サッカーくじ150億円債務隠し?検査院が訂正要求
こんにちは、丸山満彦です。サッカーくじ(toto)の発売元である独立行政法人「日本スポーツ振興センター」の財務諸表について会計検査院が訂正要求をしたようですね。なお、独立行政法人は、独立行政法人通則法第39条により、原則として監査法人等の監査を受ける必要がありますね。
●日経新聞
・2005.09.29 サッカーくじ、150億円の累積赤字・売り上げ低迷
●読売新聞
・2005.09.29 「トト」154億債務隠し?検査院が訂正要求
●毎日新聞
・2005.09.29 toto:運営法人、借金154億円計上せず--中央青山が監査担当
●東京新聞
・2005.09.29 toto累積赤字150億 銀行への販売委託めぐり
状況は新聞からだけで、新聞の記事が必ずしも事実を表しているとは限らないので注意をして下さい。
そして、私が説明する下記の事項も新聞の情報から推測して書いているので、前提が異なれば状況が異なること、事実を把握していないので推測であることに注意してくださいね。
①システム開発に350億円かかった。
②開発費の負担はいったん銀行が負担し、5年間にわたり毎年70億円を返済することになっていた。
③ところがサッカーくじの販売不振による資金不足により、この返済が難しくなった。
④そこで銀行と話し合い、返済を次年度以降に繰り延べることにした。
⑤この会計処理について、貸借対照表上の借入金として計上せずに、「重要な債務負担行為」としての注記にした。
⑥この会計処理について、会計検査院が借入金として貸借対照表に計上するように要求した。
⑦この財務諸表については、監査法人が監査をしていた
■独立行政法人日本スポーツ振興センター
・財務
・・平成15年度財務諸表
・・・貸借対照表
・・・注記事項
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Ⅱ 重要な債務負担行為
(株)りそな銀行に対する債務負担額 23,347,574,708 円
スポーツ振興投票事業については、平成13年3月3日から全国発売を開始し、スポーツ振興投票券の売りさばき等の運営を(株)りそな銀行に委託しております。同事業の初期投資額を含む運営費計上額は、独立行政法人日本スポーツ振興センター法第19条及び独立行政法人日本スポーツ振興センターに関する省令附則第3条並びに文部科学省告示により、その上限が定められております。
(株)りそな銀行との合意により、当該上限を上回る運営費相当額については、後年度に負担することとしております。このため、旧日本体育・学校健康センターから承継した額をあわせて、(株)りそな銀行に対する債務負担行為の額が、当該事業年度末において 23,347,574,708 円あります。
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・・監査報告書
■「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」
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(前略)
5 改訂会計基準の性格と取扱い
改訂後の基準及び注解は、現行の基準及び注解と同様に、独立行政法人がその会計を処理するに当たって従わなければならない基準であるとともに、会計監査人が独立行政法人の財務諸表等の監査をする場合において依拠しなければならない基準であって、独立行政法人の会計に関する認識、測定、表示及び開示の基準を定めるものである。
(中略)
第14 負債の定義
1 独立行政法人の負債とは、過去の取引又は事象に起因する現在の義務であって、その履行が独立行政法人に対して、将来、サービスの提供又は経済的便益の減少を生じさせるものをいう。
2 負債は法律上の債務に限定されるものではない。
(後略)
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●日本公認会計士協会
・独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A
■独立行政法人通則法
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(前略)
(会計監査人の監査)
第39条 独立行政法人(その資本の額その他の経営の規模が政令で定める基準に達しない独立行政法人を除く。)は、財務諸表、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書について、監事の監査のほか、会計監査人の監査を受けなければならない。
(中略)
(会計監査人の資格)
第41条 株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律 (昭和49年法律第22号)第4条(第2項第2号を除く。)の規定は、第39条の会計監査人について準用する。この場合において、同法第4条第2項第1号中「第2条 」とあるのは、「独立行政法人通則法第39条」と読み替えるものとする。
(後略)
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このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。
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