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2005.06.03

数値目標を立てると、数値目標以外の重要なことが見えにくくなる

 こんにちは、丸山満彦です。組織はなんらかの目的をもって存在していて、その目的のために達成目標を立てる。目標を達成したかどうかを判断するためには、数値目標を立てると分かりやすい。例えば、年間売上高、1日あたり生産高、月間新規契約件数、不良品発生率、月間残業時間、到着時間遵守率、新規顧客訪問件数、組立訓練時間・・・。しかし、数値目標を立てそれを守ろうと必死になることによってかえってダメな組織になることもある。

 
 企業は株主をはじめとする様々な利害関係者の利害を調整しながら、全体の最適化を図り、企業の目的を長期的に継続して達成するようにしていかなければならない。そのための達成すべき活動目標は複数存在するはずである。達成目標は数値化したほうが客観的に達成したかどうかの判断が行いやすい。しかしながら、すべての目標を数値化することができない。数値化できない目標にも重要なものがある。
 数値化しにくい目標の例として、経営者の誠実性があるだろう。情報セキュリティ関連の達成指標も数値化が難しいといわれている。情報セキュリティのみならず、リスクに関する達成指標は数値化が難しい。

 数値化しやすい目標のみが数値化され、その数値目標を達成しようと行動するあまり、数値化できなかった重要な目標が忘れ去られてしまう場合がある

 その結果、どうなるか・・・。

 目標を数値化して測定することが悪いわけではない。しかし、数値化できなかった重要な目標についても定性的に常に気をつけなけば、とんでもない事態に陥ることがある。




このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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Comments

さっき、長年のネット友人と電話で話した話題です。

   「一部の人がPCや通信をしていた時代に比較すると、
    現在の誰もPCを使い通信をするようになった
    今の方が能力格差は広がった」

ということになりました。
大きく言えば「数値目標の達成第一」と主張するのは、それこそPCの蔓延の弊害かもしれません。

また、数値目標では表現しにくいことについて説明する技術が全く手薄であることも問題なのでしょう。

その意味では今必要なのは「読み書きソロバン」の順序を正しく理解することでしょう。

Posted by: 酔うぞ | 2005.06.03 at 13:18

酔うぞさん、コメントありがとうございます。会社においては、実施する側も、上司として評価する側も、わかりやすいところに意識が行ってしまうので、こういうことになるのでしょうね。

酔うぞさんの指摘している。

「一部の人がPCや通信をしていた時代に比較すると、現在の誰もPCを使い通信をするようになった今の方が能力格差は広がった」

は、重要な問題を持っているように思いますね。
さらなるユビキタス化はデジタルデバイドの拡大につながるような気がしています。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.06.03 at 15:28

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