予備調査って言い方はわかりにくい
こんにちは、丸山満彦です。「予備調査」って言い方をする人がたまにいますが、「予備調査」っていうのはわかりにくいので使わないほうが良いですね。システム監査基準にも、予備調査、本調査という言葉が残っています。個人的には反対でしたが、みんなが使っていて定着しているので、そのまま使うことになったようです。
「予備調査」という言葉からは、実施する「目的」がイメージできないので、人によって目的を取り違えてしまう可能性があります。コンサルティングをする際には「目的」が重要です。なので、「目的」がはっきりしない「予備調査」という言い方はしないほうがよいと思っています。
コンサルの人が「予備調査」って言葉を使っている場合は、「予備調査の目的は何ですか?」と言いましょう。できたら、「予備調査」という言葉を使わないで、目的をずばりあらわす表現に変えるのがよいでしょう。
例えば、「基本計画策定」とか、「詳細計画策定」とか、「実現可能性の検証」とか、「工数の見積もり」とか・・・。
コンサルに限らず何か物事をする時は「目的」が重要ですね。「目的」とは「何のためにするのか」ということです。「何を成果とするのか」ということです。特に複数の関係者が関与する場合は、はじめに目的を明確にして、目的意識を共有し、「ピン止め」しておく必要があります。「目的」が定まると初めて「手段」「手法」が定まります。
この関係の理解がいい加減だと、プロジェクトが失敗します。
繰り返しになりますが、「予備調査」というのは極めてあいまいな言葉で、プロジェクトにおいては使うべき言葉ではないと個人的には思っています。
このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。
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