証券取引所のシステム停止
こんにちは、丸山満彦です。東京証券取引所につづいて、名古屋証券取引所でもシステムが停止し、売買ができなかったようですね。金融庁が全国の取引所にあるシステムの総点検求めたようですね。
今までも、証券取引所のシステムが停止したことは、ちょくちょくあったわけですけど、今回のように大きな障害は初めてだったようですね。
知り合いの証券会社の人に話を聞くと、「取引できないもんはしゃーない。みんなできへんねんから一緒や」。緊急で株を売買しなければならない状況(資金繰等で)でなければそうなのかもしれませんが、まる1日とまるようだと困るような気がしますね。
原因の追究(直接的な原因だけでなく、そのような原因にいたった背景、環境的な問題も含めた原因の追求)と、システム停止の影響を事実を踏まえてしっかり検証する必要がありますね。
■日経新聞
・2005.11.04 金融庁、システム障害受け全国の取引所に総点検求める
・2005.11.04 東証社長ら、システムトラブルで金融相に陳謝
・2005.11.04 名証社長、システム障害で陳謝
・2002.11.02 東証社長「障害の再発防止策、マニュアルなど第三者入れて検証」
・2005.11.02 東証、諮問機関設置へ・専門家がシステムなどチェック
■朝日新聞
・2005.11.04 金融庁、全証券取引所に一斉点検要請 相次ぐ障害受け
・2005.11.04 午後から取引再開 名証のシステム障害
■読売新聞
・2005.11.04 名証システム障害 午前の取引停止
・2005.11.04 証取システム点検指示 与謝野金融相
■毎日新聞
・2005.11.04 名証システム障害:データファイルの一つに原因
・2005.11.04 与謝野・金融担当相:証券取引所のシステム点検求める--国内すべて対象
・2005.11.04 名証システム障害:また…相次ぐトラブルに「おわび」 証券会社「告知遅過ぎる」
・2005.11.04 名証:今度は名古屋でシステムダウン 午前の取引を全面停止
■産経新聞
・2005.11.04 原因はファイルの破損 名証システム障害
■東京新聞
・2005.11.04 名証でも取引停止 前場 配信システムに障害
このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。
Comments
丸山 様
夏井です。
システムに対する個人投資家からのアクセスが異常に多いので,システムの能力拡張が避けられないことは以前から指摘されていましたね。
今回のトラブルは,そうした流れの中で発生したものと認識すると,非常に理解しやすいタイプのトラブルだったと思います。
しかし,今後いくらシステムの処理能力を拡張し続けてもキリがないし,同じような問題が再び発生することが必至なので,別の方法を考える必要があります。
例えば,システムへのアクセス1回毎に課金するやり方に変更するなどの方策を講ずれば,かなり多くの問題を解消することができますし,株式投資への過剰期待によるバブルや破綻を少しでも抑制する効果をもたせることができるのではないかと思います。実査には,システムトラブルよりもこのような「投資の過熱」のような状況のほうがよほど大きな経済問題であり早急に対応しなければならない喫緊の課題になっていると認識しています。
Posted by: 夏井高人 | 2005.11.07 10:58
夏井先生、コメントありがとうございます。証券会社が、インターネットでの株取引の手数料を大幅に引き下げた結果、デイトレーダーが増え、システム負荷を高め、そのためにシステム増強が必要となり、しかも、それがASAPでしろって話になり、その結果、テストも十分でないままにカットオーバー・・・ってことが背景にあるのでは・・・と勝手に思っています。
私の知り合いもデイトレーダーで、この半年の間に1000万円以上の儲けと2000万円以上の損をしたそうです・・・。なんとも、すごい取引量だと思います。
その知り合いなんですが、20代半ばの女性なんですよ・・・。予想以上にすごい世の中かもしれません。
Posted by: 丸山満彦 | 2005.11.07 12:09