« 経済産業省 企業のリスク管理に指針公表へ | Main | 技術的にできることと、社会的にやってよいことは違う »

2005.05.03

リスクアセスメントには「忌憚の無い意見をどうぞ」と言われて忌憚の無い意見を言える人と忌憚の無い意見が言える環境が必要です

 こんにちは、丸山満彦です。仕事でリスクアセスメントを手伝うことがあります。リスクアセスメントでは、はじめにリスク識別をします。情報セキュリティでも同じですね。リスク識別をするときには様々なことを考えて、それを明らかにしていく必要があります

 
 リスク識別の段階で重要なリスクをもらすと、その後のステップでどのようにリスク評価をしても、必要なリスク対策ができません。リスク識別が非常に重要です。

 リスク識別をする際には、ブレインストーミングのような形でみんなに意見を行ってもらう場合があります。現場で仕事をしている中で感じる危ない状況などについて話をして、リスクを識別していく方法です。

 実際に仕事を手伝っていると、リスクアセスメントが終わってから、雑談の中で「実は○○○○というリスクもあるんだよな~」という話を聞くことがあります。「どうして、みんなで議論をしている時にその話をしなかったのですか」と聞くと、おおむね答えは

①そんなこと現場の人はみんな知っているから。(管理者は知らないけど・・・)

②そんなことを言うと後で対策をするときにみんな(自分も)困るから(解決策はある程度わかっているが、それが大変なので)

③どうせ言っても、上の人は解決する気がないから無視される

④みんなにバカにされてしまう

といったことです。

 リスクアセスメントの最も重要なリスク識別の際に、このような漏れがあっては困りますね。
そこで、リスク識別をする場合に、どのようなことに気をつけなければならないのか整理してみました。網羅的ではないのですが・・・

①忌憚のない意見を(ある種無責任に)言える人を議論するメンバーに入れる

②専門家だけではなく、普通の感覚でこれはおかしいなと思える人を議論するメンバーに入れる

③議論をする前に、メンバーをリラックスさせて話やすい雰囲気をつくる

④人の意見をさえぎらずに最後までみんなで話をきいて、どんな些細なことでも取り上げる

⑤専門家の意見より現場の意見を尊重する

って感じでしょうか・・・

「違うぞ~」とか、「こういうのもあるぞ~」というご意見があれば、お願いします。



このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

|

« 経済産業省 企業のリスク管理に指針公表へ | Main | 技術的にできることと、社会的にやってよいことは違う »

Comments

丸山 様

夏井です。

面白く拝読しました。

このような状況って,リスクアセスメントの場面だけに限定されないですね。日本の会議っていつでもこうじゃないでしょうか?

例えば,架空の設例ですが,国庫歳入の不足を補うための対策を考える会議を開催したと仮定します。誰かが「不要部門を廃止し,その部門に配置された公務員を解雇する」という案を心の中で考えついたと仮定します。

でも,絶対に提案しないでしょう。

その理由は・・・

1) そんなこと現場の人は国民がみんな知っているから。(国は知らないフリしてるけど・・・)

2) そんなことを言うと後で対策をするときにみんな(自分も)困るから(解決策はある程度わかっているが、組合がうるさいし大変なので)

3) どうせ言っても、お上は解決する気がないから無視される

4) みんなにバカにされてしまう

Posted by: 夏井高人 | 2005.05.03 19:50

夏井先生、コメントありがとうございます。本当ですね。日本の会議のあり方の問題ですね。

アメリカ人と会議をしている時、当たり前のことを延々と話をすることがありました。少々うんざりしていましたが、良く考えると、重要なことのような気がしてきました。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.05.04 00:56

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference リスクアセスメントには「忌憚の無い意見をどうぞ」と言われて忌憚の無い意見を言える人と忌憚の無い意見が言える環境が必要です:

« 経済産業省 企業のリスク管理に指針公表へ | Main | 技術的にできることと、社会的にやってよいことは違う »