃるとおりですね。IT業界はこういう発表をどのように考えているのでしょうね・・・

Posted by: 丸山満彦 | 2006.01.10 19:02

丸山 様

夏井です。

情報通信省という政府機関に統合してしまおうという意見には賛否両論があるのでしょう。

けれども,現在,内閣府,総務省,経済産業省等にバラバラになっている情報通信関連法制が整合性のとれたものであるべきだという点について異論はないだろうと思います。また,文化庁だけ世界的にみても奇怪と思えるほど異常に突出したことばかりやっていますが,これを抑制する必要性もかなり高いです。

したがって,情報通信政策全般という観点からは,これら関連省庁が常に密接に連携をとりながら政策を立案・実施していく必要性があると思います。

その場合に,どの機関がイニシアティブをとろうとしても常に省庁間の軋轢が生じてしまって,結果的に誰もリーダーシップをとれなくなってしまうということが起きてしまうので,組織それ自体としてもまとめてしまったほうが合理的という意見が出てくることになるんでしょうね。

さらに,今後の情報通信政策ないし情報産業政策の基本をどうするかという内容面での検討はもっと大事なことだろうと思いますし,意思決定に関与する人々の人員構成も根本から考え直すべきでしょう。

これまで政府担当部局のブレーンになっていた人々の中には(失礼ながら)特定の企業または自己の利益のために仕事をしていた人も含まれていますし,マスコミなどでの露出度が高いというだけのことで実は情報通信や情報産業について何も分かっていないのに分かったフリをしていた人も含まれていました。これはいかんです。
また,ITベンチャーなどでは栄枯盛衰が著しいのは最初から分かっているはずなのに特定のベンチャーの社長の意見が重用されたこともあった。国政の担当者としては節操がないとしか言いようがなく,とても恥ずかしいことです。
加えて,情報通信や情報産業に関連する判断事項の中には高度に技術的な事項も多く含まれるので,理工系の専門家の関与なしにはどうにもならない部分があります。しかし,組織や制度やシステムのマネジメントやオペレーションなどの大半は実は文系マターであり,コンテンツそれ自体にいたっては完全に文系マターであって理工系の人たちの発想や能力では全く対処できない問題が多すぎます。例えば,理工系の発想だけでDRMシステムの開発・運用にゴーサインを出してしまった結果,カリフォルニア州のスパイウェア禁止法違反の問題が発生してしまった。DRMの実装は理工系マターかもしれないけれど,その技術の産物を現実に社会の中に置いて運用してよいかどうかは完全にリーガルの問題なので,もし法律家の意見が「駄目」というのであればその意見に服従してもらうしかなかったのです。前にも書きましたが,医薬品の世界ではそれがどんなに高い効能をもっていても強度の副作用がある薬品である場合には禁止または制限されます。情報技術でも全く同じで副作用や他の法益に対する侵害の可能性が高いのであれば禁止または制限されなければなりません。ここらへんのことも根本から考え直すべきことでしょう。

Posted by: 夏井高人 | 2006.01.12 08:22

夏井先生、コメントありがとうございます。

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今後の情報通信政策ないし情報産業政策の基本をどうするかという内容面での検討はもっと大事なことだろうと思いますし・・・
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もっとも大事です。

また、鈴木先生の
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情報通信省に一局集中で怖くはないですかと。
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これもまた気にしておかなければなりませんね。

=====
意思決定に関与する人々の人員構成も根本から考え直すべきでしょう。

これまで政府担当部局のブレーンになっていた人々の中には(失礼ながら)特定の企業または自己の利益のために仕事をしていた人も含まれていますし,マスコミなどでの露出度が高いというだけのことで実は情報通信や情報産業について何も分かっていないのに分かったフリをしていた人も含まれていました。これはいかんです。
(中略)
医薬品の世界ではそれがどんなに高い効能をもっていても強度の副作用がある薬品である場合には禁止または制限されます。情報技術でも全く同じで副作用や他の法益に対する侵害の可能性が高いのであれば禁止または制限されなければなりません。ここらへんのことも根本から考え直すべきことでしょう。
=====

自分が開発に関係した技術というのは、自分がよかれと思ってやっているので、社会的に本当に良いものであるのかについての正当な評価ができない場合もあるのではと危惧しています。

企業に至ればお金に関係してくるので、さらに正当な評価ができないのではないかと危惧しています。
そのような企業から多額の研究費や調査費をもらうようになると、もう正当な評価はできなくなってしまうのではないでしょうかね・・・

もちろん、そんな中でも正しく評価できる人もいると思いますが、そういう傾向が全体として出てくるのではと思います。

一度ズレだすと、後で軌道修正が難しくなってしまいますね。

研究者ではないですが、私も毎日自戒していきます。

Posted by: 丸山満彦 | 2006.01.13 01:08

王様を求めるカエルたち(イソップ物語より)
「カエルたちは、自分たちに、支配者がいないのを悲しんで、ジュピター神に使者を送り、王様を賜りたいとお願いした。ジュピター神は、カエルたちが馬鹿なのを知っていたので、太い丸太を池に落としてやった。カエルたちは、その水しぶきにびっくりして、池の深みに隠れた。しかし、彼らは、丸太が動かないことに気付くと、水面に出てきて、今まで怯えていたのも忘れて、丸太の王様に上がり馬鹿にして座り込んだ。 しばらくすると、カエルたちは、こんな、動かない王様を戴いているのは、こけんに関わると思い、ジュピター神に、二番目の使者を送って、別な王様を戴きたいとお願いした。そこでジュピター神は、支配者として、ウナギを使わした。
しかし、カエルたちは、ウナギの御しやすい性質を見て取ると、三度目の使節を送って、またしても、別な王様を与えてくれるようにとお願いした。ジュピター神は、カエルの度重なる申し立てに、腹を立て、今度は、サギを送り込んだ。
 サギは、来る日も来る日もカエルを捕らえて食べたので、池には、クレロ・クレロと鳴いて不平を言う者は、一匹もいなくなった。 」

Posted by: カエル | 2006.01.14 13:09

カエルさん、コメントありがとうございます。イソップ物語は、いろいろと教訓になりますね・・・

Posted by: 丸山満彦 | 2006.01.15 01:18

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