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2005.04.18

表面的な効率化を求めるとシステムは脆くなる

 こんにちは、丸山満彦です。夏井先生から「情報セキュリティのための技術は,多くの場合,単調な使い方をするとひどい結果になりやすいと思います。」と言うコメントをいただきました。先生は、話の流れの関係で情報セキュリティについて強調されていますが情報セキュリティのための技術に限らず一般的にシステムというのは、効率化を求めすぎると脆くなりますね。


 
 実はちょっと考えれば誰でも気づくことなんですが、ついつい視野が狭くなって忘れてしまいがちな話です。10個のコンピュータをつなぐ場合最も効率的につなぐためには、何本の線があればよいか。10-1=9で9本の線があれば10個のコンピュータをつなぐことができます。一方、最もたくさんの経路を考えると10*(10-1)/2=45で45本の線が必要となります。9本の場合、どこかで断線すると通信ができない部分が出てきます。どこかのコンピュータが故障すると通信できない部分がでてきます。一方、45本の場合は1本の断線、コンピュータ1個の故障で通信が途絶えることはありません。インターネットってそういう発想でしたよね。もともと・・・。

 システムを効率よく運用するためには、同じOS、データベース、ソフトで作り上げたほうが、大量にかえるので安く購入できるし、保守も容易で効率的にシステムの維持ができそうですね。
 コンピュータだけではないですね。人間でもいえますね。同じ思想や考え方の人ばかりのほうがいちいち細かいことを教えなくてもよくて管理の手間がはぶけます。
 でも、そのシステムに欠陥が見つかった場合には、システムが機能停止するほど致命的な話になりますね。そういう意味でシステムはその要素と要素間のつながりで一定の多様性を保っていなければなりません。環境問題で生物の多様性の重要性が話される理由も同じです。一人の人間についても同じで、思考が単調な人は、環境変化に弱い。

 効率化を求めていくとシステムは単調になっていきます。が、その結果、システムは脆くなってしまいます。

 見かけの効率(費用)とリスクの合計を考えて効果的なシステムをつくることが重要ですね。


このブログの中の意見は私見であり、所属・関係する組織の意見ではないことをご了承ください。

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Comments

丸山 様

こんにちは。

> 見かけの効率(費用)とリスクの合計を考えて効果的なシステムをつくることが重要ですね。

同感です。

このことは,情報システムだけに妥当することではないかもしれませんね。

企業の組織それ自体についても当てはまるかもしれません。

これ以上は,ちょっとはばかるので言えなかったりしますが・・・(笑)

Posted by: 夏井高人 | 2005.04.22 at 10:01

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