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2005.06.28

個人情報悪用:自治体職員の「罰則なし」892市町村

 こんにちは、丸山満彦です。毎日新聞によると、「地方自治体が定める「個人情報保護条例」で、個人情報を不正に取り扱った職員への罰則規定を設けていない市町村が、少なくとも900近くある」そうです。これは、毎日新聞のアンケートによるものなので、本当に調べたらもう少し増えそうですね。

 
■毎日新聞 2005.06.27
個人情報悪用:自治体職員の「罰則なし」892市町村

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調査では、34府県(市町村数計1462)が、市町村の条例の罰則規定の有無を把握していた。条例を制定しているのは1442市町村で、約6割の892市町村が罰則規定を盛り込んでいなかった。47都道府県と14政令市は条例を持ち、福岡市を除いて罰則規定を盛り込んでいた。
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 国の行政機関個人情報保護法の場合は、


第六章 罰則
第五十三条 行政機関の職員若しくは職員であった者又は第六条第二項の受託業務に従事している者若しくは従事していた者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された第二条第四項第一号に係る個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第五十四条 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第五十五条 行政機関の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。


となっているし、自民党が考えている個人情報保護法の改正でも、事業会社の従業員への罰則規定を盛り込む事が検討されていますね。

罰則規定を設けていない理由について・・・

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 京都府美山町や富山県福岡町は「地方公務員法で対応する」と説明する。だが、地方公務員法では、個人情報の不正流出は守秘義務違反で処罰対象とすることはできるが、立場を悪用して不必要な個人情報を収集した職員への罰則規定はない。

 同様に地公法で対応するとしている富山県小杉町は「担当者のモラルに期待している」と罰則規定を設けない理由を説明。
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という考え方もあるようです。

ちなみに、全国自治体の条例は、鹿児島大学の「全国条例データベース」がすばらしいです。
個人情報保護法関係の条例も簡単に検索できます(全部の自治体が掲載されているわけではないのですが・・・)

全国条例データベース
個人情報保護条例


【参考】
・2005.05.18 自民党の個人情報保護法改正案
・2005.05.05 個人情報保護法 自民党改正案 骨子まとまる
・2005.04.16 自民党 情報漏洩罪検討プロジェクトチーム 緊急提言まとめる
・2005.03.17 個人情報漏えいに罰則 今国会法案提出from自民党?
・2005.03.07 自民党が個人情報漏えい社員の罰則検討


このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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Tracked on 2005.06.29 at 19:28

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