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2006.01.22

ファミリーマート 電子タグと電子マネーの活用実験

 こんにちは、丸山満彦です。伊藤忠商事本社のファミリーマートで電子タグと電子マネーの活用実験を約1ヶ月行うようですね。電子タグはつけたまま?

 
■読売新聞
・2006.01.22 電子タグ&電子マネー活用実験、ファミリーマートで

 この記事によると、

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約500商品に約2センチ四方の電子タグを付けた専用コーナーを設ける。商品を専用レジに載せると、タグの情報を読み取って商品名や合計金額がレジに表示される。普通のレジでの支払いには、20秒程度かかるが、このシステムだと半分以下の時間で済むという。
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 ということで、決済が素早く終了することが売り?のように見えます。となると、販売後、電子タグは店側でははずさないということなのでしょうかね。

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Comments

丸山 様

夏井です。

総務省と経済産業省の共同で電子タグに関するガイドラインが出ているわけですが,ガイドラインは法律ではないので,それを遵守しなくても直ちに違法ということにはなりません。しかし,ガイドラインを基準にして個人情報保護法上の主務大臣による監督が実施されることになるので,もしガイドライン違反があれば個人情報保護法に定める事業者としての義務違反があるとして行政監督権が発動され得ることになりますね。

また,行政監督権が発動されてしまうようなプロダクトの製造・運用を決定した経営陣に対し,株主代表訴訟が提起されるという危険性もあります。

というわけで,もしガイドラインを無視するようなやり方を断行しようとしているのであるとすれば,かなり無謀な行為ということになりそうです。

詳細は知らないので,そのような無謀な行為を断行しようとしているのかどうかは分かりません。事態の推移を見守りたいと思います。

なお,昨今のいろんな事件の中で,顧問弁護士,公認会計士,監査役などの責任が表面化してしまったものが数少なくないですね。今回の電子タグの実用実験の関係でも,違法行為であれ何であれオーケーを出してしまうイエスマンだけの顧問弁護士や取締役会でないことを期待します。

日本の自動車業界がなぜ強くなったかというと,かなり理不尽なものを含め世界中の規制(排ガス規制など)をクリアするように努力しながら製品開発をしたからだろうと思います。「規制が悪い!」と叫ぶのは簡単なことだけれども,それだけでは何の解決にもならない。結局勝利するのは,どんなに厳しい規制でもそれクリアする優れたプロダクトの開発・運用に成功した企業ということになるのでしょう。

Posted by: 夏井高人 | 2006.01.25 at 04:33

夏井先生、コメントありがとうございます。
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昨今のいろんな事件の中で,顧問弁護士,公認会計士,監査役などの責任が表面化してしまったものが数少なくないですね。
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粉飾決算をしていた話もあり、同業者としては非常につらい思いをしております。
さて、今回の件ですが、経済産業省と総務省が共同でガイドラインを作っていますが、内容は、
総務省:
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040608_4.html
経済産業省:http://www.meti.go.jp/policy/consumer/press/0005294/

よくながめてみよう

Posted by: 丸山満彦 | 2006.01.25 at 05:21

丸山 様

夏井です。

お互いとても早起き(?)ですね。(笑)

以前話題になったCSRとも関係しますね。私見ではCSRの中にコンプライアンスをまぜてしまうことは法的義務や法的責任を曖昧にしてしまうことになりかねないので反対なのですが,多くの企業ではCSRの一部としてコンプライアンスをとらえていますね。

今回の実証実験をする企業がCSRを標榜しているのかどうかは知りませんが,標榜していようがいまいが関係なしに,コンプライアンスは法律上の義務です。

もし,CSRを標榜しておりながら実際には法律上の義務を守ろうとしていないのであれば,虚偽の経営姿勢を標榜していることになり,そのことだけで株主代表訴訟の原因のひとつになってしまうし,経営陣としては明らかに失格ということになると思います。

日本の経営者の中には非常に柔軟な発想のできる優れた方が少なくないです。しかし,他方では,自信過剰で顧問弁護士や公認会計士の意見などには一切耳を傾けない経営者が存在することも事実だと思います。

そうしたわがままで自己中心的な経営者をいかに排除し,(必要であれば)どのような刑事責任や民事責任を負わせるかということもこれからの国家政策上非常に重要な検討課題にならざるを得ないと思います。

いわゆる高度経済成長とバブル経済の中で,「イケイケドンドン」みたいなことがあまりにもまかり通りすぎてしまった。現在の状況は,その調整期にあるというべきなのでしょう。

世界の中で信頼される企業として日本の企業が大きくなっていくために乗り越えなければならない事柄は非常にたくさんあります。

真に能力のある経営者であれば,そのことをよく分かっている。私は,日本の企業の中でもそうした優れた企業経営者がたくさんいると信じたいと思います。

しかし,そうでない経営者や取締役などについては,毅然とした態度で臨むべきだろうと思っています。もし自分の顧問会社がそのような悪い経営陣によって経営されている企業だったとしたら,そして,顧問弁護士としてなすべきことを尽くしても事態を改善することができないのだとしたら,私は当然辞任すべきだと思っていますし,(必要であれば)法を守る立場にある者として告訴または告発すべきだとも思っています。関連法令の解釈上異論もあるかもしれませんが,違法行為は保護法益にならないので,違法行為についての守秘義務など法律上存在し得ないと理解しているからです。

しかしながら,「お金」の力はすごい。まさに人の心を買ってしまうこともできます。その魔力に負けず,なすべきことを尽くし,仮に冷や飯食いになってしまったとしても我慢することが可能かどうかによって,真に法律専門家であると自負することができるかどうかも決定されてしまうのでしょう。
逆にその魔力に負けてしまうと,あっという間に犯罪行為の共犯者に転落してしまうわけです。

昨今のいろんな事件の中で,私が全然知らないでもない特定の弁護士が弁護士法違反だけでなく犯罪の共犯者としての責任を問われかねない状況になっています。

とても残念なことだと思います。

Posted by: 夏井高人 | 2006.01.25 at 06:35

夏井先生、コメントありがとうございます。

法令順守すらしようとしない株式会社にCSRはありえません。

株式会社として利益を上げる前に法令順守があると思いますね。。。

株式会社のCSRを考えるときに、経営者個人、株主個人のCSRってなんだろうと最近考えています。
 例えば、ビル・ゲイツ氏は多額の報酬をもらっていますが、(減税目的かもしれませんが)多額の寄付をしています。それって、PSR??? 短期の利益を求めるデイトレーダーに支配された企業のCSRとは・・・
 とかね・・・

 さて、専門家ですが、公認会計士は被監査会社から監査費用をもらいながら、被監査会社に不適正意見をいい上場廃止にすることもあります。専門家なら、社長に怒鳴られようが、殺されそうになろうが、専門家としての意見を言わなくてはなりません。専門家というのはそういうものだと、先輩から教わりました。

 私はこの一般的には不自然と思われる環境になれているので、コンサルティングでも、好き勝手なことを言い過ぎることがあります(反省!)。

Posted by: 丸山満彦 | 2006.01.25 at 23:30

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Tracked on 2006.01.27 at 15:39

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