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2005.11.15

総務省 電子投票システム調査検討会発足

 こんにちは、丸山満彦です。総務省は、電子投票システムの技術的な信頼性向上に有識者からなる検討会を設置し、課題を検討していくようですね。

 
■総務省
・2005.11.11 「電子投票システム調査検討会」の発足

 電子投票については、トラブルがいくつか報告されていますね。また、可児市の選挙では、電子投票が無効となりましたからね・・・。

検討課題は
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 これまでのトラブル、実施状況等を踏まえた「技術的条件」の検証
 第三者による新たな(技術的)認証制度の導入可能性の検討
 その他(電子投票制度の今後のあり方等)
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のようです。

 技術的な認証制度も検討するようですね。民主主義に関係してくる話なので、慎重に対応する必要がありますね。

有識者の方は以下のとおりです。
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岩崎 正洋  杏林大学総合政策学部助教授
太田 正剛  (財)地方自治情報センター 総合行政ネットワーク全国センター長
大山 永昭  東京工業大学像情報工学研究施設教授
片木 淳     早稲田大学大隈記念大学院公共経営研究科教授
桐谷 良平  都道府県選挙管理委員会連合会事務局長
小堺 始     全国市区選挙管理委員会連合会事務局長
須藤 修    東京大学大学院情報学環教授
松本 勉    横浜国立大学大学院環境情報研究院教授
(50音順、敬称略)
=====

【参考:このブログ】
・2005.07.19 総務省 電子投票の普及促進 有識者検討会設置
・2005.07.10 可児市市議選 選挙無効確定!
・2005.03.11 名古屋高裁 可児市電子投票 無効

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Comments

丸山 様

夏井です。

私が電子投票について好感をもっていないということは広く知られていると思いますが,ここで改めて「いまのままのシステム設計と運用体制等を前提にする限り全く賛成できない」という意見を表明しておくことにします。

テーマからは少しずれますが,ここ数日来話題となっているSonyのDRMシステムについても最初から「明白に違法=米国では無権限アクセス罪」説を唱えていましたし,そのように論文等にも書いてもきました。しかし,この説は単独少数説に近く,米国で現実に訴訟騒ぎとなるまでは無視されるてきました。電子コピー機などに組み込まれている著作権関係の課金制度などについても「明白に違法=日本国でも不当利得 and 強要罪」説です。現時点でこの説の賛成者はあまりいないようですが,真理はまげられません。いつか問題になるときがくるでしょう。さらに同様に,特殊な事情がある場合を除きRFIDタグを個人識別に用いてはならないという説については賛成者もいますが,大半はRFIDタグによる個人識別について積極派ですね。私のような説は,学説としては少数説なのでしょうが,でも真理はまげられません。

他方で,何か実損害が発生すれば国が税金の中から補償金のようなものを何百億円も支払うことになってしまう。そのようになっても,当時,加害行為に加担した人々が法的責任を負うことは滅多にない。

でも,そのお金は自然にわいてくるものではなくて,何の責任もない納税者が支払うものです。どういう理屈でもって,本来責任を負うべき人々やそれに加担してきた人々などが1円の賠償もせずに,何の責任もない納税者(法人及び個人)が補償金などの支出のための税金を支払わなければならないことになるのでしょうか?

何ともやりきれない気持ちになってしまうことばかりです。

そして,日本では「真理」を唱えてみても,空虚な気分になるだけのことが多いように思います。

しかし,本当は,それが自分にとってどんなに不都合なことであっても本当の「真理」を知り,その上で,法的及び社会的に問題がないように合理的な解決策を見出すための検討と努力を積み重ねていくという手順をふむべきなのですが,なにごとあまりにも拙速すぎると思います。

Posted by: 夏井高人 | 2005.11.17 10:07

夏井先生、コメントありがとうございます。

ITソフト開発会社やベンダー、既存の権利者やその権利者に群がる人が儲かることが直ちに悪いという気はありませんが、「真理」にそむいて無理をしてもいずれは無理がたたりますね。

人間にとって本当の幸せは何か・・・ということを考える必要があるのかもしれません。
 お金だけではないですね。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.11.17 22:52

丸山 様

夏井です。

すべてとは言いませんが,群がる人々も違法行為に加担している場合には,共同不法行為者になりますね。不法行為は過失によっても成立し,故意の場合だけに限定されません。ですから,「群がる人々」にも「相当の注意」を尽くす義務があり,それを尽くさないと注意義務違反として過失責任を負うことになります。株式会社の取締役の場合には,当然,「善管注意義務」がありますので,それを尽くすべき法的義務が明確に定められておりますが,それ以外の学者や評論家などでも注意義務の内容・程度こそ違うとはいえ,同じように当業種としての注意義務を負うというのは法律家にとっては常識でしょう。

そして,私のような「違法説」が強く唱えられているのであれば,その当否をきちんと検討し,もし少しでも疑念があるのであれば違法状態を避けるための検討・努力をしなければ注意義務違反ということになると思います。

日本国では弁護士がそのような法律構成でもって訴訟を提起した事例がないので,誰も不安を感じていない場合が多いようですが,諸外国の例をみるとそんなに安心してはいられないようです。

学者,公認会計士,技術者その他の専門家の中には,特定の訴訟の中で「鑑定書」や「意見書」なるものを提出して高額の報酬を得ている人もあるようですが(←私は,怖くてとてもできません。),事案によっては同様の共同不法行為責任を負う場合があると考えています。

被害者(または被害者団)の弁護士が勉強不足によりこの問題に気付いていないので,現実に訴訟が提起されていないというだけのことだろうと思っています。

Posted by: 夏井高人 | 2005.11.18 10:22

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