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2005.07.14

内部統制監査、文書化の対象範囲縮小 企業に配慮?

 こんにちは、丸山満彦です。金融庁の企業会計審議会内部統制部会から昨日公表された報告書で、公認会計士による内部統制監査が提案されているわけですが、これはいわば、日本版サーベンス・オクスリー法ですね。
 サーベンス・オクスリー法の対応をした企業、まさにいましている企業の方は、たくさんの文書を作成しなければならないので、その対応に苦労していることだと思います。改訂作業も考えるとすごく大変ですね・・・。だから、日本の内部統制監査では、文書化の対象範囲を縮小しますよ・・・ということなんですか?

 
■日経新聞 2005.07.13
企業統治の監査、文書化の対象範囲縮小・金融庁ルール案

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企業が内部管理の状況や取締役会の意思決定過程を文書に残すことなどを盛り込んだが、文書化の対象範囲は最小限に抑制。一定規模以下の企業に対しては特例措置を検討する。負担増を懸念する企業側に配慮した形となった。
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と言う話ですが、「帳簿をつくるのが大変でしょうから、帳簿は一部つくらなくてもいいですよ・・・」と言っているのとそんなに変わらない話ではないかと思っているんですよ。

 監査対象を縮小するのであれば、文書化する範囲は縮小できます。監査対象は米国サーベンス・オクスリー法と同じだけど、文書化する範囲はそれよりも縮小します・・というのは、ないと思うんですよね・・・。

 監査をする際に文書化が適切に行われていないと監査できないですよ。監査対象においてどの程度の文書化が必要かということは、実務慣行が定まるまでは監査人が最終的に決めることになるのではないかなぁ・・・。

 それ以外としては、監査の保証水準を下げる(合理的な保証である監査ではなく、限定的な保証であるレビューにする)という方法をとることもありえるのかなぁ・・・

 いずれにせよ、理論をまげて政治的な決着をしようとすると必ず後で問題がおこります。

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文書化の対象範囲は最小限に抑制。
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ということが、監査対象も米国サーベンス・オクスリー法よりも狭くなります。ということを意味していることを期待しましょう。




このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。
 
 


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