« コンピュータが脳とつながる | Main | 会計検査院 検査結果を首相に提出 »

2005.11.08

国民生活センター 最近の個人情報相談事例にみる動向と問題点-法へのいわゆる「過剰反応」を含めて-

 こんにちは、丸山満彦です。国民生活センターから「最近の個人情報相談事例にみる動向と問題点-法へのいわゆる「過剰反応」を含めて-」という資料が2005.11.07に発表されていますね。

 
■国民生活センター
・2005.11.07 最近の個人情報相談事例にみる動向と問題点-法へのいわゆる「過剰反応」を含めて-
・・詳細情報

●法へのいわゆる「過剰反応」に関する相談事例

具体的に書かれている事例

======

<事例1:加害者に関する個人情報>
<事例2:病名告知と第三者提供の同意について>
<事例3:保育園での写真販売の中止について>
<事例4:卒園アルバムの制作について>
<事例5:クラス全員の連絡先がない連絡網表>
<事例6:同窓会名簿に全員の氏名の掲載を実行>
<事例7:連絡不明者の取扱いに関する問合せ>
<事例8:個人名入りの防災マップの配布について>
<事例9:町内会名簿の作成について>

●消費者側の誤解や期待と法との乖離

<事例10:学習教材のしつこい電話勧誘販売>
<事例11:マンション購入のしつこい電話勧誘販売>
<事例12:個人情報の入手元を教えてくれない電話勧誘販売>
<事例13:名簿業者にDMを送付させる中学校>

●事業者等の個人情報保護法への無理解や軽視

<事例14:会員サービスの二次被害>
<事例15:高齢者名簿に関する相談>
<事例16:重要書類(個人情報)の紛失>
<事例17:個人情報開示に関する納得がいかない手続きと手数料>
<事例18:広すぎる利用目的の特定>
<事例19:全ての利用目的に同意しないと契約できない定期預金>
<事例20:満期一時金払戻しの請求と個人情報の取扱いへの同意>


======

なるほど・・・・。

しかし、悪質な事業者も多いようですね。


■日経新聞
・2005.11.07 個人情報保護法、施行から半年・「過剰反応」目立つ

■朝日新聞
・2005.11.08 個人情報の扱いピリピリ 施行半年で苦情相談3200件

■読売新聞
・2005.11.08 保護法半年、過剰反応や軽視…個人情報で相談相次ぐ

|

« コンピュータが脳とつながる | Main | 会計検査院 検査結果を首相に提出 »

Comments

●法へのいわゆる「過剰反応」に関する相談事例

事例1の解説にも書いてあるように、

> a) 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、
> b) 本人の同意を得ることが困難なとき
> (法第23条第1項第2号)には、本人の同意なく第三者へ個人情報を提供できるとしている。

この条文は、ちょっとでも個人情報保護法を勉強したことがあれば、理解していると思います。
が、結局、a) の判断はほぼ主観的に判断できると思いますが、b) の判断は客観的な判断が
求められるから、「同意なしでの第三者提供」をしない(することに抵抗感を持つ)のだと
思います。

その点で困っているのに、
> c) このような例外規定を適用し提供することや、
> d) 鉄道会社が当事者に同意を求めたり
> e) 『相談者へ連絡をとるよう』伝える
> という方法も取れないわけではない。」
・・・「取れないわけではない」などというずいぶん回りくどい解説をされると、
「で、結局、国民生活センターとして考える"ベストプラクティス"は何なの?」
と聞き返したくなるのですが・・・。

例えば、このケースの場合、もし鉄道会社が本人(当事者)に同意を求めた場合、「転倒の
原因となった相手」側は、自分の個人情報を相談者に提供することを拒否する可能性もある
と思うのですが、その場合は、どうすべきなのか・・・?


> 現在、法律が施行されて間もないため、法解釈が確立されておらず手探りの状況であるが、
> 今後、第三者提供の例外規定を含め個別の具体的な対応について、一つひとつ事例を積み
> 上げるとともに、解釈基準の明確化を通して広く社会のコンセンサスを得ていく努力が
> 不可欠である。

これはぜひ、やって欲しいですね。
相談事例にもとづく、国民生活センターとしての"ベストプラクティス集"の発刊を
期待したいところです。

Posted by: uzen | 2005.11.08 at 11:31

UZENさん、コメントありがとうございます。
ごもっともなご意見ですね。
=====
「で、結局、国民生活センターとして考える"ベストプラクティス"は何なの?」
と聞き返したくなるのですが・・・。
=====
相談事例にもとづく、国民生活センターとしての"ベストプラクティス集"の発刊を
期待したいところです。
=====
ですが、個人情報保護法は所管省庁が行政処分の権限を持っているし、プライバシーの侵害等の判断も最後は司法が持っているので、国民生活センターもパシッと書けないのでしょうかね・・・。
 内閣府他各省庁でベストプラクティスを作ってほしいですね。(経済産業省はがんばっていますね。)

Posted by: 丸山満彦 | 2005.11.08 at 21:23

近所のケアセンターの個人情報保護法対応のアドバイスなど、いくつかの講演をしていますが、実務対応で「どうすれば良いでしょうか?」に答えを出すとなると、教科書として使っている岡村本や鈴木本でも分からないわけで(^_^;)

「あ~言えば、こう言う」状態になってしまうわけです。
事業者として事業を円滑に進めることが目的ですから、最終的には「リスクを取って下さい」と言っています。

まず、「過剰反応」「過剰適用」が問題にされることも事業者から見ると「リスク」なわけです。
個人情報保護法を完璧に実行すると事業にならないというところもあるわけでそれも「リスク」だと説明しています。

じゃあ、法律上の手続きを守れない場合にクレームを付けられたどうする?ということは、分かりやすく言えば「無理を言うな、仕方ないだろ」と強弁するだけの根拠があれば争えるわけで、そこまで考えてやるというリスクを取ってね、と言っています。

まぁこなれていない法律だと言われているし、なんとかしようという話も出てくるわけですが、実際の事業は止めるわけにいかないのですから、個人情報保護法が世間にうまく納まるまでは「リスクを取って下さい、だからやるべき事を考えて」というの説明は分かりやすいのかな?と思ってます。

Posted by: 酔うぞ | 2005.11.09 at 09:42

酔うぞさん、コメントありがとうございます。本当に難しい問題ですね。
ふーむ。その都度、その都度、考えていくしかないでしょうね。
まぁ、それは仕方がないことだと思っています。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.11.09 at 12:55

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/64462/6959389

Listed below are links to weblogs that reference 国民生活センター 最近の個人情報相談事例にみる動向と問題点-法へのいわゆる「過剰反応」を含めて- :

« コンピュータが脳とつながる | Main | 会計検査院 検査結果を首相に提出 »