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2005.04.28

RFID導入は誰のため?

 こんにちは、Hotwiredに「RFIDタグ、プライバシー vs マーケティング」という興味をひく記事がありました。RFIDの導入を図ると、顧客にもメリットがありますよ・・・と良く言われるんですけど、そうなんでしたっけ・・・

 
Hotwired Japan 2005.04.22
RFIDタグ、プライバシー vs マーケティング(上)
RFIDタグ、プライバシー vs マーケティング(下)

Hotwired 2005.04.18
Time to Buy a New Shirt, Dave (1/2)
Time to Buy a New Shirt, Dave (2/2)

 RFID推進派とRFID反対派という二元論を語るつもりではありません。私は別にRFIDに反対しているわけでもないので、念のため・・・
 上記の記事を読んでいても、RFIDの導入が顧客に与えるメリットが強調されています。例えば・・・・

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(略)

 タグを付けたままにしておけば、買い物客はレシートを失くしたときでも、簡単に返品や返金に応じてもらえるだろう。販売店は、購入時に使われた客の会員カードやクレジットカードの番号と、個々のRFIDタグを照合することができると・・・「ところが今のところは、レシートがなければ消費者は困った立場になる」

(略)

 RFIDタグを常に有効にしておくことは消費者にとって最大のメリットになると主張する。業界の代表者たちによると、未来の「スマートホーム」や「スマートストア」のあちらこちらに設置された家具や機器が、購入した商品のRFIDタグを読み取って知らせてくれるおかげで、消費者は牛乳や薬を切らさなくてすみ、あるいは不釣合いなネクタイを締めて外出することもなくなるという。

(略)

 同社が描く「リアルワールド・ショールーム」構想では、買い物客は、持っているRFID機能付きの携帯端末をかざすだけで、ネクタイから中古車に至るまで、気に入った商品はほぼ何でも買うことができる。

(略)

 服装についてのアドバイスをくれる「オンライン・ワードローブ(写真)」も開発している。シャツとジャケットの適切な組み合わせや、インターネットで買える新しいアイテムを教えてくれる。

(略)

「オンライン医薬品キャビネット」は、RFID読み取り装置で薬瓶の確認を行なう。このシステムにより、患者が処方薬の補充を忘れないように、さらには医師の指示に従って薬を服用するよう注意を促す

(略)

 オンライン医薬品キャビネットは「薬局(の収益)だけでなく、患者の健康のためにもなる」とトボルスキ氏は主張する。『全米地域薬剤師協会』によると、米国の小規模な薬局においては、患者が医師の処方どおりに薬を服用しないことによる損失が毎年膨大な金額に達している

(略)
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 RFIDを導入することにより企業の在庫管理を効率化することはわかります。しかし、上記のようなことがメリットと顧客は本当に思うのでしょうか?なんだか、RFIDを導入するための無理無理の理由のように思います。本当は売り手が便利なんでしょうね。売り手の論理ですよね・・・。もっというと、RFIDの製造者や、システムコンサルタントが勝手に考えた論理のような気もします。なんだか、一般的なモラルの問題でもあるような気がして、そんな人に顧客のプライバシーの重要性なんかを説明してもしかたが無いのかもしれませんね。

 百貨店の紳士服売り場でお勧めのジャケットをランプで知らせて欲しくないですね。プログラムをアメリカ人が作っていたらいやだなぁ・・・


このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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Comments

丸山 様

こんにちは。

どなたの意見か存じませんが,消費者を著しくバカにしたご意見ですね。
ご自身でお買い物をしたり,家事仕事をしたり,家計をきりもりしたりした経験のほとんどない方のご意見ではないかと推測されます。

消費者は,どうしてベンダーから何でもかんでも手取り足取り教えられ,オムツの世話までしてもらわないといけないんでしょうか?

「奴隷になれ」と言っているのとまったく同じことだと思います。

RFIDタグは,そのような目的で使われるために開発されたものではありません。

あくまでも,赤外線ではなく電波で読み取り可能な電子的なバーコードとして利用すべきでしょう。

Posted by: 夏井高人 | 2005.04.28 at 16:53

夏井先生、コメントありがとうございます。

本当にこういうことを考えているのであれば、顧客満足とか、顧客志向とかという言葉からはるかに遠いところにいるように思います。

こういう発言が続くかぎりRFIDの普及は難しいと思います。

Posted by: 丸山満彦 | 2005.04.29 at 09:35

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